【特集】目元からキレイになる美容法

顔の第一印象を決定するといわれる「目」の存在。肌荒れや髪の傷みは即席ケアでカバーできても、瞳や目元の疲れ具合は簡単にはごまかすのが難しい。放っておけばどんどん老けた印象になり、せっかくのメイクも服も台無しに。そこで、PC・スマートフォンの使い過ぎや冬でも強い紫外線などで疲れた目を癒やし、また、生活習慣を見直して目の病気も防ぎたい。毎日の丁寧なケアで、輝く瞳を手に入れて目元美人を目指そう。


「目がショボショボする」という時、視力低下のほかにも気になるのが、ドライ・アイや目元のクマ、たるみなど。ずっと同じ画面を見続けていることで、目の中だけでなくまぶた周辺の筋肉も固まった状態になっており、表情がこわばったり目が小さく見える結果にもなりやすい。まぶたが引きつる、光が目に入ると痛い、となる前にセルフ・ケアを試してみよう。

◆検眼医からアドバイス(興梠繭先生/Mayu Koroki Optometrist)
 PC使用後の目の異物感、かすみ、ぼやけ、充血など。これらは目の乾燥による症状で、結膜炎や角膜炎のほか、まぶたの病気の原因にもなります。ほとんどの場合、自宅で温湿布を最低3~4週間続けることで改善効果が見込めますが、医療機関での専用スチーム機器による治療は早く効きさらに効果的です。ひどいドライ・アイなら症状に合った点眼剤(目薬)やゴーグルの使用を検眼医・眼科医に早めに相談しましょう。

ホット・パック 〜お家で温めてケア!〜

目の酷使によって起こる、目の周りの血行不良を温めて改善。簡単なホット・パックで血管を拡張しケアしたい。
 方法は、お湯に浸し絞ったタオルを折りたたんでまぶたの上に乗せ(やけどしないよう温度に注意)、30分ほどかけて目元を温めるだけと簡単だ。たったこれだけでも実際に目元の皮膚や筋肉が緩んだのが分かるほど効果的で、目を開けた時のサッパリ感はクセになりそう。
 このパックに、アロマの効果をプラスしたケアも覚えておきたい。リラックス効果だけでなく、アロマ成分の経皮吸収(肌からの浸透)効果による血行促進作用が疲れ目の回復を助けてくれる。

ホット・パックにアロマをプラス

◇マンダリン、ラベンダーの精油(血行促進作用あり)を洗面器1杯のお湯に計5~8滴入れる。よく混ぜたら、タオルを浸し絞って使用する。お湯が冷めたら差し湯をしながらタオルを浸すことを繰り返し、30分ほど目元を温める。
取材協力=相澤正弘さん/Marvo Aroma School
(Web: www.marvo-aromatherapy.com

アントシアニンなど 〜栄養素で体内からケア!〜

明るい物を見る時、目の中ではロドプシンという物質を分解することで光を受容する働きが起こっている。明るい液晶画面を見続けた目に必要なロドプシンの再合成を助けてくれるのが、ブルーベリーなどに含まれるアントシアニンという青・赤紫の色素成分だ。食べて4時間で効くほど即効性があるとも言われている。
 興梠繭先生は「検眼医協会では目にはあらゆる抗酸化物質(ビタミンC、Eなど)の効果が挙げられ、サプリではなく食事からの栄養吸収が推奨されています。緑黄色野菜は特に網膜に良いとされています。さらに、十分な水分はもちろん、オメガ3成分を食事から摂るのも効果的(脂身の多い魚を週3回程度)」と話している。

アントシアニンを含む食品

◆果物…ブルーベリー/ラズベリー/ブラックベリー/クランベリー/アサイー・ベリー/イチゴ/ブドウ(紫)/カシス/サクランボなど
◆野菜…ナス/紫キャベツ/紫イモ/紫タマネギ/赤シソなど
◆その他…黒ゴマ/小豆/黒豆など

ツボ押し 〜仕事中、勉強中にもケア!〜

昔から「目は心の窓」「明眸皓歯(めいぼこうし)」など、目にまつわることわざは数多くあり、それほど目の働きは人にとって重要なこと。一説では視覚による情報は、人間が得る情報の80パーセントを占めるとも言われる。また、網膜からの情報は眼神経を伝わって大脳の視覚領域に直接入るので、目の疲労はそのまま脳神経の疲労となる。

ITの進歩によって、パソコン以外のさまざまな端末を操作する機会も増えており、現代人にとってますます眼精疲労の度合いは強くなってきている。また加齢(老眼、白内障など)によるもの、神経性疲労からくる場合もあり、原因はさまざまだ。

元々、目の機能は人類が直立歩行をするころには完成していたもので、獲物や敵を見つけるため遠方まで焦点の合う状態が通常。つまり、ごく近くのディスプレイを長時間見つめるのは目にとってかなりの負担になるというわけだ。

東洋医学的には、目は内臓の働き、特に肝臓、胆嚢と関係が深く「目は五臓六腑の精、肝の竅(あな)」といわれる。また、経絡(けいらく)(※編注)という生命エネルギーの循環路も頭部、特に目の付近を中心として回るような形になっているため、目の疲れを取ることは、気血の鬱滞を去り、全身の調整にもつながることになる。

まず目の鬱血を取るために、肝経の原穴である太衝(たいしょう)を入念に押圧する。そして、後頭部の風池(ふうち)、完骨(かんこつ)を取り、若干響くような感じが出るまで押さえる。目の周り、増明(ぞうめい)、太陽(たいよう)、承泣(しょうきゅう)は指の腹でソフトに押圧するのが良い。最後に百会(ひゃくえ)は、脳内の血液循環と神経疲労を調整する意味で行う。

※経絡…東洋医学での経脈と絡脈を指す。人体を営養する不可視の循環路であり、気血の通路となる。経穴(ツボ)は、経絡中に存在する島あるいは井戸のように示される。

太衝:足の第1、第2趾(中足骨)間の後端、拍動触れる所
風池:僧坊筋起始部外端(天柱)と完骨穴の間、後頭骨下際の陥凹
完骨:耳介後方、乳様突起後縁下端から約1横指後上方の陥凹
増明:眼球と上眼窩下際の間をさぐり、骨際を按じて響く所
太陽:眉の外端と目じりの中間から、約1横指後方の陥凹
承泣:眼窩下縁の中央、瞳直下を按じると痛む所
百会:頭頂部、左右の耳介の尖端を結ぶ線と正中線の交点よりやや後方に陥凹する所

取材協力・文=印藤裕雄先生/全日本鍼灸学会会員(Facebook: hiroo.indo@facebook.com

予防策は?

デジタル機器使用の習慣改善
 PCやスマートフォンなどによる目への負担は、短距離(70㎝以下)の焦点で物を見続けることや目の疲労が主な原因。予防・改善には、デジタル機器の使用時間削減、頻繁に画面から目を上げ2分ずつ休憩(瞬き、または6m以上遠くを見る)、部屋の明るさを均一に眩しくないよう調節するなどの工夫が必要だ。乾燥時は加湿器の使用も効果的。
 また「20回続けて瞬きをすると潤いが増します。乾燥の予防には、自分の目に不足する成分を補う目薬を。ボトル式のものは防腐剤入りなので避け、使い捨てかポンプ式がお薦めです」(興梠繭先生)。

PC専用メガネにトライ
 PCなどの液晶画面やLED照明から発せられる可視光線の中でも、特に刺激が強いのがブルー・ライト。この光が目に入ることで、チラつきやまぶしさを感じたり、目が疲れやすくなったりするのだ。最近ではこのブルー・ライトをカットする特殊なコーティングを施した、「PCメガネ」と呼ばれるメガネがオーストラリアにも登場。液晶画面からの光の刺激を緩和し目の疲れを和らげる効果があり、日本ではその存在が広く認知されている。度付きのレンズのほか、度なしレンズでも製品化されているので、ぜひ試してみよう。

メガネ取材協力=内川祐紀さん/Paris Miki Chatswood(Web: www.paris-miki.com.au


強い紫外線は眼病の原因となる以外にも、目の充血、ドライ・アイのほか、肌ダメージも引き起こす。これは、目から脳に伝わった紫外線情報に反応してメラニン色素が作られ、日焼けのほか、シミやそばかすの元となるため。体や顔をしっかりガードしていても、目を日差しから守らないことには完全なUV対策とは言えないのだ。

◆検眼医からアドバイス(興梠繭先生/Mayu Koroki Optometrist)
 目から入る紫外線の短期的影響は、目の充血、不快感、ヒリヒリ感、ぼやけ、眩しさなど。長期的には白目の変化(黒目の横に起こる黄ばみ、厚み・でっぱり、定期的充血や乾燥)、翼状片のような出来物、目やまぶたの癌、白内障、失明に至る病気(黄斑変性症)の危険要素にもなります。また、白目や目の中の虹彩のシミにつながることもあるので、帽子とサングラス(オーストラリア国家規定に則したもの)で紫外線対策を。

クール・パック 〜炎症を冷やしてケア!〜

日焼けした肌と同様に、目も紫外線によって炎症状態になる。これを抑えるために目を休めることはもちろん、クール・ダウンすることも重要だ。氷水で絞ったタオルや氷のうをまぶたの上に乗せることで、熱を持った部分を冷やして炎症を鎮静化できる。アロマセラピーの力を利用したクール・パックも試してみよう。心地良い香りだけでなく、肌から浸透する作用で優しくケアしてくれる。

クール・パックにアロマをプラス

◇ローズ、ジャスミンの精油(収れん作用あり)を洗面器1杯の氷水に計5~8滴入れる。よく混ぜたら、タオルを浸し絞って使用する。水がぬるくなったら氷を足すなどしてタオルを浸すことを繰り返し、30分ほど目元を冷やす。
取材協力=相澤正弘さん/Marvo Aroma School(Web: www.marvo-aromatherapy.com

紫外線によって目が充血している場合は目薬も効果的。検眼医の診察を受け、自分の状態に合った目薬を処方してもらおう。白内障などの目の病気を避けるためにも、ダメージは早めに対処したい。

抗酸化食品 〜毎日の食事でケア!〜

紫外線を浴びたことによる体内の活性酸素の増加(=酸化、体の“錆び”)は、目のみならず肌の老化も引き起こすため、抗酸化作用のある栄養素を食事に意識的に取り入れてマメにケアしたい。活性酸素は元々、体内に侵入したウイルスや細菌類を退治する役割を持っているが、増え過ぎるとその強力な攻撃力によって健康な細胞まで攻撃し酸化させてしまう。体内の抗酸化の仕組みがきちんと働いていれば問題ないが、活性酸素に対抗する抗酸化酵素の体内生産量は加齢とともに年々減少してしまうのが問題だ。老化の原因となる活性酸素の除去のため、抗酸化成分を日々の食事で補い、紫外線ダメージをカバーしよう。ビタミンC、ビタミンE、亜鉛などの栄養素を含む以下の食品のほか、緑茶やルイボス・ティーも有効だ。

抗酸化作用を持つ栄養素と食品

◆ビタミンC…オレンジなどの柑橘類/赤・黄パプリカ/ブロッコリー/
ホウレンソウ/ジャガイモなど
◆ビタミンE…カボチャ/アーモンドなどのナッツ類/アボカド/
植物油/ウナギなど
◆亜鉛…牡蠣/牛肉/豚や牛のレバー/ウナギ/卵など

予防策は?

紫外線カットにはサングラスが効果的
 オーストラリアの紫外線は日本の5倍以上の強さなので、紫外線量の多い11~2月に限らず、1年を通して目の防護が不可欠だ。目から入る紫外線情報のカットのため、最も有効なのはサングラスを着用すること。日傘や帽子が煩わしい人でも気軽に取り入れられるので、短時間の外出でもサングラスをかける習慣を付けたい。季節を問わず日中は紫外線が降り注いでいるので、冬だからといって油断は禁物だ。

サングラスの選び方
 一般的なサングラスのUVカット率は99.9パーセント以上。紫外線の目への侵入をしっかり防ぐには、顔の形に合ったデザインのサングラスを選ぶことも重要だ。レンズ部分が大きめで目の周りまで覆うことのできるものや、サイドの太いものも効果を発揮する。実際にかけてみて自分に合うものを選ぼう。

偏光レンズって?
 車の運転やスポーツなどのアクティブなシーンには偏光レンズのサングラスを使用したい。これは乱反射光をカットする加工が施されたレンズで、運転中の対向車や雨天の路面の反射、釣りやマリン・スポーツの際の水面の反射を抑える働きがある。視界が良好なためサングラスに慣れない人にも安心。

調光レンズって?
 オーストラリアでは日本に比べ、調光レンズ・タイプのメガネを使用する人の割合が高い。調光レンズとは、紫外線量によって色が変わるレンズのこと。室内など紫外線のない場所ではほぼ無色だが、紫外線を受けることでレンズが有色に変わり紫外線カット効果を発揮する。メガネとサングラスを両方持ち歩くことや、かけ替えが煩わしい人にもお薦めのレンズだ。

おしゃれな大きめのフレームで紫外線カット効果抜群。1つは持っておきたいタイプ(Maui Jim $339、レディース)
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スポーツ・タイプの洗練されたデザイン。フィット感のあるかけ心地(OAKLEY $269、ユニセックス)
スポーツ・タイプの洗練されたデザイン。フィット感のあるかけ心地(OAKLEY $269、ユニセックス)
流行のミラー・レンズでも紫外線をしっかりカット。クラシックなアビエイタ・タイプはまだまだ人気(Ray Ban $199、ユニセックス)
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メガネ取材協力=内川祐紀さん/Paris Miki Chatswood(Web: www.paris-miki.com.au

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