家族からいびきを指摘されました。睡眠時無呼吸の治療法は?

Q 家族から「いびきがひどい上に時々呼吸も止まっているようだ」と指摘され、検査をしてみたらかなりひどい睡眠時無呼吸だと言われました。自分でも最近朝起きてもすっきりとせず、昼間も睡魔に襲われることがよくあります。睡眠時無呼吸の治療方はどのようなものがあるのでしょうか。
(35歳会社員=男性)

 

A いびきはよく起こる現象です。口腔咽頭部の筋肉の緊張度が睡眠時に低下し、口腔咽頭部が虚脱することによって起こる音です。30~70歳の男性の44パーセント、また、女性の28パーセントに起こります。
 

太っていたり、気道の狭い人にはいびきは起こりやすいようです。そのほかにはアルコールの過度の摂取、アレルギー性鼻炎、鎮静薬の服用などもいびきを起こしやすい要因です。いびきだけでしたら健康にはそれほど大きな影響はありませんが、閉塞性睡眠時無呼吸が起こっていれば健康面での悪影響が出てきます。

閉塞性睡眠時無呼吸とあらゆる疾患との関連性

・糖尿病:睡眠時無呼吸の人の多くは糖尿病も持っています
・循環器疾患:高血圧、心不全、心房細動、脳卒中などの心臓や血管に関する疾患のコントロールがしにくくなります
・鬱病、不安症:鬱病、不安症にかかる傾向もあります
・集中力減退:睡眠が十分に取れていないので昼間に眠気が起こり、集中力も落ちることにより仕事や勉強の能率が落ちたり交通事故や職場の事故などにもつながります

いびき/睡眠時無呼吸の治療

症状がひどくなければ次のような簡単なことに注意してみましょう。

・肥満なら体重を減らす
・アルコール摂取量が多い場合は制限する
・ステロイドの鼻用のスプレーで鼻の粘膜の炎症を抑え、鼻の通りを良くする
・鎮静作用のある薬はなるべく避ける
・仰向きではなく、横向きに寝る
・ベッドの頭のほうを5~10センチ上げる
Nasal CPAP (Continuous positive airway pressure)

いびきはよく起こる現象です。口腔咽頭部の筋肉の緊張度が睡眠時に低下し、口腔咽頭部が虚脱することによって起こる音です。30~70歳の男性の44パーセント、また、女性の28パーセントに起こります。 Nasal CPAPとは、日本語では持続的陽圧呼吸マスクとも呼ばれるマスクを鼻に付け、ポンプでゆるやかに空気を送り込み、その空気圧によって上気道を押し開いておく装置です。1時間に20回以上無呼吸状態に陥ったり、低酸素血症が起こったり、あるいはあまりにも昼間の疲労感と眠気がひどい場合に使用します。非常に効果のある器具ですが、毎晩付けなくてはいけない煩わしさがあります。鼻や喉の乾燥も起こりますが、加湿器を取り付けることもできます。もしポンプの音が気になるようでしたらなるべく体から離して(チューブの長さは最長4メートル)置くようにし、共鳴しないような表面に置くようにします。マスクもあらゆる大きさや形があるので、一番よく合った物を選ぶことが大切です。

デンタル・スプリント

いびきがあり、無呼吸症が比較的軽症な人は、睡眠中に口の中に入れておくスプリントを使います。このスプリントは下顎を前に引き出すことによって上気道が閉じにくくなる効果があります。同時に咽頭部を広くして空気の流れも遅くなることから乱気流が起こりにくく、振動を少なくすることによっていびきを軽減させます。唾液の問題や顎関節への負担などの問題が起こることもあります。スプリントは、取り扱っている歯科医で作製してもらわなければなりません。


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鳥居 泰宏(とりい やすひろ)
ノースブリッジ・ファミリー・クリニック

 

メルボルン大学医学部卒。日本人在住者の多いシドニー北部ノースブリッジで一般開業医を始めて29年。穏やかな語り口が印象的な優しい先生として知られる

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