セレブに見る心の病 ”閉所恐怖症”

セレブに見る心の病
(Photo: Rubenstein)

心理カウンセラーのさえみ先生が
ストレス・フリーな暮らしをサポート

セレブに見る心の病 ケース・ファイル

 

セレブ・ゴシップなどでは目にするものの、直接自分には関係ないとついつい無関心になりがちな心の病のこと。中身をひも解いてみれば、意外と身近な存在である可能性も。心身ともにより快適な毎日を送るため、その症状や対処法を正しく紹介する。

ユマ・サーマンは閉所恐怖症です。『キル・ビルVol.2』で生きたまま棺桶に閉じ込められるシーンは、演技ではなく、それこそ本気で死ぬほど恐怖に震えていたと語っています。

Claustrophobia:閉所恐怖症

以前に体験したトラウマが背景に

飛行機に乗るのが怖い、蛇が怖いなど、特定のものに対して恐怖を感じる人は多く、閉所恐怖症もその1つです。名前の通り閉ざされた空間や場所にいることを極端に怖いと感じます。特定の状況に対する恐怖なので、エレベーターや狭い部屋、混雑した場所や地下鉄で不快感が募り、めまいがしたり吐き気を催したりします。極端な場合はパニック発作を起こすこともあります。閉塞感から、窒息してしまうのではないかという恐怖です。

こういう経験の後は、また同じことが起こるのではないかという予期不安が生まれて、それ自体がストレスになり、同じ状況を避けるようになります。恐怖症は、子どものころや、以前に体験したトラウマが背景にあることが多いのですが、自分でははっきり覚えていないこともあります。

 

生活に支障がなければ自分の個性として尊重

対応は、軽度であれば小さな工夫が功を奏します。一例として、アファメーション・メッセージが挙げられます。部屋に入った時にドアを開けたまま中の様子を観察して、「この部屋に自分が怖いものは何もない」と心の中でつぶやいたり、エレベーターなら「せいぜい4〜5秒だから怖くない」と確認してから乗るのです。このような工夫で生活に大きな支障がないようであれば、弱点ではあるけれども自分の個性として尊重してもいいと思います。

生活に支障があるようなら、治療を受けることをお勧めします。効果的なのは、恐怖を感じる状況に段階的に慣れていく訓練をする心理療法です。また薬物が必要な場合は、適切な処方に基づいて服用すれば心配ありません。「持っているだけで安心」という人もいます。恐怖症は大きなカテゴリーで言えば不安障害に入るので、呼吸法など、普段からリラックスする方法を練習しておくと、いざという時に役立ちます。


セレブに見る心の病

 
馬場佐英美(ばばさえみ)
Town Hall Clinic

プロフィル◎国際基督教大学教養学部卒。Australian College of Applied Psychologyで心理カウンセラーの資格を取得。NSW州カウンセラー&サイコセラピスト協会臨床会(CAPANSW)、オーストラリア・サイコセラピー&カウンセリング連盟会員(PACFA)。シドニー市内でさまざまな心の悩みの相談に応じている。

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