
▶▶▶フィジオセラピストは、筋肉や関節の痛みや機能障害、神経系機能障害や呼吸器系疾患などの治療やリハビリを行う専門家で、必要に応じてMRIや専門医を紹介し、包括的な治療を行っている。さまざまな体の機能を知り尽くした奥谷先生に、体の痛みの原因や改善法について聞いてみよう!

第75回 リハビリで改善!O脚 後編
明けましておめでとうございます。今年も皆さんが健康的な1年を過ごされますように!
さて、前回から引き続きO脚改善のリハビリについてご紹介します。今回は、以下の通り体の後方の筋肉トレーニング方法です。
- ①高めのテーブルやキッチン・ベンチに向かい真っすぐ立つ。
- ②足下は滑りやすいように、片足ずつビニール袋またはティシュの上に置く。滑り過ぎには十分に気を付ける。
- ③両手をテーブルにのせ、バランスを取 りながら両足を左右対称に大きく開く。
- ④その状態から、体の中央に重心を置いたまま、内股の力を使い両足をスライドしながら中央に引き寄せる。この時、腰を反らせずお尻をキュッと締めて維持する。開脚から両足首をそろえたら1回と数え、これを10回繰り返す。1日10回を3セッション(朝・昼・夜)行う。
- ①いすに浅く腰掛け、両足が地面にしっかりと着くように座る(座面にタオルなどを敷くとやりやすい)。ひざは95度くらいに曲げ、両足首と両ひざをギュッとそろえる。
- ②お尻の筋肉をお尻の下にしまい込む(尾てい骨を隠す)ようにする。
- ③上半身は真っすぐ伸ばす。
- ④ひざ・足首をそろえた姿勢を15秒間維持し、3回繰り返す。日中、座る度に行う。
- ①両かかとをそろえて真っすぐ立ち、親指に力を入れる(地面をしっかりつかむような気持ちで)。
- ②内側に向いているひざが正面に向くように姿勢を整える。
- ③腰を反らせないよう、お尻に紙を1枚挟んだつもりで、ギュッとお尻を締める。
- ④1回につき15秒間維持する。日中立つ度に意識し、できるだけ多く行う。
1. 内太ももと臀筋を鍛える

2. 内転筋を鍛える

3. 体の中央に重心を置き立つように意識
前回お話したストレッチも合わせて、今回のトレーニングを行い、体の前方と後方のバランスを整え、O脚を改善していきましょう。

奥谷匡弘(おくたに・ただひろ)
シドニー大学理学療法学科卒業後、西オーストラリア大学で理学療法修士号取得。ダーリングハーストのセント・ヴィンセント病院で5年間勤務し、プライベート・クリニックでは財界の著名人などの治療に多く携わる。オーストラリア・フィジオセラピー協会公認筋骨格系理学療法士。
Web: www.metrophysiotherapy.com.au