【美容】冬の安眠・快眠ガイド

1日24時間の内、睡眠時間はその約1/3を占めている。人生の約1/3にもおよぶ夜の眠りは日中の過ごし方と同様に重要で、睡眠不足や眠りの質の低下は肌荒れやストレスなど不調の原因にもなってしまう。毎日の「眠り」を見直し、さわやかな目覚めと“キレイ”を手に入れよう。

不眠の原因は“自律神経”

 寝付きが悪い、眠りが浅く途中で目が覚めやすい、起きた時に熟睡した感じがしない…。忙しい現代では睡眠時間が短く睡眠の質も低下する傾向にあり、不眠に悩まされる人も少なくない。入眠2時間前に本を読んだりPCやスマートフォンのライトを見ていると、メラトニン(生体リズムを調節するホルモン)の分泌が低下し、眠りに就きにくくなるという。これは、メラトニンを始めとするホルモンの影響で、本来は日中に働くべき交感神経(主に活動を司る自律神経)が夜に優位になり、副交感神経(眠りや消化を司る自律神経)が働きにくくなるため、それが続くことで睡眠の状態が悪くなるというものだ。

眠りのリズムを調えるには?

 自律神経はその名の通り体自身が律する神経なので、その場で自分の意思で動かすことのできる体性神経(筋肉を動かす運動神経もこの1つ)とは働きが異なる。そのため、日ごろの生活習慣を改める以外にはリズムを変えることが難しい。まずはカフェインなど刺激物の摂取や喫煙を減らし、静かにリラックスできるベッド・ルームの環境を用意。そして充実した眠りに効果的な香りや栄養素、ストレッチなどを取り入れることで自律神経に働きかけてみよう。自律神経の働きが正常化すると肌トラブルが解消されたり、太りにくくなる、脳の働きがクリアになる、ストレスが溜まりにくくなるなどメリットばかり。

アロマ・バス

 夜のバス・タイムにアロマ・オイルの効能を利用し、安眠を促そう。血圧を下げて鎮静化するラベンダーやスイート・マジョラム、末端の血管まで活性化し体を温めるローズマリーがお薦めだ。これらのアロマの精油を岩塩やシー・ソルト(25グラム程度)に混ぜてバス・ソルトを作る、または直接お湯に滴下するなど、いずれも5~8滴の使用で十分な効果と香りを楽しむことができる。

アロマ・マッサージ

 寝る前のマッサージにアロマ・オイルを使用することで、有効成分が体内に吸収される。ラベンダーのほか、ホルモンや神経のバランスを調えるゼラニウム、鎮静効果の強いサンダルウッドやパチュリなどの精油が効果的。背中のマッサージなら、ベース・オイル(スイート・アーモンドやアプリコットなど)5~8mlに対し精油2~3滴を混ぜて使用してみよう。

寝室でアロマセラピー

 香りのリラクゼーション効果とは、つまり大脳への影響のこと。誘眠効果のあるアロマ・オイルをコットンに1~2滴染み込ませて枕元に置くだけで、漂う香りの成分が体を鎮静化し心地良い眠りへと誘う。ディフューザーに入れ、入眠から6時間ほど使用するのも効果あり。効果的なアロマは以下の通り。効能だけでなく、好みの香りを嗅ぐことも気持ちの和らぎにつながるので、精油購入時には必ず香りの確認を。また、以下のオイルとはタイプが異なるペパーミント(リフレッシュ効果)などの疲れを取る作用によってもよく眠れる場合がある。

<誘眠効果のある香り>
【ラベンダー】セロトニン分泌活性によるリラクゼーション効果がある。

【マンダリン、スイート・オレンジ】副交感神経に働きかけ、睡眠・休息や消化機能を促進する。

【ローマン・カモミール】強い鎮静効果を持つ。運動・勉強中には不向き。

※アロマ・オイルは天然成分から作られた精油(エッセンシャル・オイル)を使用する。肌に触れる使用法の場合には事前にパッチ・テストを行い、また妊娠中の使用はアロマセラピストに相談を。(アロマ監修=Marvo Aroma School)

アロマ・オイルを5名様にプレゼント
Marvo Aroma School(www.marvo-aromatherapy.com)より、快眠アロマセラピー用のブレンド・オイル「Peaceful Sleep」を抽選で5名にプレゼント。ラベンダー、スイート・オレンジ、ローマン・カモミールの上質な精油から作られ、その自然な香り同士の相乗効果で快眠をサポートしてくれる。使用方法は上記の通り。応募はウェブサイト「nichigopress.jp/campaign」から
(応募締切:8月31日)。

食生活で“快眠”を作る

 消化にかかる時間を考慮すると、夕食は就寝時刻の3時間前までが理想的。交感神経を刺激する食材(唐辛子、ニンニクなど)や消化に悪い揚げ物などを取り過ぎないよう注意し、日ごろから以下のような食材を積極的に取り入れよう。

<快眠に役立つ栄養素>
【トリプトファン】
鎮痛、催眠、精神安定などの効果があり、セロトニンという脳内物質(睡眠ホルモン・メラトニンの分泌を促す)の生成を助ける。バナナ、アーモンド、豆乳、ヨーグルト、肉類などに含まれる。

【ビタミンB6】
トリプトファンとともにセロトニンを合成するために欠かせないのがビタミンB6。上述の食材と一緒にバランス良く摂取したい。レバー、マグロ、カツオ、大豆製品、バナナなどに含まれる。

【カルシウム】
自律神経の働きを整え、ストレスの緩和に役立つ。牛乳、チーズなどの乳製品のほか、ひじきなどの海藻、小松菜などに含まれ、マグネシウムと一緒に摂取すると吸収効率が高まる。

おやすみ前のドリンク

 アルコールは少量なら入眠を助けてくれるが、眠りが浅くなるので体の疲れが取れなくなったり、睡眠のサイクルを狂わせたりする。また、カフェインを摂り過ぎると交感神経が刺激されるため、眠りの質が気になる人は昼間でもコーヒー、緑茶、ウーロン茶などを飲み過ぎないようにしよう。
 逆にカモミール・ティーはヨーロッパなどでは不眠症の治療に使われていた歴史もあり、飲む習慣を付けるとストレス緩和や安眠に役立つ。穏やかな香りに気持ちもくつろぐが、利尿作用もあるため飲む際は適量を。
 カルシウムでイライラを抑えたい時には、ホット・ミルクを飲むと体内が温められる効果もあり眠りやすくなる。牛乳に含まれるトリプトファンは少なく即効性があるものではないが、その吸収を助けるハチミツを入れて飲むのも良いだろう。

深く充実した眠りのために

ヨガを試してみよう

「ヨガ」と聞くと難しいポーズを伴うストレッチだけをイメージしがち。しかし実際のヨガとは生活全般に対する哲学や実践体系を指し、そこには人との関わり方、自分との向き合い方、体操、姿勢、呼吸の方法などが含まれる。今回は日常的に行えて、「眠り」を充実させる手助けとなる方法をご紹介。

取材協力=Studio Hummingbirds(Web: blog.nichigopress.jp/hummingcafe

快眠に効く「ヨガの呼吸法」

息を吸う、吐く。ただ酸素を体内に取り込むだけでなく、リフレッシュや気持ちの安定にも役立つ、呼吸。仕事や勉強などのふとしたタイミングで、思わず深く息をして呼吸のリズムの変化を感じたことはないだろうか。呼吸は交感神経と副交感神経を切り替えるスイッチとしても作用しており、何の道具も使わずにできる健康法にもなり得るものだ。「呼吸の仕方で人生が変わる」といわれることもあるほど、その奥深さは計り知れない。

普段の生活の中で、人は無意識に胸式呼吸をしている。これは胸の肋骨についている肋間筋によって行われる呼吸で、大量の酸素を一気に取り込むことができ、交感神経を働かせる(=体がアクティブな状態になる)ために良い呼吸法といえる。瞬発力が必要なスポーツなどにも有効だ。

これに対しヨガで一般的に用いる腹式呼吸(※ポーズや流派により胸式呼吸の場合もある)は、息を吸ってお腹が膨らむように見える呼吸法で、腹筋や横隔膜の運動によって行われる。腹式呼吸を行うと酸素がゆっくりと体内に入ってくるため、これによって副交感神経が働きリラックスしやすくなるのだ。意識をすれば呼吸は自在にコントロールでき、それは同時に心身のコントロールにもつながるといえる。

たった1分で快適に眠りに就く方法としても知られる「478呼吸法」も、元々はヨガから派生したもの。これは①4つ数えながら鼻から静かに息を吸う、②その状態で息を止めて7つ数える、③8つ数えながら口から息を吐ききるという3ステップを4セット繰り返すというシンプルな方法だ。イライラする時や眠れない時にぜひ試してみよう。

体が固くても大丈夫「ヨガ・ニードラとは」

日本で「寝たままできるヨガ」としても知られるヨガ・ニードラは、最近注目されるヨガ・セラピーの1つ。正しい呼吸法で脳内ストレスやこわばった身体の疲れを取り除く、究極のリラクゼーション法といえるだろう。全く無理な体勢を取らないので、体が固い人やヨガに慣れていない人でも安心して参加できるのも魅力的。眠れないという時、人は明日や昨日のことに気持ちをとらわれていることが多い。ヨガをすることで「今」の自分の体に意識を集中させることがヨガ・ニードラのポイントとなる。

ガイドに従ってやってみよう

 まずヨガ・マットの上に仰向けになり腕は伸ばして手のひらを上に向けた状態(リラックス・ポーズ)でブランケットをかける。そして閉じたまぶたの上にアイ・ピローを乗せ軽く圧をかけ、眠りやすい体勢を作る。
 始めに3~5回腹式呼吸をし、その後はゆったりと自分の体が求める自然な呼吸に委ねよう。講師の声や音声ガイドに従って頬、額、指先など体のパーツ1つひとつに「休む」という意識を向ける。部屋は暗く静かな状態に保ち、力を抜いていく中で睡眠と覚醒の中間のような弛緩状態に。かける時間は15分~1時間程度。

ヨガ・ニードラの効果を高めるために

 開始前は空腹状態にしておくことが推奨され、寝る前にベッドで行うことも可能だ。スタート時にラベンダーやサンダルウッドなど癒しの香りのエッセンシャル・オイルで耳を軽くマッサージしてコリを取るのも良い。また、動的なヨガのストレッチをした後にヨガ・ニードラを行うとさらに深い瞑想効果が得られる。
 ヨガ・ニードラ後の体感には個人差があるが、慣れると心身がスッキリして良質な眠りを得られるようになる。

眠り足りない朝も「すっきり目覚めるには?」

ヨガ・ニードラで快適な眠りを味わった後は、朝も気持ち良く目覚めることができる。しかし眠りが浅かった時、睡眠時間が足りなかった時などは気持ちも体もシャキッとせず、なかなか起き出せずにアラームの音を聞き続けることも…。そんな時には以下の方法がスムーズな目覚めに効果的だ。

1. つま先を前後に伸ばし脚を動かし、血流を促す
 ふくらはぎは第2の心臓とも呼ばれ、体中に血液を循環させるポンプの役割を果たす。朝、ベッドの中でふくらはぎをゆっくり伸ばすことで血液を循環させ、体を気持ち良く目覚めさせよう。

2. あくびをし、日光を浴びて体内時計をリセットする
 ゆっくり伸びをしながらあくびをして脳に酸素を送り込む。その後、窓を開けるなどして朝日を浴び、新鮮な空気を吸うと体内時計が整えられ、頭と体がシャキッと目覚める。

3. ヨガの「ハーフ・ドッグ」のポーズでやる気を起こす
 テーブルにしっかりと両手を乗せ、伸ばした両腕の間に頭を入れ、腰から背骨、頭頂部まで高さを一直線にそろえる。自分のお尻で体を引っ張るようにしながら、深い腹式呼吸を繰り返し、気の流れを整える。朝だけでなくデスク・ワークや家事の合間にもお薦め。

このような方法で気持ちの良い朝を迎えれば、生き生きとした表情で1日のスタートが切れそうだ。ぜひ明日の朝から試してみよう。

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る