便秘改善に必要な食物繊維。何を食べればいい?

何でも相談

Q ずっと便秘で悩んでおり、時々痔が出来ることもあります。医師に相談したところ、繊維の摂取を増やすようにと言われましたが、何を食べれば良いのでしょうか。
(25歳会社員=女性)

A 繊維は腸の正常な機能に不可欠なもので、糖尿病、虚血性心疾患、がんなどに対する保護作用があると言われています。食物繊維とは、小腸で消化・吸収されなかった食物やその他の炭水化物の残り部分です。この残物は、大腸の中でバクテリアによってほとんどが分解されます。

●溶性繊維
 このタイプの繊維はジェル状になり、胃排出を遅くし、腸からの糖分の吸収を減らします。
<主な食物>果物、野菜、豆類、オート・ブラン、大麦、シャゼンシ、アマニンなど

●不溶性繊維
 これはそのまま腸を通過します。水分を保留することによってかさが増え、柔らかくかさのある便になります。
<主な食物>ウィート・ブラン、ライス・ブラン、豆類、ナッツ類、種、果物や野菜の皮など

●難消化性でんぷん
 これが腸でバクテリアによって分解されると短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)が作られ、特にその中でも酪酸が腸の筋肉の動きを刺激し、がんに対する保護作用をもたらすようです。また、小腸で消化されなかった部分は大腸のバクテリアによって分解され、便にかさばりを与えます。
<主な食物>米、パスタ、パン、シリアル、芋類、エンドウ、トウモロコシなど

食物繊維には、多糖類、少糖類、それからリグニン(セルロースの変性物で木質の主要成分)が含まれます。また、食物繊維の種類は溶性繊維、不溶性繊維、難消化性でんぷんの3種類に分かれ、それぞれの働きと含まれる主な食物は以下の通りです。

まず上記の全ての種類に当てはまる食物繊維の利点として、便に柔らかさとかさを与え、便秘、痔、憩室症(けいしつしょう)、また糖尿病の予防に役立つと言われています。

中でも溶性繊維が多く含まれている食物は、飽満感を高めるため減量、体重維持に役立ちます。また、でんぷん質の消化と吸収を遅くし、血糖値の上昇を抑えるだけでなく、悪玉コレステロール値も下げます。その他、大腸の中で繊維が発酵されて作られる短鎖脂肪酸には、大腸がんに対する保護作用があるとも言われています。

食物繊維の摂取の仕方

健康を保ち、上記のような慢性疾患を防ぐためには1日に男性は30~40グラム、女性は25~30グラムの繊維を摂ることが勧められています。食物繊維の摂取に当たっては、以下に挙げた点を心掛けるようにしてください。

*ホール・ミールの小麦粉を使用して、ケーキやビスケットを作るようにしましょう。
*料理をする時は多めに野菜を入れるようにし、その分肉類を少なくしましょう。
*オート・ブランをミート・ローフなどのつなぎとして使いましょう。
*サラダは豆、パスタ、粗挽きの小麦粉など繊維質の高いものを入れるようにしましょう。
*野菜や果物は皮をむかずに食べられるものは、そのまま食べるようにしましょう。
*フルーツ・ジュースよりもフルーツそのものを食べるようにしましょう。


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鳥居 泰宏(とりい やすひろ)
ノースブリッジ・メディカル・プラクティス

 

メルボルン大学医学部卒。Northbridge Family Clinicを昨年閉院し、現在Northbridge Medical Practiceで診療中

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