月経困難・子宮内膜症の改善

ドクター印藤の「ここがツボ」

第36回 月経困難・子宮内膜症の改善

現在の産婦人科は、手術手法や検査機器の発達によって必ずしも母体に危険の及ぶものではなくなりました。しかし、ひと昔前まで、出産は、母子双方に危険を伴うものであり、乳幼児の死亡率もたいへん高かったのです。また、人生の最初の時期は特に重要であるという考えもありました。そのため、東洋の医学書では、小児や婦人の生理学を先頭に置いたり、また項目を大きくしたりして知見をまとめる工夫をしてきました。今でもその知恵には有効なものが多いと思います。

人間の月経周期は偶然の一致とも言われますが、例えばウニやゴカイのように、月の満ち欠けに応じて生理的変化を起こす生物は多く知られています。自然の中で形成されたリズムをつかさどるのが、人間では大脳の古皮質と呼ばれる部分です。進化の段階でいえば、魚類や両生類時代に相当する脳(分泌腺)によってホルモン分泌を指令する視床下部、そして卵胞刺激ホルモンや黄体刺激ホルモンを分泌する脳下垂体などがそれになります。

これらのホルモン系は、独自のリズムを持っていますが、自律神経系とも緩やかにつながっており、その影響も受けるのです。従って夜型の生活は、光刺激によって睡眠をかく乱しており、そのために体を修復するホルモンが出にくく病気になりやすいのです。

また、加工食品に含まれる保存料などの添加物やプラスチック容器を成形する可塑剤も、疑似的な性ホルモンとして働くことが分かっています。このように、女性ホルモンの問題を抱える人は、精神生活上の問題と食生活の問題を同時にチェックする必要があります。

東洋医学的には、これらの症状では、脾、肝、腎、任の体の深い部分を走行する経脈に異常が発生するため、治療の効果が出て来るまでにしばらく時間がかかる場合も多いようです。まずは規則正しい睡眠をとることを心がけ、加工食品や外食をできるだけ減らすようにしましょう。内臓・組織・細胞の1つひとつにまで気のエネルギーが行きわたるようなイメージを持って、緩やかに押圧をするようにしてみてください。

内関:前腕部前面、腕関節の横紋中央から肘方向へ3横指。
関元:臍と恥骨結合までを5等分(5寸)し、臍下へ3寸。
曲骨:腹部正中線、恥骨軟骨結合部の上際。
気衝:曲骨穴の外方約4横指。動脈拍動部。
血海:膝を伸ばし、膝蓋骨内角の上方約3横指。強圧すれば痛む。
三陰交:内踝(うちくるぶし)の上際より3横指上方。脛骨の後際。
照海:内踝の下端から半横指下の凹み。強圧すれば痛む。
次髎:俯せ位で第5腰椎と仙骨の間から約4横指下の凹み。押せば響く。


印藤裕雄(いんどうひろお)
1991年北里研究所付属東洋医学総合研究所および間中病院東洋医学科を経て開業。2004-08年メルボルンの国立モナシュ大学日本研究センター客員研究員(伝統医療の研究および技術指導)。森ノ宮医療大学講師(東洋医学)。09年茨城県土浦市に、新しい時代ニーズに合った総合的東洋医療を目指し、東洋医療センターを開業。11年から東京での診療活動も開始。日本統合医療学会評議員、全日本鍼灸学会会員など。著書『癒しの芸術と科学‐身体・心・魂の調和』三恵社、『潜在能力の科学』など。コラム・診療についての質問は、facebook:hiroo.indo@facebook.comまたはwww.facebook.com/CentreForEasternMedicineJapanまで。

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