第15回 虫刺され

気になる!女性のからだと健康 

気になる ! 女性のからだと健康

第15回 虫刺され
 虫に刺され、ひどいアレルギー反応を起こして受診する患者さんは多く、特にこれから暑くなる夏には被害が続出します。ただの蚊といってもその種類は約80もあるため、今まで刺されたことがない種類の蚊に刺された場合、アレルギー反応が強く起こり、ひどく腫れ上がる、かゆみが止まらないなどという症状が起こり得るのです。
 蚊による虫刺され以外で被害の多いのは疥癬(かいせん)、ベッドバグ、サンドフライ、ノミなどです。それぞれの虫にはそれぞれの対処法が必要となってきます。しかし、基本的に治療はどのような虫に刺されても同じで、かゆみを抑える抗ヒスタミン剤の服用と局所の炎症を鎮め、後の色素沈着を防ぐためのステロイドといった外用薬の塗布となります。
 アレルギー反応が特にひどい場合には、ステロイドの内服が必要になることもあります。疥癬の場合だけは、身体に付着しているダニとその卵を殺すために全身に塗る治療用の特別な外用薬も必要です。また虫刺されの炎症部分に細菌の2次感染を起こし化膿してしまった場合は抗生物質の服用が必要になることもあります。
 特に女性の皆さんは跡が残ることを気にされて来院されます。たいていの虫刺されは痕を残さずに治りますが、皮膚の色が完全に元に戻るまでには2~3カ月、またはそれ以上かかるのが普通です。跡が残らないようにするため、早く皮膚の色を戻してあげるために大切なことは、炎症がひどいようであれば、すぐに受診し、早めにステロイドの外用薬などを塗布すること、かゆくても絶対にかかないことです。
 そして、虫刺されは何よりもまず刺されないようにすることが大切です。長袖、長ズボンで肌の露出をできるだけ避けること、早朝や夕方からの外出時、公園や森林・ビーチなどに行く時には、必ず虫除けスプレーを使用すること(虫除けスプレーはDEETという殺虫成分が多く含まれているものほど効果的です。DEET高含有のスプレーはキャンピング用品の店で購入できます)、ツアーにはなるべく自分専用の寝袋を持っていく、またバックパッカーなどに滞在する時も自分用のシーツなどを使うことなどが虫刺され予防のポイントです。疥癬は50度の熱を10分以上あてると死滅します。疥癬だけではなくたいていの虫はこの高熱で殺すことができるので、ベッドリネンなどは熱湯でこまめに洗濯するようにするといいでしょう。 


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●千綿真美(ちわた・まみ)
日本語医療センター

約10年間の日本での看護師勤務の後、渡豪。日本語医療センター・メルボルンで医療通訳兼オフィス・マネジャーとして4年勤めた後、現在はパースをベースにメルボルン、パースの医療センターの総合経営マネジメントを務める

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