第19回 外反母趾

フィジオ セラピスト に聞こう

体の痛み改善法


第19回 外反母趾


▶▶▶フィジオセラピストは、筋肉や関節の痛みや機能障害、神経系機能障害や呼吸器系疾患などの治療やリハビリを行う専門家で、必要に応じてMRIや専門医を紹介し、包括的な治療を行っている。さまざまな体の機能を知り尽くした奥谷先生に、体の痛みの原因や改善法について聞いてみよう !

 

現代の生活に欠かせないものの中に靴があります。しかし、ファッションを優先して、足に優しい靴選びを怠っていませんか?女性の場合は特に、ハイヒールやつま先のとがった、足幅の狭いシューズを履かれている方が多くいらっしゃると思います。逆に、幅が広すぎる靴を履くと歩行中に足が靴の中で前に滑り、親指が圧迫されることもあります。また、バレエ(Ballet)やサッカーなどで、窮屈なシューズを履いて練習をされている子どもさんもいらっしゃるでしょう。

遺伝的なことも少なからずありますが、上記の方々は外反母趾(がいはんぼし)になる確率が高いと言えます(ほかにもいろいろな要素が絡みますが)。

外反母趾を最小限にとどめるには

外反母趾とは、足の親指が第1関節辺りで人差し指の方向に慢性的に押され、刺激を受けることで関節内に骨を形成するという現象です。関節は変形してしまい元には戻らなくなり、時には痛みを生じさせます。

外反母趾になることを最小限にとどめる対策として有効なのは、ハイヒールや、窮屈なファッション優先のシューズを使用する時間を最小限に抑えることです。毎日の通勤や長距離を歩く時は、ご自身の足にぴったりのはき心地の良いウォーキング・シューズやランニング・シューズなどに履き替えるのが効果的です。


トー・セパレーターの利用も効果的

ハイヒールを履かれている方だけではなく、バレエやサッカーなどで日々窮屈なシューズを履いて練習しているお子さんの場合も、負担が多くかかっている親指の辺りを日ごろからケアすることで外反母趾予防につながります。帰宅後や練習の後に、足の親指と人差し指の間をマッサージしたり、親指の腱をストレッチしてほぐしたり、自宅にいる時はトー・セパレーター(ペディキュアを塗る際などに使用するもの)を使用するのも効果的です。

つま先や親指が痛くなると、歩き方にも変化が出てきます。例えば、痛みをかばってびっこを引くような歩き方が続くと、膝、股関節、腰椎などほかの関節に知らず知らずのうちに負荷がかかります。それによって、ほかの部位に痛みを生じさせることにもなりかねません。

皆さん、ファッションと機能性を兼ね合わせた靴選びはなかなか難しいですが、日ごろからこまめにフットケアをしていきましょう。


 

奥谷匡弘(おくたに・ただひろ)

シドニー大学理学療法学科卒業後、西オーストラリア大学で理学療法修士号取得。ダーリングハーストのセント・ヴィンセント病院で5年間勤務し、プライベート・クリニックでは財界の著名人などの治療に多く携わる。オーストラリア・フィジオセラピー協会公認筋骨格系理学療法士。

 

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