幸せワイン・ガイド@オーストラリア「ワイナリーへ行ってみよう」

幸せワイン・ガイド@オーストラリア

今月のテーマ:ワイナリーへ行ってみよう

オーストラリアには65のワイン産地があり、その多くが人気の観光スポットにもなっています。各主要都市からのアクセスが良く、一般訪問客がワインを気軽に試飲できる施設(セラー・ドア)が整っているワイナリーも多く、休暇中のアクティビティーとしても人気です。

これまで、当連載でもさまざまなワイン産地をご紹介してきましたが、今回はワイナリーを訪れる際に楽しめる、ちょっとしたコツをご紹介します。

移動手段は?

ワイナリーのほとんどは、車がなければ移動が難しい場所にあります。バスによる団体ツアーに参加する以外に、マイクロ・バスや個人ドライバー・サービスを利用するのがお薦めです。団体ツアーの場合は大手ワイナリーを中心に回るものが多いですが、個人サービスのドライバーであれば、行きたいワイナリーなど、ある程度フレキシブルに対応してくれます。

個人で訪れる場合は、運転手役の人が試飲量をアルコール・リミット以内に抑える必要があります。

オーストラリア国内の数あるワイナリーの中でセラー・ドアが整っている所も多くある
オーストラリア国内の数あるワイナリーの中でセラー・ドアが整っている所も多くある

試飲の順番

数種類から10種類以上とワイナリーの生産規模はさまざま
数種類から10種類以上とワイナリーの生産規模はさまざま

ワイナリーの生産規模は、2種類程度のワインのみという小さな所から、10種類以上ある所までさまざまです。ワインの試飲は大抵リストの上から順々に回るシステムになっていて、基本は「軽いものから重たいもの」の順に、スパークリング→軽い白→重たい白→ロゼ→軽い赤→重たい赤→デザート・ワイン、といった流れです。もちろん、白ワインは飛ばして赤ワインだけが試飲したい、というような希望があれば、それに応じてくれますので、全てのワインを無理に試飲する必要はありません。

好みを伝える“Dry or Fruity?”

どんなスタイルのワインが好き? とワイナリーでは最初に聞かれます。もちろんまずは赤、白か。そして、更に便利な言葉が、“Dry or Fruity(辛口か、フルーティか)”。自分が好きなのはスッキリな辛口か、それとも果実味がチャーミングなワインか? それも良く分からないな、という場合は、リストの一番上から順番にトライして、自分の好みを見つけてみましょう。

ワインの中に、知っている香りや味わいを見つけよう

醸造過程について知ることもワイナリーを巡る魅力の1つ
醸造過程について知ることもワイナリーを巡る魅力の1つ

試飲をする時は、ワイナリーの方がワインの造り方や味わいの説明をしてくれます。ワインの香りや味わいの表現には、果物や花、ナッツ、スパイスなどのキーワードが出てきます。ワインを注いでもらったら、まずは香りをかいでみましょう。白ワインならレモン、ライム、リンゴ、ナシ、メロン、ピーチ、アプリコットなどのフルーツ、赤ワインならイチゴやブルーベリー、カシスなど。更にバター、チョコレート、コーヒー、シナモン、黒コショウ、皮革、ジンジャーなどの奥深い香りを持つものもあります。

ワイン・ティステイングは、ワインの香りや味わいと、食べたことのある味、嗅いだことのある香りを、記憶の中から手繰り寄せ照らし合わせるプロセスです。違う品種やスタイルのワインを同時に比較することで、それぞれの特徴がより分かりやすく体験できます。これはワイナリーならではのワインの楽しみ方です。ご家族やお友達とゲームのように、色んな香りや味わいを見つけてみてください。

そしてワイン・テイスティングにははっきりとした正解はありません。感じ方は人それぞれ、人によってはリンゴのようと感じる香りが、別の人には梨のように感じられるかもしれません。そしてそれは、きっとどちらも正解なのです。

吐き出す? 吐き出さない? 問題

ワインの試飲の際、グラスに注がれたワインを全て飲み干す必要はありません。試飲とはあくまで、ワインの香りや味わいを確かめるのが目的です。せっかくグラスに注いでもらったのに、吐き出したりグラスに残った分を捨てたりすることがもったいない、申し訳ないと思う方もいらっしゃるかもしれません。ですが無理をして飲み続けたり、無料だからとたくさん飲みすぎると酔っぱらってしまい、かえって先方の迷惑になります。どうしても飲み込みたい場合は量を抑え、大人として気持ち良くワインが楽しめるようにしましょう。

NG行為

飲みすぎにはもちろん注意しましょう。無料試飲とはいえ飲み放題ではありませんので、節度を持って。セラー・ドアは混み合うこともありますので、試飲スペースを譲り合いながら楽しみましょう。また、ワイン・テイスティングの妨げになりますので、香りの強いデオドラント、香水、ヘア・スプレーなどは避けることをお勧めします。試飲したからといって、無理にワインを購入する必要はありませんが、最後にはスタッフにしっかりとお礼を言うのを忘れずに。


フロスト結子
日本人としての合格者はまだ少ないワインの国際資格WSET® Diplomain Wine & Spirits及び日本酒のAdvanced Certificateを取得。日本でワイン関連商社の貿易業務に携わった後、2009年オーストラリア人の夫との結婚を機にシドニーへ移住。現在はオーストラリア国内大手オークション会社であるGraysOnlineのワイン部門でアシスタント・バイヤーとして勤務する傍ら、フリーランスとしてライティング、ワイン関連の翻訳、市場調査などで精力的に活動中。ワインのコメントは「とにかくおいしそうに書く」がモットー。
Web: auswines.blog.jp

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