加齢のサイン、首で確認!

”フィジオセラピストに聞こう!体の痛み改善法”

▶▶▶フィジオセラピストは、筋肉や関節の痛みや機能障害、神経系機能障害や呼吸器系疾患などの治療やリハビリを行う専門家で、必要に応じてMRIや専門医を紹介し、包括的な治療を行っている。さまざまな体の機能を知り尽くした奥谷先生に、体の痛みの原因や改善法について聞いてみよう!


第52回  加齢のサイン、首で確認!

加齢とともに胸椎が前のめりになり、丸みを帯びてくる背中。頭が前に突き出て、崩れた姿勢が慢性化している方も多く見受けられます。実はこの姿勢の問題、「歳だから〜」と片付けてしまうには危険すぎるのです!

姿勢の美しさとその人の健康状態は、とても深い関係があります。例えば、背中がひどく曲がり頭が前に突き出てくると、肺が肋骨や内臓に圧迫され、肺活量が低下します。

その結果、ちょっと動くだけでも息切れしやすく、持久力の低下につながります。持久力が低下すると運動すること自体が難しくなるので、更に筋力、体力の低下につながります。そこまでひどくなくても、頭が前に突き出た丸まった背中の姿勢は首に多大な負担をかけます。そのため、このような姿勢を取り続けることは加齢のプロセスを加速させ、健康にさまざまな悪影響を与えてしまいます。

今すぐ触って確認!

首と背中の間、首のつけ根を触ってみましょう。手のひら全体で首から背中の間を上下にさすってみてください。首のつけ根に突然ぼこっとしたコブがないでしょうか。首も背中も一連の脊椎ですので、脊椎のカーブが少しでもスムーズでないと、コブのでき始めの可能性が大です。頻繁に首に痛みを感じたり、肩こりや頭痛、吐き気、耳鳴りを感じる方は要注意です!

このコブの正体は、前かがみの姿勢をとることでできる頸椎の隙間を埋めるためについた余分な脂肪です。このコブを意識して、コブを最小限にできる姿勢を保つことで、コブは小さくなり、加齢に伴う背中の丸まりも最小限に保てます。

姿勢を修正

さて、首にコブやゆがみを感じた場合、早速姿勢を修正していきましょう。

1. 着座、直立どちらでもOK。まっすぐ前を見る
2. 人差し指、中指、薬指の3本の指をコブにあて、中指の指先にコブの一番出ている部分が当たるようにする
3. 左右両方の肩甲骨を後ろに軽く引く
4. 目線を真っすぐにしたまま、頭全体を後ろに平行に引く
5. 中指の指先のコブが小さくなったところが、首の本来あるべき位置です
6. 改善した姿勢を15秒間維持する

30分に1回、頻繁に姿勢を確認し、正しい姿勢への意識を高めるのが理想的。特にコンピューター使用時や読書時などは、今自分がどんな姿勢なのか常に意識しましょう。


奥谷匡弘(おくたに・ただひろ)

シドニー大学理学療法学科卒業後、西オーストラリア大学で理学療法修士号取得。ダーリングハーストのセント・ヴィンセント病院で5年間勤務し、プライベート・クリニックでは財界の著名人などの治療に多く携わる。オーストラリア・フィジオセラピー協会公認筋骨格系理学療法士。
Web: www.metrophysiotherapy.com.au

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