キシリトールについて教えてください。

ハッと驚く歯のはなし

ハッと驚く歯のはなし

Vol. 26
Q
キシリトールは甘いのに虫歯にならず歯に良いと聞きました。キシリトールについて教えてください。

A
 キシリトールは、天然の甘味料です。白樺や樫などの樹木から採取されるキシラン・ヘミセルロースを還元し、粉末状にしてさまざまな食品に混ぜるのが一般的です。現在甘味料で虫歯予防ができるのは、キシリトールだけだと言われています。
 虫歯は、食事で口にした糖分をミュータンス菌が発酵させ、酸を作り出すことで始まります。酸は歯のエナメル質を溶かし、その結果虫歯となります。しかしキシリトールを発酵させることは、ミュータンス菌には不可能なため、虫歯の原因となる酸も作られません。キシリトールを頻繁に摂取すると、ミュータンス菌の活動が次第に弱められたり、歯の再石灰化を助ける役目もしてくれます。再石灰化とは歯から失われてしまったカルシウムを再び元に戻し、健康な状態に返すことを指します。
 現在キシリトール入りのガムをよく見かけますが、キシリトール100%の物は歯科医院でなければ入手できません。市販の物でキシリトールが50%以上含まれているものであれば虫歯予防が期待できますが、一緒に使用されている甘味料が虫歯になりにくい物かどうか注意してください。ガムの場合、食事の後、さらに歯磨き前というように1日に何度かに分けて噛むのが効果的です。
 噛む時間は約5?10分ほどを目安とします。キシリトールの成分は数分ほどで流出してしまいますが、よく噛むことで唾液の分泌を促進させることも虫歯予防には効果的です。キシリトールの摂取を始めると約2週間で歯垢が減り始め、3カ月ほどで虫歯になりにくくなります。ただし、キシリトール入りのガムを噛んでいるからと言って、虫歯予防はそれだけでいいわけではありません。毎日の歯磨き、フロスを怠らず、その上でキシリトールを併用するのがいいでしょう。


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イアン・マラトス
Dr. イアン・マラトス歯科医院

歯科医歴24年。多数の日本人患者の診察・治療経験を持つ。1年間の日本滞在経験もあり、日本語が堪能。日本の歯科事情はもちろんのこと、日本人社会のシステム、日本文化にも深い理解がある

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