病気がうつらないようにするため、どんな衛生管理をするのでしょうか。

ハッと驚く歯のはなし

ハッと驚く歯のはなし

Vol. 24
日ごろ怠りがちなデンタル・ケアや、日々進歩する歯科技術など、歯を健康に保つための秘訣を毎月お伝えします。
Q
 歯医者さんでC型肝炎の病気をうつされたという記事を読みました。歯医者さんでは病気がうつらないようにするため、どんな衛生管理をするのでしょうか。

A
 衛生管理の技術の進歩とともに、それに関わる費用も高額になりました。しかしエイズ・ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)はもとより、ヘルペス、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、さらには病原性菌(MRSA)など、深刻な感染性の病気から患者や医療関係スタッフを守っていくための衛生管理はとても重要です。VIC州政府歯科医院会は、院内感染防止のための衛生管理のガイドラインを定めることで、歯科医療の安全性と向上を図っています。その衛生管理は一般的に次のように行われます。
 使用ずみの医療器具は殺菌消毒液に浸され、ブラシなどで大方の汚れを落とします。その後、ウルトラ・ソニックと呼ばれる機械に入れ、超音波振動によりブラシなどなどで落としきれない細部の汚れを落とします。乾燥後、個別に滅菌パックに封入し、オートクレーブと呼ばれる機械を使用して完全に滅菌します。オートクレーブによる殺菌は、高温蒸気と高温圧力によりウイルスやバクテリアを死滅させる効果的な方法です。この滅菌パックは治療直前に開封されます。
 オートクレーブで殺菌できないものは、使い捨てとなります。注射針はもちろん、サクションチップ(バキューム/吸引の吸い取り口)、ブラシの先、薬品を調合するトレイ、医師やスタッフが使用する手袋やマスクなどがこれにあたります。診療椅子や治療台などを覆うバリアと呼ばれるビニールも、患者ごとにすべて新しいものに交換され、人から人への感染を防ぐ大事な役目を果たします。
 治療中空中に霧散するバクテリアやウイルスに対しての衛生管理も大切です。ほとんどの歯科医院ではサクションと呼ばれる吸引器具を使用して、口腔内の水分を取り除き煙霧を吸引しています。口をゆすぐ施設がない歯科医院の場合も、しぶきとともにバクテリアやウイルスが飛び散るのを防ぐためサクションが使われています。


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イアン・マラトス
Dr. イアン・マラトス歯科医院

歯科医歴24年。多数の日本人患者の診察・治療経験を持つ。1年間の日本滞在経験もあり、日本語が堪能。日本の歯科事情はもちろんのこと、日本人社会のシステム、日本文化にも深い理解がある

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