高脂肪・低炭水化物ダイエットとはなんでしょうか?

何でも相談

Q 減量のためにダイエットを始めようと思いますが、高脂肪・低炭水化物ダイエットのことを友人から聞きました。これはどのようなダイエットなのでしょうか。
(40歳主婦=女性)

A 高脂肪・低炭水化物ダイエットの目標は脂肪分50パーセント、炭水化物25パーセント、タンパク25パーセントの食生活です。

食べて良いもの
バター、ココナツ・オイル、脂の多い魚、卵、肉、鶏、チーズ、でんぷん質の低い野菜、ナッツ、種子、適度のタンパク、脂肪分は制限なし

避ける食べ物
穀物、加工食品、燻製の肉、でんぷん質の多い野菜(芋など)、フルーツ・ジュース、ビール、ソフト・ドリンク、豆乳、低脂肪牛乳、種油、チョコレート、糖、ドライ・フルーツ

原理

人間のエネルギー源は炭水化物(糖質)、たんぱく質、そして脂質の3つですが主に炭水化物と脂質です。体内のカロリー貯蔵量は糖質が2,500kcalで脂質は5万kcalあります。体がエネルギーを必要とする時、まず最初に糖質が消費され、更にエネルギーが必要ならば次に脂質が消費されます。低炭水化物ダイエットで体内の糖質貯蔵量を低くし、ケトン症状態(飢餓)に近い状況にしておけばエネルギーが必要とされた時、体内の脂肪分から消費されていくという原理です。ただし、糖質が一番エネルギーへの変換が早いので、スポーツで筋肉の瞬発力が必要な時にこの状態だと動きが遅くなるようです。また、脳のエネルギー源は炭水化物のブドウ糖なので、悪影響が起こる可能性もあります。

また、高脂質でも動物性由来の脂質が締める割合が高ければLDLコレステロール(悪玉)値が上がる危険もあります。

科学的に証明されている効果

● 低脂肪・高炭水化物ダイエットに比べ、高脂肪、低炭水化物ダイエットはLDLコレステロール(悪玉)が上がり、空腹時のインスリンが低下した

● 両グループともに減量レベルは同等だった

● 高脂肪・低炭水化物ダイエットでケトン症の様な状態になった場合、身体の脂肪以外の(主に筋肉)部分が低下するが、適切な運動を行えばこの減少を抑えることができる

利点

● 加工食品の摂取が少なくなる

欠点

● バターやココナツ・オイルを多く摂ると飽和脂肪が多すぎ、LDLコレステロール値が上がる

● 炭水化物の摂取が少なすぎるとめまいがしたり集中力が落ちる

● ケトン症になると吐き気がしたり口臭が気になる

● ビタミンB1や食物繊維が不足気味になる

● 食べ物の種類が限られる

● 外食しにくい

注意点

● 妊婦や糖尿病の患者さんには向いていない

● 胆嚢(たんのう)を摘出した人や脂肪分の消化に問題がある人には向いていない

● 飽和脂肪(バターなど)を摂りすぎるとLDLコレステロールが上昇する


日豪プレス何でも相談

 

鳥居 泰宏(とりい やすひろ)
ノースブリッジ・メディカル・プラクティス

 

メルボルン大学医学部卒。Northbridge Family Clinicを6月18日で閉院し、Northbridge Medical Practiceで6月27日より診療中

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