【QLD】気になる「あの人」に注目!各方面で活躍中の日本人にインタビュー

気になる「あの人に」大注目活躍中の日本人にインタビュー

グローバル化が進む現代では夢や目標を持ち、オーストラリアに限らず海外への移住、あるいは仕事の拠点を海外に作る人が増えてきている。今回は、世界中でさまざまな分野で活躍する5人にインタビューを行った。それぞれのジャンルで新たな道を作ってきた5人に、その道を目指したきっかけや今に至るストーリーを伺った。

藤江まりのさん

情熱を持って、あきらめず続ければ未来の扉は開く!

卒業、結婚、出産など人生のさまざまなシーンに彩りを添える花には、感動を与え、贈られた相手の心を癒し、笑顔にする力がある。愛情を持って花に接し、贈る人の気持ちや愛を込めてアレンジメントを作る藤江まりのさん(以下、まりのさん)の店には、毎日たくさんの人が訪れる。会社員として働いていたが、人の役に立ち、自分の可能性に挑戦したいと考え、夢と強い決意を持ってゼロから店を立ち上げたまりのさんに、花との出合いからその魅力、さまざまな出会いによって導かれるように叶えたフローリストへの道のりを伺った。


フローリストへの道

花との出合いとその後の人生には、両親が与えてくれた環境と、人の縁が大きく影響したと話すまりのさん。実家にはいつも花が生けられ、フランスに造詣が深い父と、絵画を趣味とする母と、幼少時代からフランス、アメリカ、イタリアなどの多くの映画を鑑賞し、多くの絵画展で名画に触れていたという。「映画や絵画から海外を身近に感じていました。言葉が違っていても、人が持つ悲しみや悩みは普遍的なものだと感じ、日本と海外の国境のようなものをあまり感じたことはありませんでした。幼少時代や、会社員時代に経験したことがベースとなり、今、アレンジメントを作る時に、これらの経験がコーディネイト力としてとても役立っています」と語る。会社員を辞めて花の道で生きていく決意をした時、ある女性との出会いがあったそうだ。

「プロのフローリストへの道を模索している時に、フラワー雑誌で大手生花店の役員の女性の記事を読み、その思想に感動し、アポ無しで会いに行きました」

情熱的な行動力のお陰ですぐに面接を受けることが出来たが、花屋は農耕作業のように厳しいので、向かないのではと面接官からは反対されてしまう。しかし、役員の女性がまりのさんの情熱を買い、まりのさんを強く推薦したため採用に至ったそうだ。「辛い下積み時代、気持ちが揺らいでいる時にその事実を知り、私の情熱を信じてチャンスを与えてくれたその方の心遣いに感謝し、花の世界で生きて行くことを改めて強く決意した」と、まりのさんはフローリストとして歩み始めた当時のことを語る。それ以降、多くの出会いと挑戦を経て、少しづつフローリストのキャリアの階段を登り、専門学校の花の講師として活躍する。

その後、また新たな転機が訪れる。イギリスへ花の勉強のために留学した時に、オーストラリア人の友達に出会い、帰国後に誘われて訪れたゴールドコーストに魅了され、移住を考えた。

「美しい自然、人のおおらかさ、広大な土地に引き付けられ、ここで暮らしたいと思い、リサーチを始めました」と当時を振り返る。

その後何度もオーストラリアを訪れ、持ち前の行動力で、また新しい道を切り開く。ウェディング会社が、自社のホテル・リゾートの中に生花店を立ち上げる職を得て移住。右も左も分からない状態での立ち上げだったが、引き受けた以上はやるという決意の下、フローリストをオープンし1年間に2,000件以上のウェディング・ブーケ作りとホテル内の飾花を2年間続けた。そして、永住権取得という新たな夢を叶えるため、会社を退社し、自身でビジネスをスタートさせる。永住権取得まで数年を要したが、情熱が根底に有ったので苦労したとは思わなかったそうだ。「何事もそうだと思いますが、目標を持ってやり遂げることによって達成感が生まれ、自信につながると思います。常に周りへの感謝とプラス思考を保つ意識が大切だと思います」

オープンさせた「Benowa Gardens Florist」は今年16周年を迎える。

花、そしてフローリストの魅力

「お花は色、形、香りというすばらしいファクターがあり、それだけで圧倒的に美しい存在です。その美しい花に手を掛けて、更に美しい世界を創り出すことでお客様に喜んでもらえます。人に感動や癒しを与えるすばらしい仕事だと思います」と、フローリストの魅力を語るまりのさん。フローリストには毎日さまざまなストーリーがある。誰かの人生の節目に、まりのさんも立ち会い、自身も人生の機微(きび)を花を通して学んでいるそうだ。贈る人の気持ちを込めてアレンジメントを作り、花が人と人との関係において温かい絆が生まれる瞬間に関われることが、喜びとなり、まりのさんを支える大きな原動力となっている。最後に、これから夢に向かって頑張る人へメッセージを伺った。「私自身たくさんの方々とのかけがえのないご縁を頂いてここまで参りました。常に出会いや周りに感謝して、目標や夢に向かって情熱と共に進んで行けば夢の実現に良い結果をもたらすと思います。挑戦せずの後悔よりも、失敗を恐れず、諦めず、小さな事でも目標を持ち、挑戦し続ける事で未来の扉は開くと思います」と笑顔で語ってくれた。

藤江まりの(ふじえまりの)
プロフィル◎ ベノワ・ガーデンズ・フローリスト。日本で会社員を経て、フラワー業界に転職。草月流、Constance Spry Flower School(England)で学ぶ。花の専門学校講師及び大手生花店に勤務し、レストラン、ブティックなどのディスプレイを手掛ける。2000年に日系大手ウェディング会社の生花店立ち上げのためにスーパー・バイザーとして来豪。02年にベノワ・ガーデンズ・ショッピング・センターでビジネスを開設。フラワー・アレンジメントはウェブサイト、電話での注文も受け付けている。■Tel:07-5597-3488 ■Web: www.benowaflorist.com.au


ナチュラル・フード・コーディネーター Missaさん

体の内側からキレイになる幸せライフスタイルを応援します!

何よりも人が笑顔になるのを見るのが好きだと語るMissaさんは、その笑顔の源になる「食」を通じて1人でも多くの女性に体の内側から美しくなる幸せなライフスタイルを見つけて欲しいと、毎月自宅で自然食材を用いたワークショップや食事会を行っている。個人のブログ「Missafrom ゴールドコースト」はゴールドコースト·ランキング1位になるなど、若い女性たちからの注目を浴びている。そんなMissaさんに、自身が手掛けるイベントやこれまでの歩みについて話を伺った。


美しさの秘訣は食にあり

今年で来豪12年目を迎えるゴールドコースト在住のナチュラル・フード・コーディネーターのMissaさんは、外面だけでなく内面からも美しく生きたいと願う女性たちから熱い注目を浴びているブロガーの1人である。日々の生活の中で何気なく感じたことや人との出会いのエピソードを交え、イベント、グルメ、料理やナチュラル・フードなど、体の内側からきれいになるための情報を発信するMissaさんのブログは、特に自分磨きに余念のない20代から30代の女性に圧倒的な支持を受けている。

実際にお会いしたMissaさんは、艶やかな長い髪とキラキラした瞳がとても印象的な、澄んだエネルギーがこちらにも伝わってくる魅力的な女性だった。

現在、ナチュラル・フード・コーディネーターとして「Natural Foodie Salon」を主宰。同サロンでは、ローカルのマーケットから仕入れたオーガニック食材や一般食材に比べてビタミン、ミネラルなどの必須栄養素が豊富なスーパー・フードを用いた料理を提供する「ナチュラル・フード・ランチ・パーティー」と「ナチュラル・フード・ディナー・パーティー」を自宅で毎月定期的に開催している。これらのイベントは、4~8人からなる少人数制のワークショップを兼ねており、健康に興味のあるナチュラル・フード初心者の女性を対象に、レシピの紹介から食材の効能や効果の説明に至るまで、内側から美しくなるための知識を学べるアットホームなパーティーとなっている。

「まずは、自分が毎日どんな食べ物を口にしているのかを意識してもらうこと」と、「生活の中に無添加無農薬の食材を取り入れるきっかけ作りにしてもらいたい」と、Missaさんはイベントに込めた思いを語る。ブログやインスタグラムを通じてイベント参加者の募集告知を行っているが、毎回リピーターや遠方からの参加希望者も多く、日本から旅行日程を組んで参加する女性に始まり、オーストラリア在住20年の参加者から子育て奮闘中の新米ママ、語学留学の学生やワーキング・ホリデー中の女性までと参加者の層も幅広い。

自然野菜の色が鮮やかなランチ・プレート
自然野菜の色が鮮やかなランチ・プレート

「元々、人と人とをつなげるイベントを企画するのが何よりも好きだった」と語るMissaさん。参加者から「食の大切さを再認識した」、「食生活を少しずつ変え始めている」など、上記のパーティーを通じてうれしいフィードバックを受け取る度に、人との出会いに感謝し、笑顔で「ありがとう!」と言ってもらえる幸せをひしひしと感じているという。

今年4月12日と6月20日には新たな試みとして、今まで開催してきたワークショップやパーティーの参加者を対象に、参加者同士の交流を目的にした「Girls’ Updating Party」を開催した。これは、体の内側から美しく健康になるための「食」でつながった人たちを結びつけることで、何か更に新しい可能性が広がるのではという思いで企画された。

「人と話をして関係を持つことで、自分も人から学び元気をもらっている」と話すMissaさんは、パーティーの受付から料理やテーブル・セッティングに至るまで、アシスタントの方々の心強い全面協力に支えられて、当日はキッチンから解放され参加者とゆっくり会話をすることが出来たそうだ。

そして、9月8日には次の交流会の開催も既に決定している。今までに「Natural Foodie Salon」主催のイベントやワークショップに参加したことのない人でも興味のある人はぜひ、Missaさんのブログで詳細をチェックしてみて欲しい。

キッズ・バースデー・パーティーでのケータリング料理
キッズ・バースデー・パーティーでのケータリング料理

人生を変えた2つの出来事

Missaさんは今回の取材で「この2つの出来事が起こっていなければ、私は今、どこかで全く違う生活を送っていると思う」と、現在の自身に至る上での大きなきっかけを話してくれた。

オーストラリアの海と自然にひかれたMissaさんは、ワーキング・ホリデー制度を使い2006年に渡豪。来豪当初の一番の目的は、大好きなボディー・ボードを極めることであったという。友達も出来、環境にも慣れて生活を満喫していた矢先に1つ目の出来事は起きた。けがをして腰を痛めたことだった。しばらくの間ボディー・ボードが出来ない状態が続いた。

それまで健康体で生活していた状態から、痛みを抱え自由に動くことが出来ず、好きなこともままならない状態に陥った時、いつもポジティブに物事を考えられていた自分が、ネガティブ思考になり、精神的にどんどん参っていったそうだ。まさに、Missaさんの中で「負のスパイラル」が生じていたという。

そして、2つ目の出来事は、11年にMissaさんの父親が脳梗塞で倒れ他界されたことだった。現代社会が作り出す生活習慣に起因して発症すると言われる病は、食事内容を見直し、適度な運動を生活の中に取り入れることによって、そのリスクを軽減し自分で予防していくことが出来る。この出来事を通じて、健康な体は自分の力で作り出すしかないと悟ったそうだ。

元々、料理好きでヘルシー志向だったことに拍車が掛かり「このころから、独学で栄養学の勉強を始め、料理にも没頭、完全に健康なライフスタイルへシフトしていきました」と当時のことを振り返る。

その後、12年にナチュラル・フード・コーディネーターの資格を取得。知識が増えるに従って、食の安全性にこだわり添加物の加えられた食品を全て省いていくような、かなりストイックな時期もあったという。しかし現在は、おいしいと評判の店には必ず出掛け食事を堪能し、家では出来るだけ自然な食材を使ったバランスの良い食事を心掛け、自分のペースで無理なく続けていくことが大切だという形に落ち着いた。

「Girls’ Updating Party」参加者の皆さん
「Girls’ Updating Party」参加者の皆さん

自分の体にとって良いことをずっと続けていく。それは食べ物に限らず、エクササイズや趣味などのライフスタイルについても同じであるとMissaさんは指摘する。心身両面のバランスの取れたライフスタイルが実現することで、小さなことでも素直に幸せを感じ自然と笑顔が生まれることが可能になるのだという。Missaさんにとって、心身に安定感と柔軟性を与えてくれるヨガやフラダンス、日々感じたことをつづるブログ、人との出会いがある「ナチュラル・フード・パーティー」の開催は、現在まで笑顔で過ごせるライフスタイルを続けることを可能にしてくれたそうだ。

食の持つ力に気づき、内面から美しく健康になりたいと願う女性たちのライフスタイルに、ナチュラル・フードを取り入れる「きっかけ作り」のお手伝いをしてきたMissaさん。今後は食だけでなく、人と人とのつながりを大切にしながら、笑顔になれるライフスタイル全般のアドバイスをしていきたいと考えているという。周りの人を幸せの渦にどんどん巻き込んでいけるような次の新たなステージへと歩みを進めている。

Missa
プロフィル◎2006年にワーキング・ホリデーで来豪。海と自然に魅了されゴールドコースト在住12年目。オーガニック先進国オーストラリアで健康や自然食に興味を持ち、12年ナチュラル・フード・コーディネーターの資格を取得。現在は「Natural Foodie Salon GC」を主宰する他、ナチュラル・フード・パーティー、ワークショップ、料理教室を主体に活動中。■ブログ:ameblo.jp/putri3310 ■Web: english.cheerup.jp/dearb ■Instagram: Missa(@meiss_missa)、Natural Foodie Salon(@natural_foodie_salon_gc)


豪州公認会計士、GLOBAL HUB代表 森田順平さん

オーストラリアに関わる、人と人の橋渡し

ブリスベンで会計事務所兼ビザ・エージェント事務所を経営する森田順平さん。ビジネスを行う上で密接に関係するビザの問題と会計処理を、日本語で最初から最後まで相談が出来る会計事務所は、クイーンズランドではまだ少ない。そのため、オーストラリアでビジネスを行う経営者や企業からの依頼を多数受けている。また、ビジネスだけでなく、現地に住む日本人同士の交流の場を積極的に設ける森田さんが、オーストラリアに来るきっかけになった原点から今後の展望までを伺った。


全ての原点となったカート・レース

地元北海道で13歳からアマチュアのカート・レースに出場し、経験も年齢も大きく違う選手たちと競う少年時代を過ごした森田順平さん。「レースは大人と子どものクラス分けもなく、皆真剣勝負で走るため、だいぶ度胸が付きました。今の人生でも役に立っていると思います」と当時を振り返る。

その後、高校時代に大きな転機を迎える。元F1レーサーの鈴木亜久里さんが主宰となり、次世代のF1レーサーを育成する「ARTAプロジェクト」を立ち上げた。このプロジェクトに森田さんも応募し、約1,500人の応募者から第一期生の7人の中に選出された。世界で活躍する鈴木さんに直接指導を受ける中で、海外との距離の近さに感化される。

「他のスタッフとの会話で、次はヨーロッパ、アメリカと、ちょっと隣街に出掛けるかのように語る鈴木さんの海外との距離の近さに驚かせられたと同時に、これからはこういう風に世界を見ることが大事だと思いました」

そしてもう1つ、鈴木さんが常に教えてくれたF1レーサーとしての成功の秘訣が、海外に行くための大きなきっかけとなる。その秘訣とは、F1レーサーとして成功するには速く走ることは当然のこと、世界中の優秀な技術者が最先端の技術で作った車について、その技術者にフィードバックすることも必要である、ということだった。

「英語でのコミュニケーションが大事になるからこそ、学校の授業だけではなく、独学でも良いからしっかり学びなさいと、いつも言われたことを覚えています」

これをきっかけに森田さんは英会話学校に通い始める。ARTAとの契約終了後も勉強を続け、自然と英語圏の大学に行きたいと考えるようになった。そしてクイーンズランド大学への進学を決意、オーストラリア生活をスタートさせた。

コンプレックスや逆境をポジティブに変換

レース中の1枚。ここでの経験が海外への1歩になっている
レース中の1枚。ここでの経験が海外への1歩になっている

「大学入学当初はいわゆる“外国人コンプレックス”で引っ込み思案になっていました」と初めての海外生活での戸惑いを語る。授業のスピードに、自分だけが理解出来ていないのではないかと不安に感じたそうだ。しかし、コンプレックスがあったからこそ猛勉強し、1年目の成績では、最高評価に近い成績を獲得。大きな自信につながったという。

その後、商学部を卒業し会計士の資格を取得、永住権を目指すことを決意し更に勉学に励んだ。この経験から、日本から来る留学生に向けて講演会を行っている。

「ここに来た目標に向けてどう取り組むかということを自身の経験を交えて話しています。英語が出来ないからといって卑下せず立ち向かって欲しいと思います」

大学卒業後は、学校の組合団体の経理部に入社し2年ほど働いた後、現地の会計事務所に転職。ここでもさまざまな壁を感じることがあったが、森田さんはポジティブに乗り超えてきた。「母国語が英語ではない事は関係なく、常に出来るか出来ないかを迫られる環境でした。逆境だったのかもしれませんが、やる事はやって結果につなげるしかありませんでした。経験もつながりも無い、そういう完全にゼロからのスタートの環境だからこそ、逆に開き直って言われたことを偏屈にならず吸収していく毎日でした」と森田さんは自身の経験を語る。

会計事務所在籍中、豪州登録移民行政書士を取得。そして、2016年に自身の会社「GLOBAL HUB」を立ち上げた。

人の縁をつなぐ活動

人と出会い、話すことが好きだと話す森田さんは、仕事以外でも日本人の交流の場を作る活動や情報発信を積極的に行っている。その1つがブリスベン日本人会が開催する交流会だ。

以前、日本人会の理事をしている時にブリスベンに住んでいる日本人、日本語話者同士のネットワークの機会を提供したことがきっかけで、縁をつなぎたいと思い、同交流会をスタートさせた。ほぼ毎月行われる交流会の開催回数は50回を超える。「年代も職業もさまざまな人がやって来ます。普段とは違う人たちと話し、この会に来ればみんな一匹狼ではないということを味わえると共に、新しい縁をつなぐことが出来ます」と森田さんは交流会の持つ意義を話す。経営者、主婦、学生など自分と違う道を歩いた人たちから経験を聞くと楽しくなるそうだ。

他にも年に数回、日本での講演会も行っている。国内外の投資家、事業主から見て、オーストラリアは魅力的なマーケットだが、なかなかその情勢について知ることは難しく、インターネットなどで情報を調べても正しく理解しづらいことがある。

「講演会で分かりやすく説明することで、オーストラリアにより興味を持つきっかけ作りや、お手伝いが出来ればと思っています。日本のマーケットを見ているという、共通点のある人たちがつながることで新しいビジネスが生まれることがあります。そういうことに協力するのは楽しいし、自分がやるべきポジションなのかなと思います」

日本から来る学生向けの講演会の様子
日本から来る学生向けの講演会の様子

こうした思いは自身の会社「GLOBAL HUB」の事業内容にもつながっている。同社では税務、会計業務からビザ・コンサルティングまで全て日本語で行っている。そういった会社はクイーンズランド州では希少だ。

「ビザと会計は密接に関係することが多々あります。だからこそ、日本語でしっかりと理解したいお客様が多いのです。そこで日本人のお客様を対象に、自ら理解しやすい説明を出来る環境を作った方が、幅広くカバー出来、満足してもらえるのではないかと考えました」

最後に今後の展望について伺うと、日本語だけでなく、他言語でのサポートの拡大を進めていると言う。「この国にはいろいろな言語を話す人がいて、特に移民第1世代でビジネスをしていると多くの困難な壁があります。我々の会社の在り方として、そういった人たちの境遇を理解し、話し合える環境を社内に人材をそろえながら整えていきたいと思っています」と語ってくれた。

森田順平(もりたじゅんぺい)
プロフィル◎CPA豪州登録会計士、豪州登録税理士、豪州登録移民行政書士(MARN:1382692)、クイーンズランド日本商工会議所副会頭。クイーンズランド大学進学と共に来豪。豪州国内外の企業に対する税務、会計、ビザ業務に10年以上携わり、2016年会計事務所兼ビザ・エージェント事務所GLOBAL HUBを設立。自身の経験を基に学生向けセミナーや、ブリスベンで日本人交流会を開催し、現地日本人の交流の橋渡しを積極的に行っている。

GLOBAL HUB
●住所:Level 36 Riparian Plaza, 71 Eagle St., Brisbane
●日本サテライト・オフィス:東京都港区虎ノ門4-3-1 城山トラストタワー33F クィーンズランド・ビジネス・センター内
●Tel: (07)3121-3191/ 日本語直通:0400-998-398
●Email: info@gh-au.com
●Web: www.gh-au.com
●営業時間: 月〜金9AM〜5PM、不定休


セミリタイア・コンサルタント 志保田進さん

自分の人生を、自分でコントロールするセミリタイアは誰にでも出来る!

多くの人が「セミリタイア」という言葉から連想するのは、リゾート地でのんびり悠々自適に暮らすことではないだろうか。志保田進さんが提唱するセミリタイアとは、好きな時に、好きな場所で、好きな人たちとつながり、自分の得意なことを生かしながら収入を得る生き方のことだ。「時間」、「場所」、「人間関係」、「お金」の選択を全て自分で行い、人生で本当にやりたいことに挑戦する生き方は、多くの人から共感を得ている。どうしたらセミリタイア出来るのか、その極意を伺った。


後悔しない人生を歩みたい!

自分の好きな場所へ、好きな時に出掛けて、やりたいことをする。更に、それが収入になる。きっと多くの人が憧れるライフスタイルではないだろうか。実現不可能な、夢のような話と思われるかもしれないが、そういった生き方を実践しているのが志保田さんだ。

日本を活動拠点としているが、1年の100日以上は海外の自分が行きたいと思った場所で過ごしているそうだ。「1度きりの人生だから、後悔しないように生きたいです」と志保田さんは話す。

高校時代にラグビーをしていた志保田さんは、高校卒業後、「世界ナンバー・ワンの環境で自分がどれだけ通用するか挑戦したい!」と思い、ニュージーランドへラグビーをするために留学。学校とホーム・ステイ先だけは決まっていたが、他のことは行けば何とかなるだろうと同地に降り立った。ステイ先の家族と近所のラグビー・チームの練習を見学に行ったところ、当時の日本代表選手の1人と出会ったことで、アンダー19のチームでの2年間のプレーが実現した。

バリ島など好きな場所へ出掛け、昨年は年間で100日以上を海外で過ごした
バリ島など好きな場所へ出掛け、昨年は年間で100日以上を海外で過ごした

「行けば何とかなる。そう思って行動していました。行動したからこそ、思わぬ出会いがあり、予想もしていなかったチャンスが訪れました。何もないところから自分で道を切り開くことは出来る。行動することの大切さを学びましたね」と当時を振り返る。

その後10年間、社会人生活を送り、マレーシアでの駐在生活を経験。国際色豊かな労働環境は、かつて夢見た日本と海外を行き来するライフスタイルを彷彿させ、単独でもっと自由に、好きな時に、好きな場所へという思いを強くさせた。

マレーシアでの駐在生活を終えてからは、ファイナンシャル・プランナーとしての独立を果たしたものの、コンサルティングや講演会などで忙しい日々の中で、自分が思い描いていたライフスタイルから遠ざかっていることに気が付く。どうすればいいのかと自問自答が続く中、たどり着いたのが「セミリタイア」という生き方だった。

セミリタイアとは

「セミリタイアという生き方は、一般的なリタイアというイメージとは異なります」と志保田さんは語る。好きなことをするにせよ、お金が必要で、何らかの方法で収入を得なければならない。しかし会社に勤めると、自分の意思で自分自身のコントロールを出来ないのが現実である。そこで、アイデアを駆使して、自分の得意なこと、好きなことを仕事にして収入を得ようとするのが、セミリタイアという生き方だ。

「例えば不動産収入があるとか、不労収入があれば、悠々自適の生活が出来ます。南国のリゾートでのんびり暮らすことも出来るでしょうが、きっとそのような生活は1週間で飽きてしまうと思います。生きがいは人それぞれだと思いますが、私にとっては、人と出会い、その人から必要とされることが大きな生きがいになります」と志保田さんは続ける。

2011年から毎週ラジオのパーソナリティーを務め、現在も精力的にさまざまな人へインタビューを行う
2011年から毎週ラジオのパーソナリティーを務め、現在も精力的にさまざまな人へインタビューを行う

知らない場所で、さまざまな人と出会うことはすばらしい経験になり、そこからまた新たな出会いが連鎖し、予想もつかない展開となり、世界が大きく広がっていく。

2011年から奈良のFMラジオ局「FMハイホー」(Web: www.fm814.co.jp)で毎週パーソナリティーを務め、さまざまな人と対談を行なっている。当初は奈良を中心としたエリアのみだったが、インターネットで聴くことが出来るようになり、エリアにこだわる必要が無くなった現在では、世界で活躍する日本人に会いに海外を飛び回っているそうだ。

セミリタイアを実現するために

やりたいことをやる。悔いのない人生にしたいと思いながらも、多くの人はなかなか実践出来ないと思うだろう。そこで志保田さんにセミリタイアを実践する方法を聞いてみた。

「将来のことをしっかりと考えて目標を立てることは大切ですが、それ以上に行動することが大事です。また、人生には予期せぬ出来事がたくさん起きます。そのため綿密な計画を立てるより、その労力を行動することに向けてはどうでしょうか」

つまり、予定と違う、想定していなかったといってその都度立ち止まるよりも、考えながら前へ進み、軌道修正が必要なら、その時に臨機応変に対応することがセミリタイアのポイントだと答えてくれた。

行動することの大切さは分かるが、最初の1歩を踏み出すには勇気が必要で、躊躇してしまう人もいるだろう。そこで、行動に移す秘訣については次のように続ける。「いきなり大きな目標を立てて、さあやるぞということはかなり難しいでしょう。ところが、身近にある小さなことにチャレンジするのは簡単に出来るはずです。ほんの少しでも良いから、新しいことに挑戦し行動してみてはどうでしょう。今日出来ることを今日中にやる。これが1週間、1カ月、1年と積み重なって行くと、大きな変化につながりますし、自信も持てるようになります」

志保田さんは現在ブログや無料のメール・マガジンでどうしたらセミリタイアが実現出来るのか、そのノウハウを発信している。ウェブサイトにはセミリタイア実現のための7日間のメール・セミナーが用意されている。これは毎朝メールを受け取り、段階を踏みながらセミリタイアのきっかけを掴もうという主旨で発信されたものだ。興味がある人はぜひ申し込んでみよう。

また最近の活動の1つとして、航空会社のマイルを効率的に貯める方法を「爆発的にマイルを貯める究極の裏技セミナー」という講演会で紹介している。現在は日本在住の人しかこのノウハウを活用出来ないが、近い将来、海外在住の人でも活用出来るようになる方法を模索中とのこと。「昔に比べて海外へ出掛けることが簡単になりましたが、マイルを貯めて活用することで、更に気軽に出掛けることが出来ます。実際、私は年間30万マイルを貯めることが出来、好きな時に行きたい場所へ行くための大きなアドバンテージになっています」と話す。

流されないで流れて行く

志保田さんが大切に抱いている言葉がある。それは「流されないで流れて行く」という言葉で、自分をしっかり見失わずに同時にフレキシブルに生きて行くという意味だ。自分の考えなどをきちんと持つことは確かにすばらしいが、そのために頑固になってはいけない。新しい環境や出会った人からさまざまな影響を受けながら、しなやかに生きて行くことを何よりも大切にするという考えが軸にある。

「セミリタイアは、自分の人生を自らコントロールして本当にやりたいことに挑戦出来る生き方です。アイデアと行動力があれば、誰でも実現可能です。何よりも私自身がその見本です。興味を持たれたら、ぜひウェブサイトやメール・マガジンを読んでください。セミリタイアを実践するためのヒントを得ることが出来ますよ」と語った。

セミナーを通じて新たな出会いがあり、更にそこから別の出会いにつながって行く。「人に会うのが楽しい」と話す志保田さん
セミナーを通じて新たな出会いがあり、更にそこから別の出会いにつながって行く。「人に会うのが楽しい」と話す志保田さん

志保田進(しほたすすむ)
プロフィル◎高校卒業と同時に2年間ニュージーランドへラグビー留学。その後10年間、会社員として働き、マレーシアの駐在も経験する。若いころからの夢である日本と海外を行き来しながら好きな場所で仕事をし、悔いの無い人生を送りたいと考えセミリタイアという生き方を実践。現在は、セミリタイアを実現するためのコンサルティングを精力的に行なっている。


J -SHINE正規認定トレーナー/Career Upディレクター ピアス佑里子さん

経験した全ての事が未来への道を創っていく

英語学習履修の早期化が進む今、注目を集めている資格がJ-SHINE。日本の教育委員会や英会話スクールなどで認知度が高まってきている資格である。ピアス佑里子さんがディレクターを務める児童英語専門学校「Career Up」は、ブリスベンでJ-SHINEの資格を取得出来る唯一の認定校だ。日本で保育士として働き、英語とは離れた環境から、日豪両国での事業立ち上げなどを経て児童英語教育に携わり、自身も講師として現場の最先端に立つ佑里子さんに、これまでの歩みを伺った。


挑戦し続けることで見つけた自分の道

現在、児童英語指導者教育の第一線で活躍する佑里子さんだが、学生のころは何をしたいか分からず夢を常に模索していたそうだ。

「生徒たちによく、どんなきっかけでオーストラリアに来て、Career Upを立ち上げたのかと聞かれ話をするのですが、いろいろな事を経験する中で人生のタイミングが合い、今に至るのだと思います」と佑里子さんは話す。

専門学校を卒業後、保育士として自らのキャリアをスタートさせた佑里子さん。仕事に没頭する日々を送っていたが、そんな時にある友人と再会したことが英語に関わる仕事をする上での大きなきっかけとなる。「保育士の仕事は、予想以上にハードで、保育士になりたてのころは仕事を続けていくか悩んでいました。その時、海外留学を経験し英語を流暢に話せる友人に再会したことで、英語という選択肢もあることに気づきました。保育園での1年を違う事に費やせば何か習得出来るのではと思い、海外に行くことを決意しました」と佑里子さんは語る。

その後、2年の保育士時代を経て、日本語教師アシスタント・プログラムに参加するため、ブリスベンに移り住む。ここで現在の旦那さんでもあり、共にCareer Upを立ち上げ、現在は講師も務めるジョージさんと出会う。

その後一度は日本に帰国したものの、シドニーの大学に入学したジョージさんと暮らすために佑里子さんはオーストラリアに戻ってくる。さまざまな仕事をしていたが腰を据えて仕事を探したいと思った時に、偶然出合った仕事が日本語教師アシスタント・プログラムの新規事業部立ち上げスタッフだった。

英語力も不安で、ゼロからの立ち上げに応募を迷ったが、過去の経験をそのまま生かすことが出来ると思い、挑戦を決意した。その結果、会社の設立、ブランディングなどを学び、事業をする上で必要な事を全て学んだという。「何が自分に向いているかずっと分かりませんでしたが、ゼロから作り上げる楽しさを知り、これが自分に向いていると初めて気づきました」と当時のことを語る。

そして約3年間務めた後、「日本で英会話スクールを開く」という新たに抱いた夢を叶えるため、佑里子さんは自身の地元の愛知県豊橋市にジョージさんと共に移住。

ここでもさまざまなタイミングが合い、自宅の一部を教室としてスタートさせた英会話スクールは、120人を超える生徒が集まり校舎を構えるまでに成長した。更に、その当時留学センターなどが無かった豊橋市に、シドニーで培った人脈に助けてもらいながら英会話指導だけでなく留学斡旋という付加価値の付いた英会話スクールは地元で大きな反響を呼んだ。

全てがリンクして設立したCareer Up

豊橋市での英会話スクールが軌道に乗った後、オーストラリアに戻ることになった佑里子さんはジョージさんと2人でブリスベンにオフィスを構える。自分のやってきた事がどう形になるのか見えず、オーストラリアに戻った当初は街の中心にオフィスを借りることにリスクを感じたこともあったそうだ。しかし、自分たちに出来る事をやっていこうと決意し、それまでの経験を生かし児童英語専門学校Career Upを2003年に設立。クイーンズランド州で最初にJ-SHINEのコースを開講した。

卒業生たちとの1枚。設立以来1,000人を超える生徒が卒業している
卒業生たちとの1枚。設立以来1,000人を超える生徒が卒業している

「将来を悩んでいると何となく保育士生活が始まり、また偶然始めた英語から『子ども』と『英語』というキーワードが生まれ、さまざまな立ち上げに携わり、それを今、全てリンクさせてCareer Upを開校しています」とこれまでを振り返る佑里子さん。佑里子さんと同じように自分を変えたいとオーストラリアを訪れる学生が、海外での経験や英語を好きな気持ちを仕事につなげられるように、同校では資格取得にこだわり、卒業生たちの進路は日本全国の小学校、英会話教室など多岐にわたる。卒業後も交流は続いており、佑里子さんもゲスト・ティーチャーとして卒業生の職場で英語を教えることがあるそうだ。

最後に佑里子さんは「やってみないと分からない事がたくさんあるからこそ、自分が興味のある事をまずやってみてから、向いてる向いてないことを考えたら良いと思います。やってみた後で人生の選択肢として取り入れることも省くことも出来るし、1つの事をやっていくとそれが基盤になり、人生の強さになると思います」と、過去の自身のように自分を変えようと頑張る人に向けてメッセージを送ってくれた。

ピアス佑里子(ピアスゆりこ)
プロフィル◎児童英語教師、小学校英語指導者資格「J-SHINE」正規認定トレーナー。保育士、豪州日本語教師アシスタント、英会話スクール設立経営、オーストラリアで2003年児童英語専門学校「Career Up」を設立。06年より同校でのJ-SHINE認定小学校英語指導者資格の取得が可能になる。日本、オーストラリアで子どもと教育に25年以上携わる。

●キャリア・アップ(Career Up)
■住所:Suite 5B, Level 5, 243 Edward St., Brisbane
■Tel: (07)3118-5700
■Web: www.careerup.com.au
■Email: info@careerup.com.au

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