「2008年人口動態統計」

オーストラリアでヘルシー・ライフ

健康生活応援団

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 日本でこのほど、厚生労働省から「2008年人口動態統計」が発表され、近年、生活習慣がもたらす健康への影響が浮き彫りになってきました。皆「私は大丈夫」と思うものですが、現在の生活が将来どのような結果を招くのでしょうか ? ご自身の生活習慣や健康づくりについて、今一度見つめ直す機会にしましょう !

生活習慣病の進行モデル

生活習慣病の進行モデル平成19年版(2007年)厚生労働白書(http://wwwhakusyo.mhlw.go.jp/wpdocs/hpax200701/b0039.html)より

主な死因と生活習慣の関係
 厚生労働省によると、主な死因は第1位:悪性新性物(がん)30.0%、2位:心疾患15.9%、3位:脳血管疾患11.1%の順になっています。悪性新生物の割合は上昇を続け、昭和56年以降に1位となり、現在ではおよそ3人に1人が悪性新生物が原因で亡くなっています。がんの部位別で見ると、多い順に男性では肺、胃、大腸、女性では大腸、肺、胃となっています。
 死因の約6割が生活習慣に関わりが強く、私たちの健康に対する大きな脅威となっています。中でも、喫煙は肺がんの主な原因であることは明確であり、上位の死因すべての危険因子です。
 2位と3位の心疾患と脳血管疾患を合計すると、がんとほぼ肩を並べる死亡率です。
 心疾患(心筋梗塞・狭心症)と脳血管疾(脳出血・脳梗塞など)は、「動脈硬化」などの血管障害が原因で発症します。この動脈硬化の下地になる病気は「糖尿病・脂質異常症・高血圧などの生活習慣病」です。そして、生活習慣病である糖尿病、脂質異常症・高血圧に、内臓肥満がそろうと「死の四重奏」と呼ばれ、死因となる心筋梗塞や脳梗塞など動脈硬化による病気の進行を著しく高めてしまいます。
 年々増加傾向にある生活習慣病は、突然発症するのではなく、長年にわたる生活習慣(食事・運動・休養・ストレスなど)の積み重ねで引き起こされます。生活習慣病の恐ろしさは、自覚症状が現れにくいということ。そのため、徐々に確実に動脈硬化を進行させる、サイレントキラー(沈黙の殺し屋)とも呼ばれています。この兆候を見逃さないためにも定期的な健康診断を心掛け、がんに対しても同様に、「早期発見、早期治療、生活習慣の改善」を図ることが転ばぬ先の杖と言えます。
より良い生涯を送るために
 当然、生活習慣だけでなく、加齢やの遺伝性などが複雑に絡まり病気に至ります。「人は血管とともに老いる」と言われるように、血管の老化は加齢に伴う生理的な現象であり、避けることができません。その上、好ましくない生活習慣を送れば、血液はドロドロに、血管は破れやすく、詰まりやすくなり、拍車をかけて血管を痛め続けているのです。  肉より魚や大豆の摂取量を増やす、野菜・果物不足の解消、薄味で塩分を控える、軽い運動を行うなど、いかに血管に優しい生活を送るかが、動脈硬化の進行を抑える鍵です。
 本来、食事とは健康をもたらすべきものですが、内容や食べ方を誤ると、日々病気を食べているとも言い換えられます。食は単に欲求を満たすためだけではなく、栄養を摂って健康を維持するものです。少しの栄養知識を身に着け、心(欲求)と体(健康)がともに満たされるような、ちょうど良い食事の取り方をすることが重要です。この調和が取れた中で、賢く食を謳歌できれば、より心豊かに、より健やかに生涯を送ることができるでしょう。人の欲には限度がありません。飽食と言われる中、個々の「選択力と自制力」を試されているのが、先進国共通の大きな課題ではないでしょうか。
 運動不足が気になるけれどなかなか実行に移せない、分かっているけど悪習慣を止められない…。そういったことをこれ以上先延ばしにせずに、春から心機一転、生活を改善し、より良い健康を手に入れましょう !
 皆さんの健康生活応援します !


オーストラリアでヘルシー・ライフ

プロフィル 佐古しのぶ
日本で管理栄養士として病院や保育園に勤務後、渡豪。パーソナル・トレーナーの資格を取得し、伝統的日本食の紹介や栄養コンサルティングを展開。現在はシドニーの「Cook and Phillip Fitness Centre」に勤め、食事と運動の両面から健康作りのサポートを行う。
Web: www.cookandphillip.org.au
Email: shinobusako@gmail.com

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