都会の隠れ家で北欧伝統のスカンジナビア料理「ノルスク・ドア」

ノルスク・ドア

Norsk Dor
編集部セレクト 絶品レストラン・コレクション
日豪プレスのスタッフがプライベートで訪れ、舌鼓を打ったレストランを実際に食したメニューとともにご紹介。

都会の隠れ家レストランで楽しむ
北欧伝統のスカンジナビア料理

畜産の盛んな北欧だけにチーズにもこだわりが。「Goat’s cheese /sliced beetroot」($12)
畜産の盛んな北欧だけにチーズにもこだわりが。「Goat’s cheese /sliced beetroot」($12)

「都会の隠れ家」という、魅力あるカフェやレストランを形容する言葉としてよく使われるキャッチ・フレーズがあるが、今回紹介する「ノルスク・ドア」はその多少使い回されている感のあるキャッチ・フレーズをあえて引き出しから引っ張り出してでも使いたくなるほどの隠れ家感満載のレストランだ。

シドニーCBD、さまざまな店が立ち並ぶピット・ストリート沿いの好立地に店はある。看板の下には細い階段が地下深くまで伸びており、何やらミステリアスな雰囲気を醸し出している。階段を地下2階相当の深さまで降りて行くと今度はその先に黒塗りの長い回廊が続く。はるか先に見える光源に向かい歩みを進めると、何かの気配を感じさせるような音や獣の咆哮などが耳に入ってくる。都会の喧騒から一転、異空間に入り込んだような不思議な感覚だ。

長い回廊に初めて訪れた人は驚かされることだろう
長い回廊に初めて訪れた人は驚かされることだろう

長い回廊の先の壁には店を象徴する鹿のイラストが闇に浮かびあがっている。突き当たりまでたどり着き右に折れる。するとちょっとだけ開けた空間が現れ、そこに控えめな閉ざされたドアを発見。一見非常口のようにも見えるそれがこの店の入り口だ。扉の横にあるインターホンを押すとかちゃりとロックが外される。

小さなドアをくぐり入った店内は予想に反し広く、しかし照明は抑えられており非常にムーディー。北欧ノルウェー調を意識した店内インテリアと相まってまさに隠れ家といった雰囲気を醸し出している。店に入るまでのアミューズメント性、そして洗練された店内空間。食事に至るプロセス自体をここまで楽しめる店はそうはない。

マネージャーのアレックス氏は作るカクテルは絶品
マネージャーのアレックス氏は作るカクテルは絶品

同店で提供されるのはスカンジナビア料理。ノルウェー、スウェーデン、デンマークなど北欧スカンジナビア半島エリアの食事を総称してそう呼ぶようだが、私たち日本人だけではなく、シドニーに住んでいる多くの人にとってもあまりなじみのない食事かもしれない。それもそのはず、マネージャーのアレックス・ロジャーソンさんは新たな市場の開拓をめざし「シドニーではあまり知られていないエリアの食事を提供したい」と考え、スカンジナビア料理の提供を決めたのだという。もちろんシェフには北欧出身の本格的な料理人を迎えている。

今回は同店のアラカルト・メニューの中からアレックスさんお勧めの4品をいただいた。「Goat’s cheese / sliced beetroot」はスライスされたビートルートの上にヤギ乳のチーズが盛り付けられ、はちみつなどで味付けされた1品。ビートルートにはなかなか手に入らないと言われるゴールデン・ビートルートも使われており、赤と金色のコントラストが鮮やか。チーズの酸味とはちみつ、ビートルートの甘みが相まってとても美味だ。

続いていただいた「Gravlax」はスカンジナビア語で「サーモンのマリネ」の意味。マリネされたサーモンがとびこと和えられ、そこに香草ディルが添えられる。特製のマスタードソースとクリームソースの2種類のソースを絡めてライ麦パンでいただくとやはり間違いのないおいしさ。マスタードソースの絶妙な辛みはお酒もまた進ませてくれることだろう。

北欧と言えばやはりサーモンのマリネ。「Gravlax」($12)
北欧と言えばやはりサーモンのマリネ。「Gravlax」($12)

アントレとしていただいた最後の1品はスカンジナビア料理を代表する「Bone marrow」だ。これは子牛の骨髄をスプーンですくって食べるもので、日本ではあまりなじみがないかもしれないがヨーロッパではわりとポピュラーな食べ物だ。脂ののった骨髄は栄養満点、その濃厚な味わいはほかではなかなか得られない。スプーンでたっぷりすくい、ローストされたライ麦パンとともに食べるといいだろう。

なかなか日本では見かける機会が少ないだろう。「Bone marrow」($15)
なかなか日本では見かける機会が少ないだろう。「Bone marrow」($15)

そして今回、メインとしていただいたのは「Duck confit」。丁寧に下味をつけられローストされたダックの上に椎茸が添えられているのがユニーク。非常に柔らかくジューシーなダックは苦みのある赤ワインソース、甘みのあるパンプキン・ソースと一緒に食すソースによってその味わいを大きく変える。ぜひ試して欲しい1品だ。

丁寧に調理されたダックが絶品。「Duck confit」($28)
丁寧に調理されたダックが絶品。「Duck confit」($28)

昨今、日本でも地中海料理がブームだそうだが、その北方にあたるスカンジナビア料理も非常にポテンシャルを秘めていると今回感じさせられた。

食事の内容もさることながらお店に訪れるところから楽しめる「ノルスク・ドア」。大切な方をちょっと驚かせたいような時などにもお薦め。バーとしての利用もできるのでまずは雰囲気だけでも覗いてみてはいかがだろう。(リポート:編集部・馬場一哉)

Norsk Dor

住所:B2, 70 Pitt St., Sydney, NSW/Tel: (02)9518-7695
Web: www.norskdor.com.au
営業時間:木・金(ランチ)12PM~3PM、月~土(ディナー)5PM~10PM、月~金(バー)12PM~0AM、土(バー)5PM~0AM

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