【セレブの心の病】“適応障害”

コラム 特集
同氏のオフィシャル・ツイッター・ページより

心理カウンセラーのさえみ先生が
ストレス・フリーな暮らしをサポート

セレブに見る心の病 ケース・ファイル

 
セレブ・ゴシップなどでは目にするものの、直接自分には関係ないとついつい無関心になりがちな心の病のこと。中身をひも解いてみれば、意外と身近な存在である可能性も。心身ともにより快適な毎日を送るため、その症状や対処法を正しく紹介する。
 

Adjustment Disorder:適応障害

日本のヴィジュアル系バンド、カニヴァリズムのボーカル兒玉怜(こだまりょう)は、適応障害の治療のために2008年から1年半ほど活動を休止していました。回復後は活動を再開。彼の繊細な感性の詞が好きというファンも多いようです。

 
適応する作業がうまくいかなかった時に現れる

新しい環境やチャレンジに直面すると、誰でも多かれ少なかれ苦労します。そして戸惑いながらも新たな学習を重ねて、徐々に慣れていきます。オーストラリアに来て間もない時期にそんな経験をする人も多いでしょう。ところが、適応する作業がうまくいかなかった時に、心身にさまざまな症状が現れることがあります。それが適応障害です。

症状は、不安や落ち込み、焦燥感などの情緒的なものから、不眠、倦怠感、頭痛、肩こり、腹痛などの身体的なもの、遅刻や欠勤、過剰な飲酒といった行動などがあります。このように並べると、うつ病と症状が似通っていることが分かりますが、基本的な原因に違いがあります。

適応障害の場合は、環境の変化や大きな出来事などの明らかなストレスがあり、それに対する直接的な反応として不調を来たします。通常は原因となるストレスが始まってから3カ月以内に症状が現れて、原因がなくなると6カ月以内に元気を取り戻します。うつ病の場合は、ストレスがきっかけになる場合もありますが、特になくても心身の調子が悪くなり、脳の感情に関連する機能にも影響が現れます。

 
ストレスを1人で抱え込まない

適応障害は過剰なストレスに対する反応なので、対応としてはカウンセリングを通してストレスを緩和、あるいは解消する方法を見つけることになります。うつ病の場合は、ストレスの軽減に加えて、脳の機能を回復させるために休養と抗うつ剤などを組み合わせた治療を行います。適応障害とうつ病の線引きは専門家の判断になりますので、その辺りはあまり気にせずに、不調が続くようなら医師や専門家に相談してください。ストレスを1人で抱え込まないことが、解決の第1歩になります。

 


 

コラム 特集

馬場佐英美 (ばばさえみ)  TownHallClinic

プロフィル◎国際基督教大学教養学部卒。Australian Collegeof Applied Psychologyで心理カウンセラーの資格を取得。NSW州カウンセラー&サイコセラピスト協会臨床会(CAPANSW)、オーストラリア・サイコセラピー&カウンセリング連盟会員(PACFA)。シドニー市内でさまざまな心の悩みの相談に応じている。

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