【新連載】料理とワインのマリアージュ

 ワインといえば「ちょっと気取った飲み物」」「スペシャルな機会に飲む」「イタリアンやフレンチを食べる時に」と思っている人も多いのでは? しかし実は、それは思い込みかもしれません。ワインは、意外とどんな料理にも合わせられるもの。例えば餃子や納豆にだって、実はちゃんと合うワインがあるのです。こうした、ワインと料理とのマッチングを「マリアージュ」と言いますが、本コラムでは、このマリアージュについて楽しく学んでいただきたいと思います。

◆鮪とピノ・ノアールのマリアージュ

マリアージュとは
 はじめまして、ソムリエのヒロと申します。今月から、マリアージュと呼ばれるワインとお料理のさまざまな組み合わせを紹介していきたいと思います。レストランでお客様からお料理に合ったワインをお勧めするのはとても大事なソムリエの仕事の1つ。組み合わせを間違うと、まるで美味しい素材にまずいソースをかけてしまったかのように、お客様の機嫌を損なわせてしまう可能性もあるのです。そこには経験と味覚のセンス、そして想像力が求められます。
 そもそもマリアージュとはフランス語で「結婚」の意。私たちソムリエは、料理とワインが口の中でどのように溶け合っていくかを観察しますが、その際、この結婚を幸せなものとして成功させるべく、「ワインと食事の味のパワー・バランスはイコールか」という点に特に気を付けています。一方の味が他方の味を消してしまうようではだめで、理想としては双方が上手く交わりお互いの味を引き立て、少しワインの香りが口に残る後味となるのが良いマッチングとされています。そして究極的には、交わった時にワインでも料理でもない第3の味が出てくると、このマリアージュは大成功となります。これを体感すれば、あなたもこうしたワインと料理の楽しみ方の虜になってしまうでしょう。

白ワイン以外で楽しむ魚料理
 お魚は白ワインでと思っている人も多いと思います。しかし、鮭やトラウトなどの赤身の魚はぜひ軽めの赤ワインとともに味わってみてください。お薦めしたピノ・ノアールという品種は、淡く繊細なルビー色をしていて、サクランボや木苺などの赤い果実、オレンジの皮に似た渋さと木の樽からくるバニラやシナモン・スパイスが特徴のワインです。冬の今が食べ頃のマグロは、竜田揚げ、かぶと焼きなどの火を入れた料理も良いですが、刺身で食べるとさらに1歩上をいくマリアージュが楽しめます。その際、醤油の中にワインを何滴か垂らすことをお忘れなく。お試しあれ!

セントラル・オタゴを代表するワイン・メーカー。力強い果実味でしっかりした凝縮感のあるワイン
セントラル・オタゴを代表するワイン・メーカー。力強い果実味でしっかりした凝縮感のあるワイン

モーニングトン・ペニンシュラのピノ・ノアール。野いちごにラズベリーやバラの花の香りが特徴
モーニングトン・ペニンシュラのピノ・ノアール。野いちごにラズベリーやバラの花の香りが特徴

赤ワインと合わせることで、いつもの刺身も新鮮な味わいに
赤ワインと合わせることで、いつもの刺身も新鮮な味わいに


大久保寛行
プロフィル◎COURT OF MASTER SOMMELIER CERTIFIEDの資格を取得し、シドニーのグラスでソムリエとして修行した後、ゴールドコーストのソルトグリルで4年間ヘッド・ソムリエとして活躍。同店はワイン専門誌「デキャンター・マガジン」で3年連続3グラスという最高のワインリストの評価を得ている。現在はフリーのソムリエとしてワイン・イベントや講習、コンサルタントとして活躍中。ワインの質問、もしくはイベントのお問い合わせはこちらまで。
Email: wineevent-goldcoast@hotmail.com

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