ヘア・カットにいくら払いますか?

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第36回 ヘア・カットにいくら払いますか?

今回は少し目先を変え、ヘア・サロンでのカットの「価格」について考えてみましょう。

例えば、ニューヨークの有名サロンのカット料金は、駆け出しのジュニア・スタイリストでも90~150ドル、人気のシニア・スタイリストで150~200ドル、トップ・スタイリストなら200~300ドルは当たり前。VIPだけをカットするオーナー・クラスのスタイリストなら400~600ドルは取るようです。

一方、日本のカット料金は都市部では平均6,000円台が当たり前ですが、全国平均は3,000円台。日本人美容師の価値に対する対価(値段)は世界でも低い方だと思います。オーストラリアにある日本人相手の美容院の多くも同様でしょう。日本では庶民的なサロンでも、カット以外にパーマや縮毛矯正、トリートメント、ヘッド・スパなど特殊機材を使ったメニューを用意していますが、オーストラリアのローカルのサロンはこうした多様なサービスはやっていないことがほとんどです。

オーストラリアの庶民的サロンのカットは平均は30ドル、おしゃれなサロンは60ドル以上、ラグジュアリーになると100ドル以上。カット自体が日本人よりもシンプルなので「どう演出するか」のほうが重要、という違いがあります。

この国でも、10ドル・カットも300ドル・カットもあります。10ドルで切る人と、300ドルで切る人では、同じヘア・スタイルでも払う金額が違うということ。ただ切ってだけもらうなら安い方が良い?安い分だけ何かが足りない?色々なとらえ方がありますが、求めるものが10ドルの価値ならそれで良いと思います。しかし「求めるもの」の内容によっては、300ドル・カットへ行く価値があります。

価格設定は美容室の価値を表しています。10ドル・カットが悪いわけではなく、人数がたくさん来ればこれも経営です。しかし「お金を出すこと」とは「価値を認めること」なので、価値を認めてくれる人のために時間を使い、少しずつ自分の価値を外に発信し、そこを認めてくれる人が喜ぶ仕事をしていきたいという考え方がオーストラリアでは一般的であるように感じます。

他の業界でも日本人は素晴らしい技術があるのですが、日本ではその技術をリーズナブルに提供することに慣れているため、なかなか値段設定が難しい現状があります。今回は、日本人美容師がなかなか世界のトップとして認められない理由の1つである「価値の見いだし方」を、カットの値段を通して表しました。お店の数が多くて競争が激しい日本では、3,000円カットだからといって下手なカットはしません。そんな日本で育った我々は、カット料金にどんな価値を見いだすでしょうか。

美容師 ユキヒロ
Mu Hairdressing Annerley Salon
東京都出身。代官山、恵比寿で美容室展開後、2008年パースでオーストラリア第1号店をオープン。一時日本帰国するも、10年にブリスベンで美容師として再出発。13年にはゴールドコースト店オープン。ただいまオージー美容師育成中。
Web: muhd.com.au
髪についての悩みや疑問など下記アドレスまでご応募ください。
Email: nichigopress@gmail.com 件名:髪への質問

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