帝王切開術後の母乳育児

BreastFeeding

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帝王切開術後の母乳育児

オーストラリアでは現在、お産の約31%が帝王切開で行われており、多くのお母さんが帝王切開で我が子を出産されています。

帝王切開をされるお母さんにとって、術後の授乳開始時期や、スムーズな母乳育児自体ができるかどうかなど、心配になることも多いと思います。そこで今回は、帝王切開手術後の母乳育児についてお話しいたします。

帝王切開手術には、あらかじめ予定されている手術(elective)と、母体、胎児またはその両方の状態の悪化によって行われる緊急(emergency)手術があります。予定された手術の場合、術後母子とも比較的状態は安定しています。

また麻酔方法、使う麻酔薬、そしてその使用時間によっても母子の状態は変わってきます。硬膜外麻酔、または腰椎麻酔での手術が一般的ですので母子の覚醒状態も安定しているでしょう。全身麻酔を必要とする場合でも、母親の麻酔からの回復にはそう長く時間はかかりません。そして通常、パートナーは分娩に立ち会うことができます。

術前に大切なこととして、助産師、医師に母乳育児希望であることを伝えておきましょう。多くの病院で出産後手術室での「Skin to skincontact」、そして回復室で授乳を開始することができます。ですから、どのような麻酔方法であっても母子の状態が安定していれば早期からの母乳育児は可能です。

母子の状態によってすぐに母乳育児が開始できない場合、できるだけ早期から搾乳を開始しましょう。特に初乳には多くの蛋白質、免疫物質が含まれおり、赤ちゃんにこの初乳を与えることは非常に大切です。ぜひ助産師に搾乳介助をお願いしましょう。

一般的に帝王切開後は多少、母乳分泌や乳児の体重増加の遅れがあると言われていますが、それは初期の一時的なものです。長期的に見ると特に問題になるものではありません。出産後の早期授乳開始と頻回授乳、そして必要時の搾乳が早期の母乳確立を促進しますのでぜひ実行してください。

帝王切開術は開腹手術で、比較的大きな手術と言えます。術後は創部の痛みで離床や歩行に多少の努力が必要かもしれません。そのことが授乳を困難にする場合もあります。ぜひ助産師、ラクテーション・コンサルタントに相談し、援助してもらいましょう。


働くママの妊娠・出産・育児奮闘記

スケッティーノ潤子
(すけってぃーのじゅんこ)

プロフィル◎ウロンゴン病院勤務助産 師。日本の公立病院で助産師として 20年間勤務後、2005年に来豪。国際 認定ラクテーション・コンサルタント IBCLC(母乳育児のスペシャリスト)

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