フィジオセラピストに聞こう!/リハビリで矯正! X脚-前編

”フィジオセラピストに聞こう!体の痛み改善法”

▶▶▶フィジオセラピストは、筋肉や関節の痛みや機能障害、神経系機能障害や呼吸器系疾患などの治療やリハビリを行う専門家で、必要に応じてMRIや専門医を紹介し、包括的な治療を行っている。さまざまな体の機能を知り尽くした奥谷先生に、体の痛みの原因や改善法について聞いてみよう!


第71回 リハビリで矯正! X脚-前編

X脚とは

今回から数回にわたり、「X脚」と「O脚」のリハビリについてご紹介します。

X脚とは、両ひざがすれ合い歩きにくかったり、足をそろえて真っすぐ立とうとすると、両足の内くるぶしをそろえられないといった症状を指します。これには遺伝などによる先天性の場合と、生活の中の悪習慣が重なりいつの間にか発症してしまう後天性の場合があります。

先天性の場合

先天性のX脚で高度な変形が骨格にある場合、手術が必要になります。また、子どもの場合、2~6歳時だとX脚は正常な範囲で90%以上は発育と共に自然に改善されていきます。ただし、6~8歳の年齢で、直立して両足のくるぶしをくっつけようとしても、両ひざ内側同士が先にぶつかり両くるぶし内側の距離が8センチ以上ある場合は、小児専門の整形外科医の受診をお勧めします。

後天性の場合

また、後天性であれば、X脚に影響している生活習慣を整え、正しく体を使えるよう鍛えたりストレッチを行うことで、X脚が悪化することを予防できるだけでなく、時間は掛かりますが改善することも可能です。

ただし、早急に対処しなければ、X脚になってしまった原因である習慣やそれによる体への影響を排除・改善できないため、筋肉の弱化や加齢と共に症状の進行が加速して、将来的に寝たきりの生活になる可能性が高くなります。

整形外科学会の統計によると、早い場合40歳代で、初期段階であるひざの変形性関節症の症状が始まり、痛みにより運動量は更に落ちて、大臀筋(だいでんきん)や大腿筋(だいたいきん)、ふくらはぎの筋肉の弱化につながります。

以下は、X脚の原因となる改善すべき生活習慣です。まずは自分の習慣を把握することから始めましょう。次回は、X脚改善に有効なリハビリをご紹介します。

①いすに浅く座り、足をよく組む
 胴回りと臀筋が弱く突っ張るため足を組んで伸ばしたくなる。
②猫背、または対照的に反りすぎている
 体幹が弱化している。
③どちらかの脚に偏った立ち方をする
 中臀筋と小臀筋が弱化している。
④脚をすって歩く
 大臀筋、ふくらはぎが弱化している。
⑤運動不足
 生活全般の歩行なども含めた有酸素運動や筋力トレーニングなどが、ほぼ毎日60分以下である。
⑥出産後である
 骨盤周りの筋肉がホルモン分泌により柔らかくなり弱化につながるが、忙しく運動等が足りていない。


奥谷匡弘(おくたに・ただひろ)

シドニー大学理学療法学科卒業後、西オーストラリア大学で理学療法修士号取得。ダーリングハーストのセント・ヴィンセント病院で5年間勤務し、プライベート・クリニックでは財界の著名人などの治療に多く携わる。オーストラリア・フィジオセラピー協会公認筋骨格系理学療法士。
Web: www.metrophysiotherapy.com.au

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