あいさつと文化

Heritage Language  継承日本語教育を考える

 

あいさつと文化

明けましておめでとうございます。今年、このコーナーでは土曜校で教えている先生方に担当しているクラスで実際に行っている具体的な授業内容を紹介してもらいながら、「継承日本語教育」の現状についてお伝えし、ご家庭でできる取り組みについても引き続き考えていきたいと思っています。

さて、皆さまは冒頭のような新年のあいさつを年が明けてから誰かと交わしましたか。真夏に新年を迎えるオーストラリアでは、厳かな感じや気持ちを引き締めて改まる感じはないのですが、日本人としての誇りを保ち、子どもたちに日本文化を伝えていくことを考えると、家庭内やお付き合いをしているほかの日本人の方々としっかり新年のあいさつを交わしたいと思います。いつもは、「こんにちは」「あ、どうも」程度であいさつを交わしている相手でも、新年早々「明けましておめでとうございます」のあいさつとともにしっかりお辞儀をする姿を見せれば、子どもたちは日本人の新年の迎え方が特別なものだと感じ取ってくれると思います。

継承日本語教育を考えよう

最近は、Skypeなどで日本の実家や親戚、お友達とやり取りをされる方も増えていると思いますので、ぜひそういった機会に子どもたちに新年のあいさつを実践させたいですね。

土曜校でも日ごろからあいさつを重要な取り組みと位置付けています。登校したら、まず元気に「おはよう」や「おはようございます」とあいさつを交わし、授業の始まりには日直さんの号令で起立してから「始めます」、そして授業の終わりには「終わります」のあいさつをします。帰る前には「みなさん、さようなら」「先生、さようなら」と言ってから別れることを実践しています。

これらは日本の学校に通ってきた者からすると、当たり前のことなのですが、オーストラリアの学校ではこのような始業時・終業時のあいさつはありません。

土曜校でこのようなあいさつを行っていくことで、日本人のけじめを大切にする考え方や先生や目上の人を敬う文化などを自然に身に着けられると思っています。

しかし、より大切なのは家庭内であいさつをしっかり交わし合うこと、親がほかの人たちとあいさつを交わす姿を見せることだと思います。オーストラリア人の方とはオーストラリアらしいあいさつを、日本人の方とは日本人らしいあいさつをしっかり相手を見て、心から交わしていきたいですね。

それでは今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 


 

継承日本語教育を考えよう

JCS教育支援委員会

シドニー日本クラブ(JCS)会長、担当理事、日本語学校代表者により構成され、JCS日本語学校3校の運営支援、継承日本語教育の研究・普及に努めている。日本語スピーチ・コンテストや「継承日本語」に関するワークショップを開催
 

オークス直美(オークスなおみ)

プロフィル◎2001年よりシドニー在住。2003年よりJCS日本語学校NB校での教師を務める。ルドルフ・シュタイナーの教育理念による幼児教育をシドニーの専門学校で学び、現在、自宅にてシュタイナー思想を取り入れた幼児教室を主宰。JCS教育担当理事

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