【心の病】チャーリー・シーン

コラム 特集
©Joella Marano

心理カウンセラーのさえみ先生が
ストレス・フリーな暮らしをサポート

セレブに見る心の病 ケース・ファイル

セレブ・ゴシップなどでは目にするものの、直接自分には関係ないとついつい無関心になりがちな心の病のこと。中身をひも解いてみれば、意外と身近な存在である可能性も。心身ともにより快適な毎日を送るため、その症状や対処法を正しく紹介する。
 

ロングランのT V 番組「Two and a Half Men」(邦題「チャーリー・シーンのハーパー★ ボーイズ」)で、「超自己中」のキャラが受けていたチャーリー・シーン。私生活でも、事件を起こしてはタブロイドをにぎわせています。自己中のキャラは、実は本人そのものという説も…

Narcissistic Personality Disorder:自己愛性パーソナリティー障害

本人が信じている優越性は現実と一致しない

 チャーリーの場合、「自分は特別で何をやっても許される」という意識をセレブのライフスタイルが増長させているのだと見られています。自己愛性パーソナリティー障害の特徴も、これと重なる部分があります。青年期ぐらいから顕著になりますが、自分を特別視し、自分の容姿や能力を過大に評価します。一方で、他人は自分を賞賛し、自分の望みをかなえるために存在すると思い込むので、平気で利用したり、ぞんざいに扱ったりします。

けれども本人が信じている優越性は現実と一致しておらず、周囲から批判されたりすることもあります。すると、必要以上に傷ついたり、激しく怒ったりします。ここまで読んで、「自分もちょっとそういう傾向があるかも」とひそかに心配になった方はご安心ください。そういう認識がほとんどないことも、この病気の特徴なのです。

ありのままの自分を受け入れる

自分のことを大事に思うのは普通ですし、健全な心の発達のために必要です。同時に、さまざまな経験を通じて自分の弱さや至らなさにも気付くことで、謙虚さが生まれて、心の健全なバランスが育まれていきます。この病気の原因は明確には分かっていませんが、自分と他人の両方を尊重することを学ぶ機会がなかった結果と言えそうです。したがって治療の目標も、他人の気持ちを理解できるようになることです。

心理療法が中心になりますが、その過程で、ありのままの自分を受け入れることも学びます。これは、誰もが苦労しながら学んでいることです。大人として円満で充実した社会生活を営む上で、必要なことなのですね。


 

コラム 特集

馬場佐英美 (ばばさえみ)  TownHallClinic

プロフィル◎国際基督教大学教養学部卒。Australian Collegeof Applied Psychologyで心理カウンセラーの資格を取得。NSW州カウンセラー&サイコセラピスト協会臨床会(CAPANSW)、オーストラリア・サイコセラピー&カウンセリング連盟会員(PACFA)。シドニー市内でさまざまな心の悩みの相談に応じている。

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