共育ノススメ

共育ノススメ

Grow up with child
子どもと“共”に“育”つ、親を育てる子育て

思春期の壁「受験」で親子の絆を強める

 高校受験を控えた子どもは、発達心理の上から「自我」がはっきりしてきて自己主張するようになります。それでいて自我が未確立なため、自己をコントロールすることがなかなかできません。「勉強しなければ」と頭では分かっていても、さまざまな感情や状況に自我が揺れ動き、いらだったり焦ったりしています。
 そんな状態の心に、いくら本人のことを思っての言葉とはいえ「そんなことをしていて大丈夫 ? 」「少しは勉強しなさい ! 」など口うるさく言われると「うるさい」としか感じなく、突っぱねられてしまいます。
 そこで、親として自身の思春期を思い出し、子どもの心を踏まえてどう子どもに接していったらいいか、工夫していきましょう。
 まず、この時期の子どもは、①他人に動かされるのを嫌がる年代である、②進路について一番悩んでいる、③本人の中に悩みを乗り越える力を蓄えている、と言えます。こうした認識に立ち、次のような関わりをしていくことが望まれます。
(1)信じて見守ること。これがどこまでできるかが親の戦いです。心は子どもへ全開させながら信じて見守ることで、子どもは安心を感じそれに応えようとするものです。
(2)子どもの話に耳を傾けること。思春期は友達関係が優先されます。親は権威的態度を避け、人生の先輩として良き相談者を心がけましょう。
(3)子どもの言動から引き起こされる親の不安やいらだちを子どもにぶつけないこと。こういう場合の親の言葉は本人のためというより、親の不安やいらだちを親自身が解消したいためになされることが多いのです。これでは親子間にイライラの悪循環が生じ家族関係が病んでしまいます。
(4)親は最大のサポーターであることを伝えること。例えば「あなたのために私にできることは何かな。言ってくれれば、応援できることは何でもするよ」と声をかければ、子どもは安心して受験勉強に取り組めるでしょう。
 実際の親子の関わりは理屈通りにはいかないものですが、親が子に添う心を忘れずに、子ども本人が受験勉強への意欲を高めていけるように関っていきましょう。子も悩み、親も葛藤しながら受験(思春期)を乗り越えた時、親子共々の成長を発見できるはずです。受験は親子の絆を強めるチャンスととらえ、頑張ってください。


共育ノススメ

星野忍(ほしのしのぶ)教育アドバイザー
プロフィル◎第2次ベビー・ブーム世代の受験激戦時に予備校講師を務め、その後「価値創造のできる人材」を育てる教育実践の場を求めて1989年に来豪。Japanese Culture Academyを設立し、塾生の自己実現のための支援に尽力。独自の指導法で受験合格や日本語の学力増強の実績をあげてきた。学習などの相談、問い合わせはTel: (02)9415-1830

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る