幸せワインガイド「サンジョヴェーゼ」

今月の品種:サンジョヴェーゼ

日豪プレス読者の皆様、こんにちは。おかげさまで、今回で10回目を迎えることができました。これまでは、フランス原産のブドウ品種のワインを中心にご紹介してきましたが、今回はちょっと趣向を変えて、イタリア品種のワインをご紹介したいと思います。

ネッビオーロ、フィアノ、ネロダヴォラ、ヴェルメンティーノ……オーストラリアでは、ひと昔前まではほとんど見かけなかったイタリア系の品種。実はここ最近、こういったイタリア品種のワインの人気が急上昇中です。シャルドネやシラーズといった定番品種の少し横の方で、徐々に、でも確実に、イタリア品種が存在感を増してきています。

考えてみれば、多くのイタリア移民が暮らし、本格的なデリやイタリアン・レストランも珍しくないオーストラリア。イタリア系のワインがオーストラリアの食生活の一部として定着することも、ごく自然なことだといえるでしょう。


ワインと食事を合わせる時、ワインの産地と、その土地の郷土料理を合わせることがよくありますが、イタリアには特にその傾向が強い気がします。もともとそこにあった食文化に合わせてワイン造りをしたからなのか、はたまた、その土地のワインに合うような料理が後に生まれたのか?探求してみると面白いかもしれませんね。

さて、今回はイタリア品種の中から「サンジョヴェーゼ(Sangiovese)」をご紹介します。

故郷はイタリアの「スネ」の部分

サンジョヴェーゼは、トスカーナ地方を中心に、イタリア国内で最も生産量の多い黒ブドウです。トスカーナはイタリアをブーツに見立てたら、ちょうどスネの部分にあたるところ。「キアンティ・クラッシッコ」というイタリアの赤ワインを飲んだことはありませんか?

キアンティ・クラッシッコは、イタリアを代表する赤ワインの1つ。そしてサンジョヴェーゼは、このキアンティ・クラッシッコの主要品種です。

チェリー、オレガノ、クローブ

サンジョヴェーゼには、チェリーやプラムのような甘酸っぱさ、ほんのりとした可愛らしいスミレの香り、オレガノやフェンネルのようなドライ・ハーブの香り、クローブやリコリスなどのスパイスっぽさを感じることもあります。軽やかな口当たりと、口の中でキュキュッとする酸味が魅力。この酸味が、食事をよく引き立ててくれる大事な要素でもあります。

オーストラリアのサンジョヴェーゼ

オーストラリアでサンジョヴェーゼを生産する地域で、特に有名なのはビクトリア州のキング・バレーです。キング・バレーは、他にもプロセッコやバルベラなどのイタリア系の品種を多く生産していることで有名です。

イタリアのものと比較すると、オーストラリアのサンジョヴェーゼは色も濃い目で厚みのあるものが多い印象ですが、それでもシラーズやカベルネ・ソーヴィニョンに比べれば、ごく軽めのスタイルのものがほとんどです。また、イタリアのサンジョヴェーゼは、他の品種とブレンドされることが多いのですが、オーストラリアでは単一品種のものが主流です。

また、ロゼ・ワインとしてもおいしいものがよく出回っていて、辛口でスッキリとしたタイプのロゼがお好みの方には、サンジョヴェーゼのロゼ、お薦めです。

トマト・ベースのお料理と

ピザとの相性は最高
ピザとの相性は最高

サンジョヴェーゼの甘酸っぱさに合うのは、まずはやっぱりトマト・ソース。ピザやトマト系のパスタは、お肉でもシーフードでもよく合います。ラタトゥイユやブルスケッタなどのトマト料理と合わせても、オリーブやサラミなどの前菜にも相性が良いです。チーズはトスカーナの羊のチーズ、ペコリーノなどはいかがでしょうか。和食であればきんぴら、筑前煮など根菜を使ったお料理を。

いつもとちょっと違う赤ワインを飲んでみたい方、次回の外食のイタリアンの際にサンジョヴェーゼ、試してみてください。

人気急上昇中のサンジョヴェーゼを試してみて

1:大事な人とのデートに

Ravensworth Sangiovese 2015 Canberra RRP/25ドル
ブルスケッタ、マルゲリータ・ピザ、カプレーゼ・サラダ
Web: www.ravensworthwines.com.au

2:金曜日のディナーに

Pizzini Pietra Rossa Sangiovese 2014 King Valley RRP/28ドル
トマト・ソースのニョッキ、イタリアン・ソーセージ、ハード・チーズ
Web: www.pizzini.com.au

3:自宅で映画&ピザ・ナイトに

Coriole Sangiovese 2013 McLaren Vale /25ドル
マリナーラ・パスタ、フェタチーズ、オリーブ
Web: www.coriole.com


<著者プロフィル>
フロスト結子
◎日本人としての合格者はまだ少ないワインの国際資格WSET® Diploma in Wine & Spiritsを取得。日本でワイン関連商社の貿易業務に携わった後、2009年オーストラリア人の夫との結婚を機にシドニーへ移住。現在はオーストラリア国内大手オークション会社であるGraysOnlineのワイン部門でアカウント・マネージャーとして勤務する傍ら、フリーランスとしてライティング、ワイン関連の翻訳、市場調査などで精力的に活動中。ワインのコメントは「とにかく美味しそうに書く」がモットー。Web: auswines.blog.jp

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