肩こり (1)

フィジオ セラピスト に聞こう

体の痛み改善法


第34回:肩こり (1)


▶▶▶フィジオセラピストは、筋肉や関節の痛みや機能障害、神経系機能障害や呼吸器系疾患などの治療やリハビリを行う専門家で、必要に応じてMRIや専門医を紹介し、包括的な治療を行っている。さまざまな体の機能を知り尽くした奥谷先生に、体の痛みの原因や改善法について聞いてみよう !

 

肩こりと言えば、身体の不調ランキングで1位、2位を争うほど一般的に多くみられる症状です。肩こりは重篤な症状とは認識されていません。しかし、筋肉が強張り、ずーんと重く、時には息ができなくなるような痛みを伴う肩こりは、日常生活の質に大きな影響を及ぼします。

日本人に最も多い肩こりの原因は、肩や首周辺の筋力が弱く、そのため崩れた姿勢で長時間過ごすことによるものです。加えて、慢性的な運動不足で血液循環が鈍り、冷え性となり筋肉が常に緊張するようになると、さらに疲労感を増幅させます。

欧米人は肩周辺の筋肉が十分に発達している人も多いですが、それでも同上の理由により肩がこっている人は多いです。特に女性では、胸の大きな人も多いため慢性的な肩こりに悩まされている人もいます。重度の場合、胸を小さくする手術を施すケースもあります。

肩こりがひどい人は「この肩が一生こらなくなればいいのに」と思わず願ってしまったこともあるのではないでしょうか。どんなに願ってもその想いだけで肩こりが治るわけではありません。しかし、日々の生活習慣と簡単なトレーニングで自分の肩の調子を整えることは可能です。

毎日マッサージに行けない以上、ご自身でその慢性の不快感や痛みから解放されるように頑張ってみましょう。「肩こり」とひと口でいっても、その症状にはさまざまな種類があります。このコラムでは今回から4回にわたり、3タイプの肩こりについて解説・対処法についてお話したいと思います。ご自身の肩こりの種類をきちんと把握して、自主トレーニングを行なうことで症状の改善につながります。ただし、痛みがある場合などは早めに専門家にアドバイスを求めるようにしましょう。

最も多い症状から順に、

1. 首の付け根から肩にかけ、張ったような、重い感覚があるタイプ
2. 1+頭痛・吐き気を伴うタイプ


3. 1+肩こり症状に加え、首に痛みがあるタイプ

この3タイプの場合、程度の差こそあれ、後にヘルニアを発症して狭きょうさくしょう窄症になることもありますので、早めに専門家に受診しましょう。

次回は、1のタイプ、首の付け根から肩にかけての肩こりについて解説し、自分でできるトレーニングを紹介します。


 

奥谷匡弘(おくたに・ただひろ)

シドニー大学理学療法学科卒業後、西オーストラリア大学で理学療法修士号取得。ダーリングハーストのセント・ヴィンセント病院で5年間勤務し、プライベート・クリニックでは財界の著名人などの治療に多く携わる。オーストラリア・フィジオセラピー協会公認筋骨格系理学療法士。
www.metrophysiotherapy.com.au

 

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