ヒザのお皿が外れそう!(前編)

▶▶▶フィジオセラピストは、筋肉や関節の痛みや機能障害、神経系機能障害や呼吸器系疾患などの治療やリハビリを行う専門家で、必要に応じてMRIや専門医を紹介し、包括的な治療を行っている。さまざまな体の機能を知り尽くした奥谷先生に、体の痛みの原因や改善法について聞いてみよう!

第45回  ヒザのお皿が外れそう!(前編)

寒くなるとついつい運動をさぼりがちになりますが、皆さんはいかがでしょうか。寒さのせいで、日常のちょっとした動きでも関節に痛みが生じる場合があります。

例えば、階段を上り下りする時や椅子から立ち上がる時、足を踏ん張るとヒザの前面にチクチクとした痛みが走る――。それは、ヒザ周辺の筋肉が上手く機能していないサインです。

ヒザのお皿(膝(しん)蓋骨)は、周辺筋肉が効率良く作用し合い、バランスを保つことで正しい位置に保たれます。しかし、周辺筋肉の筋力低下や硬直によりバランスが崩れると、ヒザのお皿は正常な位置に留まることができず、その結果、ヒザ関節が必要以上に摩耗したり、腱が伸び過ぎ、チクチクとした痛みにつながったりします。太もも周辺と骨盤周辺の筋肉をメンテナンスして、ヒザのお皿周辺の違和感を解消しましょう。

このヒザの違和感を解消するには太もも周辺の筋力強化と骨盤周辺の筋肉のリリースが効果的です。今回の前編では太もも周辺の筋力アップの方法をご紹介します。

 

ヒザ内側の筋肉を鍛える!

太ももからヒザ関節全体を包み、ヒザの前面下部へとつながっている筋肉は全部で4つあります。しかし、ヒザの内側にある筋肉はVMOと呼ばれる筋肉のみで、残り3つはヒザの外側についています。そのため、特にヒザの内側の筋肉は弱くなりやすく、ヒザのお皿は外側の筋肉に引っ張られてズレることにより痛みが生じます。

VMOを鍛えよう!

1.

イスに座って爪先を軽く外に向けて(右足は1時、左足は11時の方向)、片足を前にまっすぐ伸ばし、足首も直角になるように固定します。

2.

ヒザをさらにまっすぐにのばし、VMOを硬く収縮させた状態でまっすぐ15~20センチほど上げます。

3.

そのまま2~5 秒間空中で維持します。この間、ヒザはピシッとまっすぐ伸ばしたまま、曲がらないように集中しましょう。もう片方の足も同様に行います。

4.

この運動を20~30回、1日3セッション行いましょう。


奥谷匡弘(おくたに・ただひろ)

シドニー大学理学療法学科卒業後、西オーストラリア大学で理学療法修士号取得。ダーリングハーストのセント・ヴィンセント病院で5年間勤務し、プライベート・クリニックでは財界の著名人などの治療に多く携わる。オーストラリア・フィジオセラピー協会公認筋骨格系理学療法士。
www.metrophysiotherapy.com.au

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る