声優・宮村優子さんインタビュー

オーストラリア在住の人気声優
アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズ、
惣流(そうりゅう)アスカ・ラングレー役
声優・宮村優子さんインタビュー


「今まで演じた役は、どれも楽しかった」と言う宮村優子さん


 4月にゴールドコーストで開催されたポップ・カルチャーの祭典「スーパノーバ」などに、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の惣流・アスカ・ラングレー役を務める声優・宮村優子さんが参加した。宮村さんは、現在オーストラリアに在住。惣流・アスカ・ラングレー役のほかにも、『名探偵コナン』の遠山和葉役として活躍しており、今回はエヴァンゲリオン関連の各種イベントに出演していた。オーストラリアに来たいきさつや、現地のアニメ・ファンたちの様子、声優の仕事などについて、話をうかがった。

1995年のテレビ放映スタート以来、次々と続編が映画によって発表され、社会現象ともなるブームを巻き起こしたアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』。CDやゲーム、関連商品の売り上げも驚異的な数字を記録し、パチスロやレーシング・チームといった大々的なコラボ企画も登場した。宮村優子さんは、この作品で汎用人形決戦兵器エヴァンゲリオンのパイロットとして活躍するドイツからやって来た勝ち気な少女、惣流・アスカ・ラングレー(のちに式波・アスカ・ラングレーと改名)の声を担当。現在はオーストラリアのメルボルンに在住している。

オーストラリアにやって来たきっかけ

 日本で人気の宮村さんが、海外在住を決めた理由は何だったのだろうか。
「私の夫がパフォーマーなのですが、オーストラリアでは大学に『Bachelor of Circus Arts』というサーカスの勉強をしながら学位が取れる学科があるので、夫の仕事と勉強のためにこちらへやって来ました。『新世紀エヴァンゲリオン』『名探偵コナン』という2つの仕事がレギュラーでありましたが、それ以外の仕事はもうあまり引き受けずに、子育てに専念している時期でもあったんです。だから、オーストラリアへ引っ越しても何とかなるんじゃないかな、と思いました」
 そのかわいらしい外見からはなかなか想像できないが、既に小学校3年生と1歳8カ月の2人のお子さんがいるという。
「下の子はオーストラリアで産みました。こちらの出産の方が、私には合っていたように思います。日本だと出産後なかなか退院できませんが、上の子もいるし、オーストラリアの病院では『すぐに2日ぐらいで退院してください』というような感じなので『ハイハイッ!』と退院しました(笑)。出産そのものは、日本もオーストラリアもあまり変わりがないと思います。でも、退院して次の日の検診へまだ生まれたばかりの赤ちゃんを大事に抱っこして行ったら、こちらのお母さんたちが小さな振動など気にせずにガラガラーッと台や乳母車などに赤ちゃんを乗せて検診の部屋へ集まっていたのは、ちょっとカルチャー・ショックでした(笑)」

海外のアニメ・ファンたち


『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のBlu-ray & DVDは、日本で 2013年4月24日に発売されたばかり

 近年、日本のアニメやゲームは世界中で人気を博し、アニメは代表的な日本文化の1つとも言える存在になってきている。ここオーストラリアでも、日本のアニメやゲームが好きなオージーの多さに驚かされることが多い。
「海外のアニメ・ファンといっても、日本との違いは特にないと思います。こちらのアニメ・ファンも、みんなアニメに情熱を持っているし、日本のことを好きになってくれている方が多いので嬉しいです。日本人であることを誇りに思えることも多くて、ファンの皆さんには本当に感謝しています。
 日本にいる時はぜんぜん知りませんでしたが、こうやって海外に出てみると、日本のアニメがいかに世界中で受け入れられているかがよく分かります。そして、今や日本で流行っていることなどにも、タイム・ラグなく海外の人たちが反応している時代になってきていて、驚いているところです」
 約10年ほど前、ハワイでのコンベンションに参加した時に、エヴァンゲリオンの海外での人気ぶりを初めて目の当たりにした宮村さん。仕事を通じて、海外の人とのつながりも持つことができたそうだ。
「その時初めて、英語版で私の役をやっているティファニー・グラントさんに会ったら『実は、優子にずっと会いたかったの。惣流アスカ・ラングレーは、前のエンディングではとてもかわいそうな終わり方だったから、演じていてもとても辛くて。その気持ちを話して分かってくれる人と会いたかった』って言ってくれたんです。
 私も、実はアスカを演じていた時はとても重いものを引きずっているような気持ちでした。『演じる者としての私の気持ちを同じように分かってくれる人が、地球の裏側にいたんだ!』と、ものすごく心強く感じて、嬉しかったです。それ以来、ティファニーさんとはずっとお友達付き合いをさせてもらっています」

ファンと繋がる嬉しさ

普段は子育てに専念しながら、仕事の際には子どもを連れて日本に帰っているという宮村さん。仕事をしていてやりがいを感じるのは、どんな時だろうか。


「録音、シュートやライブなど、仕事をしている時は、もちろん役者としてやりがいを感じています。また、イベントなどでファンの方々と交流すると、私の出演した作品を通して日本のことを好きになってもらえたり、日本語を勉強してみようという気持ちになってくれるなど、誰かの人生に少しでも関わることができたんだなと感じて、とても嬉しいです。そんな交流を通して、ラブ&ピースじゃないですけど、ファンの方々と繋がることができたら一番嬉しいです」
 最後に、本紙読者へのメッセージを聞いた。
「エヴァンゲリオンの新作が、今年の後半にオーストラリアでも公開されるので、ぜひ観てください。オーストラリアには、いろいろなバックグラウンドの人が住んでいますが、この国でかっこいい生き方をしている日本人の方がたくさんいらっしゃるのを、私も誇りに思っています。自分とは違うバックグラウンドを持つ人たちと暮らしていくことで悩みを抱えてしまう人もいると思いますが、私も頑張るので、同じ日本人として頑張っていきましょう!」
 

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