健康管理はウォーキングだけで十分?

フィジオ セラピスト に聞こう

体の痛み改善法


健康管理はウォーキングだけで十分?


▶▶▶フィジオセラピストは、筋肉や関節の痛みや機能障害、神経系機能障害や呼吸器系疾患などの治療やリハビリを行う専門家で、必要に応じてMRIや専門医を紹介し、包括的な治療を行っている。さまざまな体の機能を知り尽くした奥谷先生に、体の痛みの原因や改善法について聞いてみよう !

 

当院にいらっしゃる患者さんの中にはとても健康に気を付けている方が多くいらっしゃいます。そんな中、よくお話を聞いてみると、健康のためにウォーキングを日課にしているという方がいらっしゃいます。それと同時に、ウォーキングで体力、脚力を十分に保てるのか、あるいは向上させることができるのかという質問をよく受けます。


歩くことによって身体のいろいろな筋肉や関節が動きます。しかし、ウォーキングは万能ではありません。身体機能を向上させる観点から見れば、ウォーキングは持久力の強化には役立ちますが、筋力強化という点ではさほど大きな期待はできません。

そこで、ウォーキングによって脚力や体力の維持、そして向上を目指すのであれば、いくつか条件をクリアしなければなりません。望ましい効果をもたらすには歩行速度を上げ、足腰の筋力強化のために坂道や階段を登ることで身体に負荷をかけ、ウォーキング中の心拍数を上げることが大切です。

目安としては、「220−年齢の60〜80%」の心拍数を目指しましょう。例えば50歳の方だと「220−50=170」。220というのが生まれたての赤ちゃんの最大心拍数ですので、50歳の方の場合は170になります。毎分170の60〜80%となると102〜136です。

最初は60%に近い毎分105〜110あたりを保てる軽めのウォーキングから始めるといいでしょう。そしてウォーキングの中に坂道や階段昇降を取り入れるようにしてみましょう。時間も最初は10〜15分からスタートしたとしても最終的には30〜60分をこなせるようになっていくとさらに体力の向上が望めます。そしてこれをほぼ毎日こなしていくことが一番良い効果をもたらします。

ウォーキングの最中に脈を測ることもできます。また、『ややきつい』から『きつい』、そして『かなり・非常にきつい』と感じる強度のウォーキングをすれば最大心拍数の60〜80%になるということも研究で分かっています。

しかし、忙しい生活の中ではなかなか難しいかもしれません。通勤中1駅手前で降りてウォーキングをしたり、ビルの階段を使うように心掛けたり工夫もできるかもしれませんね。運動する時間を取るのは大変でも1日の累計であれば30〜60分ウォーキングができている人もいるでしょう。そういった時に、意識を持ってウォーキングの速度を上げてみてくださいね。


 

奥谷匡弘(おくたに・ただひろ)

シドニー大学理学療法学科卒業後、西オーストラリア大学で理学療法修士号取得。ダーリングハーストのセント・ヴィンセント病院で5年間勤務し、プライベート・クリニックでは財界の著名人などの治療に多く携わる。オーストラリア・フィジオセラピー協会公認筋骨格系理学療法士。

 

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