歯磨きをしすぎると、歯が磨り減ると言われました。

ハッと驚く歯のはなし

ハッと驚く歯のはなし

Vol. 21
日ごろ怠りがちなデンタル・ケアや、日々進歩する歯科技術など、歯を健康に保つための秘訣を毎月お伝えします。
Q
 歯磨きをしすぎると、歯が磨り減ると言われましたが、それは本当ですか。

A
 正しいと思っている歯磨きでも、歯や歯肉を傷付けてしまっていることがあります。例えば、硬めの歯ブラシで一生懸命に磨いたりすると、歯肉が痩せてきて、それまで歯肉に覆われていた歯のつけ根の部分が露出してくることがあります。そうなると、歯はとても敏感になり、冷たい物や甘い物がしみたり、触ると痛みを感じることがあります。また、露出した歯の付け根には虫歯ができやすくなります。これは歯肉の退縮と呼ばれるものです。歯肉の退縮は、ほかにも外傷などにより引き起こされることもありますが、歯肉が薄くて敏感な人や、加齢によって自然な症状として進行することもあります。
 しかし、歯肉の退縮とは異なり、間違った歯磨きによる悪影響もあります。例えば、クレフト。これは歯肉を歯ブラシで強くこすってしまった結果、炎症が生じて、歯肉に切れ目が入ったような状態になることです。あるいはフェストゥーン。これは歯ブラシで歯肉を強くこすったり、毛先の開いた歯ブラシで磨きすぎた結果、歯の周りの歯肉が襟巻き状に腫れたようになり、炎症を起こすこともあります。一方、傷付くのは、歯肉だけではありません。楔状欠損と呼ばれる症状は、歯の付け根が楔状に削られてしまうものです。硬い歯ブラシを使って歯を強くこするようにして磨いたり、研磨剤の入った歯磨きを大量につけて頻繁に磨くことなどが原因となります。この状態を放置しておくと、歯はさらに傷付けられ、痛みを伴なったり、虫歯ができやすい状態になったり、さらには、歯肉に炎症を引き起こすこともあります。
 このような問題を予防するためには、適切な歯ブラシで、正しく歯磨きを行うことがとても重要です。歯ブラシは毛先の柔らかいものを使用し、歯磨きは力を加えないよう、そして毛先は軽く動かすように注意してください。


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イアン・マラトス
Dr. イアン・マラトス歯科医院

歯科医歴24年。多数の日本人患者の診察・治療経験を持つ。1年間の日本滞在経験もあり、日本語が堪能。日本の歯科事情はもちろんのこと、日本人社会のシステム、日本文化にも深い理解がある

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