抱き方と飲ませ方

BreastFeeding

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抱き方と飲ませ方

「抱き方、飲ませ方(くわえさせ方)」の重要性については以前にもお話ししましたが、今回は具体的な方法についてご紹介します。
 始めにお母さんが授乳の際に赤ちゃんをどのように抱くかということから始めましょう。まず、お母さんがリラックスできる楽な体勢で座りましょう。枕やクッションで背中を支えたり、足元に小さな踏み台のようなものがあれば体勢が安定します。横たわって授乳したい場合も、お母さんの頭や背中の後ろに枕やクッションを入れて体を支えると楽です。

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横抱きの一例(イラスト=弘子ウェンゼル)

 お母さんの体勢が整ったら、赤ちゃんを胸の高さ(乳首の高さ)で抱きましょう。母さんの腕の力のみで赤ちゃんを支えるのではなく、枕やクッションなどを使って赤ちゃんを支えましょう。このようにすると母さんの腕、背中や首の筋肉に過剰な負担がかかりません。
 お母さんが赤ちゃんの方に近寄って覆いかぶさるような姿勢は、背中や首を痛める原因になりますので注意しましょう。そして、お母さんの胸・お腹と、赤ちゃんの胸・お腹が合わさるように抱きます。そうすると、赤ちゃんの顔がまっすぐお母さんのお乳の方に向きます。
 次に、飲ませ方(くわえさせ方)についてお話しましょう。正しく赤ちゃんがお乳を加えて吸うこと(吸綴)することは、擦過傷の形成予防のみならず、母乳の産生にも大きく関わっています。

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飲ませ方の例

 赤ちゃんの正しい吸綴刺激は、乳房から出ている神経を伝わり、脳の視床下部を通り脳下垂体に到達し、授乳ホルモン(オキシトシン、プロラクチン)を放出し、母乳の産生を促します。もし、正しい吸綴が行われないと、この機序が有効に働かず、母乳の産生に影響が出てくるといわれています。ですから飲ませ方は非常に重要になって来ます。
 しっかりと赤ちゃんの背中、頭そして肩をサポートした状態で、乳首が赤ちゃんの鼻と上唇の間辺りの高さになるよう抱きます。この時、赤ちゃんの頭はほんの少しだけ反り気味です(こうすると、赤ちゃんのあごがお母さんの乳房に付くような形となり、鼻呼吸がしやすいです)。そして、赤ちゃんが大きく口を開けたところで、赤ちゃんを引き寄せ乳輪全体をくわえさせるような気持ちで深くくわえさせましょう。
 赤ちゃんが上手にお乳を飲んでいる時、赤ちゃんの上下唇は外側に捲かれており、あごが動き、耳たぶも上下しています。初めの数日はお母さんは少し乳首に痛みを感じるかもしれませんが、それは一時的なもので、授乳していくうちに痛みは消えます。もし、痛みが消えないようでしたら、赤ちゃんをお乳から離し、抱き方、飲ませ方が正しいか再チェックしましょう。


働くママの妊娠・出産・育児奮闘記

スケッティーノ潤子
(すけってぃーのじゅんこ)
プロフィル◎ウロンゴン病院勤務助産師。日本の公立病院で助産師として20年間勤務後、2005年に来豪。国際認定ラクテーション・コンサルタントIBCLC(母乳育児のスペシャリスト)

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