美容・健康にアーユルヴェーダを取り入れよう!

毎日の暮らしにアーユルヴェーダを取り入れよう

アーユルヴェーダをご存知ですか? 聞いたことはあるけど「敷居が高い」、そんなイメージを持つ人も少なくないと聞きます。しかし、アーユルヴェーダには、食事や生活習慣など日常生活に生かせる知恵がたくさん。もうすぐやって来る寒い冬に向けてアーユルヴェーダで体調を整えましょう。

取材協力・文
相澤正弘◎IFA、IAAMA、ATMS、DIP AROMA、WOAA DIRECTOR、AYURVEDA AROMATEHRAPY CERT Ⅳ、REMEDIAL MASSAGE CERT Ⅳ保持。マーヴォ・アロマ・スクールを運営する傍ら、アロマセラピーを広めるべく日々活動中。

アーユルヴェーダとは?

アーユルヴェーダとは、サンスクリット語で「生命の科学」と言われるインドの伝統医学です。中国医学、ユナニ医学とともに世界3大伝統医学の1つとして発展してきました。

心、身体、行動や環境を含めた全体的な調和が、健康にとって重要なものとされています。そのため、自分自身が心と身体の状態を知り、心身ともにバランスの取れた生活を送ることで、病気になりにくい心身を作り、病気を予防するという予防医学の側面を大切にしています。

アーユルヴェーダは医学知識や医療技術のみならず、生活の知恵や哲学、生命科学といった概念も含み、インドでは5,000年の歴史があります。

アーユルヴェーダの理論では、生き物はすべて「ヴァータ」、「ピッタ」、「カパ」というドーシャ(3要素)を持っているとするトリドーシャ説に成り立っています。さらにトリドーシャは「五体元素」で構成されているとされています。その五体とは、空(アカーシャ)、風(ヴァーユ)、火(テージャス)、水(ジャラ)、土(プリットヴィ)の5つで、古代インド哲学に由来する考え方です。

この五体を人間の身体に当てはめると、空は空間、風は呼吸や神経伝達、火は体温や消化力、水は体液や血液、土は骨や筋肉となります。この5つの元素のバランスを取ることで正常な状態(健康)を維持していくとされているのです。

これらのドーシャ・バランスが正常な状態をアーユルヴェーダでは「健康」としています。逆にドーシャ・バランスが崩れることで、さまざまな不調や病気になるとされています。アーユルヴェーダでは、各人の体質に合わせた生活、食事、病気の治療法で治療や指導を行なっています。

例えば「不眠症」に対して、現在、一般的な治療法は、対処治療として適度な睡眠薬が処方されますが、アーユルヴェーダでは、なぜ「不眠症」になってしまったのかを、人それぞれの体質を見極めた上で、不調を改善させていくための治療を行ないます。よって100人いれば100通りの異なった治療法があるのです。また、不眠症の原因となるものを取り除くための生活方法なども治療の中に加わるので、不眠症と同時に併発してしまった不調の改善にも効果があります。

代表的な治療方法

アーユルヴェーダの主な治療方法は、①緩和療法:食事、調気法や行動の改善で身体のバランスを調整、②減弱療法:増大・増悪した体液や未消化物、老廃物などの病因要素を排泄(排出療法、浄化療法)などがあります。

特に減弱療法では、パンチャ・カルマ(5つの代表的な治療法)と呼ばれる治療法がよく知られており、それらには多くのハーブ・オイルが使われていました。特に最近ポピュラーになったのが、「脳のマッサージ」と言われている、頭部全体に温かい液体を垂らす「シローダーラー」や、温かい薬草オイルをたっぷりと身体に浸透させて行う「アビヤンガ」と呼ばれるマッサージです。

あなたの体質はどのタイプ?

アーユルヴェーダでは、「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」の3つの性質が身体に働きかけているとされています。これらのエネルギーは「ドーシャ」と呼ばれ、「不純なもの」「病素」という意味があります。身体に起こるあらゆる現象の基礎には、このドーシャの働きがあるとされ、日々の心身の状態や季節によって変わる体調の変化、また個人によって差が出ることなど、これらはバランスによるものと考えられています。アーユルヴェーダでは、これらの「ドーシャ」がバランスの取れている状態を健康と位置付け、そのバランスが崩れると健康を損なう状態になると考えています。

各々のドーシャのバランスが保たれた状態において、身体としての構造が適切で、新陳代謝も適当に行われ、体内の循環も活性化され、その状態を身体が健康であるとしています。皆さんのドーシャをチェックしてみましょう。

ドーシャ・チャート
ヴァータ

◆細身で背が高いか背が低い
◆顔が乾燥肌
◆肌のキメが細かく、乾燥していて血管が浮き出ている
◆髪の毛は乾燥していて、癖毛または薄い
◆眉毛は薄い
◆目が細くドライ・アイである
◆鼻は細く小さい
◆爪は硬いがもろい、不規則で血色が悪い
◆唇は乾いていて、薄くて小さい
◆舌は乾いている
◆胸板が薄い
◆あまり汗をかきにくい
◆鮮明な夢をみる、よく夢を見るが、覚えていないこともある
◆食欲は時によって違う。とても食欲旺盛の時もあれば、あまり食欲がない時もある
◆便秘症。時には下痢にもなる
◆眠りは浅い
ピッタ

◆中肉中背
◆顔の血色が良い
◆肌はしっとりしているが、トラブルが多い
◆髪の毛は柔らかいが早くから白髪か薄毛である
◆眉毛はきれいに整っている
◆目が充血しやすく、目つきが鋭い
◆鼻の大きさは普通
◆爪は柔らかく形がよく整っていて血色が良い
◆唇は普通サイズ、柔らかく血色が良い
◆舌は湿っていて、赤い
◆胸板の大きさは普通
◆体臭がある
◆見た夢を覚えている、夢は情熱的でカラフル
◆いつも食欲があり、食べることを楽しむ、食事を抜くことを嫌う。食べないと機嫌が悪くなる
◆便通は定期的で、スパイシーな食事後の排泄はヒリヒリする
◆寝つきが良い
カパ

◆肉付きが良く、がっちりしている
◆顔は青白く、活気がない
◆肌は色白でオイリー肌
◆髪の毛は多く、癖毛やつやのある髪
◆眉毛は濃い
◆目は大きく魅力的
◆鼻は大きく分厚い
◆爪は良く整っていて丈夫である
◆唇は大きく硬い
◆舌は冷たく、厚い
◆胸板は広く、大きい
◆体臭は少しある
◆落ち着いた単調な夢を見る。強烈な夢を見ると覚えている
◆通常、食欲がある。嫌なことがあると食べ過ぎる傾向にある、しばらく食事を抜くこともできる
◆便通は定期的だが、便は硬い
◆眠りが深い

体質別の食事法

アーユルヴェーダでは、食事こそが「心身の健康の基本」と考えられています。日常生活を支え、心身のバランスを整えるために、食事は1/3は水分、1/3食物、1/3を空腹とし、できる限り小食であることが大切です。食事内容によって、このドーシャ・バランスを整えることもできますし、逆に崩してしまう危険性もあります。
 ただ、むやみに断食ダイエットなどをするのではなく、それぞれのドーシャによって必要な食事が異なるので、自分の体質に合った食事を取り入れていきましょう。主に「味覚」と「栄養」に分けて考えていきます。
 また、インドでは昔からすべてのドーシャ・バランスを整えると言われている「ギー」というバターを使用しています。現在でもインド系の食料品店などにありますので、ぜひ食事にギーを取り入れてみてください。

ヴァータ体質

ヴァータは冷たく乾燥した体質のため、温かく水分の多い食事を取り入れましょう。

◇ヴァータ体質のバランスをとるもの
甘い果実全般、ほとんどの乳製品、加熱した野菜、黒こしょう、ココナッツなど
◇ヴァータ体質を増悪させてしまうもの
ドライ・フルーツ、チーズ(固形)、冷凍や生、乾燥野菜、唐辛子、チョコレートなど

ピッタ体質

ピッタは体温が高いため、体を冷やすものを取り入れましょう。

◇ピッタ体質のバランスをとるもの
甘い果物全般、チーズ、甘味、苦味野、菜全般、鶏肉、アーモンドなど
◇ピッタ体質を増悪させてしまうもの
酸っぱい果物、バター、辛味野菜、ハチミツ、しょうゆ、牛肉、チョコレートなど

カパ体質

カパは冷たく湿った体質のため、温かく乾いたものを取り入れましょう。

◇カパ体質のバランスをとるもの
渋味のもの全般、ヨーグルト、苦味と辛味の強い野菜、ハチミツ、卵など
◇カパ体質を増悪させてしまうもの
甘酸っぱい果物全般、牛乳、甘くて水分の多い野菜全般、牛肉、ピーナッツなど

アーユルヴェーダ・アロマ・マッサージ

アーユルヴェーダ・アロマ・マッサージでは、ドーシャの乱れを整えるためにインド産のアロマを使っています。手軽で簡単、そして安全に取り入れられるのが特徴で、薬や化学成分などを使いたくないという人、小さな子どもや妊婦さんなどにも非常に適しているでしょう。鼻に感じる香りと肌から吸収されるオイル、そして肌に残るオイル、すべてが健康促進に役立ちます。特に肌トラブルや肌質改善などを求める人にお薦めです。
 毎日の習慣という意味を持つ「ディナチャリア・マッサージ」で代表的なものをセルフアビヤンガと言います。毎日5~10分、手にオイルを取りゆっくりと円を描きます。気持ちをしずめ、瞑想意識しながら行なってください。

①あご下→左けい部
②左手首→ひじ内側→わきの下
③左大胸筋上部を中心からわきにむけて(右側も同様に)
④左足首内側→くるぶし→内外すね→ひざの内側→太もも内側→鼠蹊(そけい)部(右側も同様に)
⑤腹部(左下腹部にむけて)
⑥胸部下部

症状別・簡単! アーユルヴェーダ・アロマセラピー・レシピ

アーユルヴェーダにアロマセラピーも取り入れてみましょう。ここでは症状ごとに最適なエッセンシャル・オイルをご紹介します。

◆乾燥肌や便秘など「ヴァータの乱れ」を整えるアロマ
 リンブ、ターメリック、ジャタマンシー、サンダルウッドなど
◆脂性肌や吹き出物など「ピッタの乱れ」を整えるアロマ
 ベチパー、サンダルウッド、モグラ、ケウダなど
◆むくみや肥満など「カッパの乱れ」を整えるアロマ
 リンブ、フェンネル、トルシー、ローズウッドなど

これらをセサミ・オイルなどに希釈して疾患部に塗布やマッサージ、もしくは体全体にボディー・オイルとして使用してみてください。日常生活に取り入れることで、心身の不調の予防になります。

お薦めのマッサージ・オイル

肌タイプごとにブレンドされたマッサージ・オイルをご紹介します。マッサージ・オイルは、ご自身のドーシャに合わせて使用することで不調を改善させていく効果が期待できます。また、保湿オイルとして使用するだけでも有効です。
 マッサージは、フェイシャルやフット・マッサージをはじめ、ヘッド・マッサージ、シロダーラーなどがあります。

◆ヴァータ・ブレンド(乾燥肌に)

■効能
爽快にする、高揚、地に足をつける、温める、保湿性を促す、再活性化、空気と風のエネルギーの調整など
■ブレンド成分
アシュワガンダとセサミのベース・オイルに、ターメリック、ジャタマンシ、サンダルウッド、ヒマラヤン・シダーウッド、ライムのアーユルヴェーダ・アロマセラピー・エッセンシャルオイルが含まれています。

◆ピッタ・ブレンド(すべての肌タイプに)

■効能
リラックスする、官能的になる、栄養分を与える、などすべてのレベルにおいて火のエネルギーを鎮静する。また、顔を含むすべての肌タイプにおいて、アンバランスな部分を落ち着かせるのに最適なブレンド
■ブレンド成分
ブラーミのベース・オイルに、モグラ、ヴェチパー、グルヒーナ、サンダルウッドのアーユルヴェーダ・アロマセラピー・エッセンシャル・オイルが含まれています。

◆カパ・ブレンド(オイリー肌に)

■効能
活力増進、温める、刺激する、乾燥する、催淫、水と地のエネルギーの調整など
■ブレンド成分
セサミのベース・オイルに、ナガモタ、カンポー、タラシ、ライム、パチュリ、フェンネルのアーユルヴェーダ・アロマセラピー・エッセンシャル・オイルが含まれています。

週末から始めよう! プチ断食でデトックス

アーユルヴェーダの断食の目的は、精神鍛練と肉体メンテナンスとされています。肉体的には、日ごろ働き詰めの消化器を休ませ、充電させることが目的です。

常に食べ物から取り入れたエネルギーを使い慣れている体は、食べ物が入ってこないと、代替エネルギー源として体内に蓄積されている余分な脂肪などを分解し身体を引き締めてくれます。また、普段、食べ物の消化吸収に費やされているエネルギーが断食中は解毒にフル活用され、老廃物の排出=体内浄化がどんどん進む仕組みになっているのです。

体内が浄化されると各器官の働きがよくなり、肌荒れやアレルギー、冷え性、体の硬さなど老廃物が原因で起こっているあらゆる不調が緩和されます。

また断食を習慣化することで、意志が強くなり、平常心や自信が養われるようにもなり、精神的バランスを図ることができるのです。

断食は我々の生活する環境に合わせて行うことが重要であり、定期的な習慣として行うことで精神鍛錬と身体のメンテナンスになります。何らかの不調が出てきた時には、一度試してみて下さい。

週末の1日や、毎日の朝食か夕食を抜いたり(食事を抜くことで体がぐったりするようなら、牛乳を飲んだり、果物を1つ食べるなどしてください)するなど、体の定期清掃の断食を毎週決まった日、時間に行うことが理想です。

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