料理とワインのマリアージュ「すしとワインのマリアージュ」

料理とワインのマリアージュ〜上手な楽しみ方〜

ワインといえば「ちょっと気取った飲み物」」「スペシャルな機会に飲む」「イタリアンやフレンチを食べる時に」と思っている人も多いのでは? しかし実は、それは思い込みかもしれません。ワインは、意外とどんな料理にも合わせられるもの。例えば餃子や納豆にだって、実はちゃんと合うワインがあるのです。こうした、ワインと料理とのマッチングを「マリアージュ」と言いますが、本コラムでは、このマリアージュについて楽しく学んでいただきたいと思います。

◆すしとワインのマリアージュ

今回はすしとワインのマリアージュです。すしネタが持つそれぞれの特徴と世界各地のワインとの相性は、いったいどうなのでしょうか?

最初はあぶったスキャンピー(生食用のエビ)のすしを、NSW州ハンター・バレー産のセミロンで頂きました。ライムやカボスの柑橘系が特徴のワインに、少しあぶったスキャンピーをライムと天然塩で。さわやかな口当たりのワインの香ばしさと、プリプリな触感のエビとの相性は好印象。

次はホタテ。やわらかい触感の中にほのかな甘みがあるホタテには、果実味がかすかに香るドイツのリースリングが合います。リースリングには火打石の香りとミネラル感があり、食材の味わいが上がります。

本日のハイライトはフランス産のシャブリ。ウニやイクラなど油分が多く、日本酒以外では合わせにくい食材のために用意しましたが、なんとワインがブショネ(コルクからくる汚染)によって飲めなかったのです。そのピンチを救った西スペイン産のアルバリーニョの白ワイン。香り豊かで、シャブリにも負けないミネラル感と味の余韻の長さはイクラ、ホタルイカ、牡蠣などの癖のある食材とも、とても相性が良かったのが新たな発見でした。

マグロやサーモン、あぶり和牛の寿司には、軽やかな赤ワインのピノ・ノワール。しょうゆの中に少々のワインを垂らすと、さらにワインとの相性が増す鉄板マッチングです。

最後はウナギとアナゴ。南フランスのコート・デュ・ローヌのグレナシュ・ブレンドが、ウナギに相性の良い山椒などのスパイスを感じて、相互作用で素晴らしいマリアージュでした。やわらかくとろける食材と、やや甘く仕上げたタレは、果実味高きグレナッシュ系の赤ワインとの相性もばっちりでした。

ちなみに「甲州」という日本のワインは、オールマイティーに全てのすしとの相性が良かったです。すしとワインの組み合わせはまだまだありそうですね。

ハンター・バレーのセミロンは、若摘みでライムやカボスなどの柑橘風味が特徴
ハンター・バレーのセミロンは、若摘みでライムやカボスなどの柑橘風味が特徴
山梨の中央葡萄酒のエントリー・ワイン。ナシやフジリンゴのフルーティーな香りとクリーミーな口当たりが特徴
山梨の中央葡萄酒のエントリー・ワイン。ナシやフジリンゴのフルーティーな香りとクリーミーな口当たりが特徴
今回は、ゴールドコーストの人気和食レストラン「天TEN」にすしを提供して頂いた
今回は、ゴールドコーストの人気和食レストラン「天TEN」にすしを提供して頂いた

大久保寛行
プロフィル◎シドニーのヒルトン・ホテルにあるハットレストラン、グラスでソムリエとしてキャリアを始める。後にゴールドコーストのヒルトン(ソルトグリル)でヘッド・ソムリエになり3年連続で最高評価の3グラスを獲得。現在は去年6月にオープンした話題のキャバリタ・ビーチのブッティクホテル、ハルシオン・ハウス内のペイパー・ディジー・レストランにて活躍中。定期的なワイン・ディナーも行っています。ご予約を取りたい方はぜひご連絡ください。
Email: sommelier@halcyonhouse.com.au

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