オーストラリアで感じる日本の年末年始

オーストラリアで感じる
日本の年末年始

日本では日ごとに寒くなり冬本番がやって来るこの季節、オーストラリアには逆に夏が到来し、
新鮮な気持ちで新年を迎えることができるのではないだろうか。
日本とオーストラリアの文化の違いなどを感じ、自分にぴったりな年末年始の過ごし方を見つけよう。

日本とオーストラリアの年末年始


日本では師走とも呼ばれる12月は、新年を気持ち良く迎えるための準備に大忙しの時期。家の大掃除をする、お歳暮を贈る、忘年会・新年会の予定を立てる、年始の門出の準備を始めるなど、日本独自の年末の習わしは思い返せばたくさんある。企業や官公庁の年末休暇は12月28日頃~1月3日頃を中心とするところが多いようだ。

一方オーストラリアではクリスマスを過ぎたころには多くの企業が年末年始休暇に入り、1月中旬まで長期にわたり休業するところも。そのため、休みを利用して旅行に出掛ける人も多く、車での長距離旅行やキャンプ、クルーズ船などで優雅な旅をする人もいる。

最近、日本でも海外で年越しを過ごす人が増えてきたが、家族や親族が1つの家に集まり食卓を囲むのが日本の伝統的な過ごし方だ。また、オーストラリアに在住の人でも日本文化や和食を提供するサービスやレストランで、日本の伝統的な習慣を味わうことができる。これこそ多国籍国家のオーストラリアならではの魅力だろう。

年賀状の始まり


昔から大切な人に送るものとして交わされてきた年賀状。相手を思いやり、幸せを祈るメッセージをしたためたはがきを新年に届くように送るという習慣だ。江戸時代には読み書きを習う機会の増加と飛脚による配達の一般化により、既に年賀の書状を送る風習ができていたとされているが、広く普及し始めたのは明治時代。明治維新後に郵便事業が創業され、全国一律料金で送ることのできるはがきが登場した。数年後には、お正月に通常の郵便業務が滞る程の量の年賀状が流通し、年賀状の習慣が庶民に広く浸透した。第2次世界大戦中には自粛が呼びかけられたこともあったことを思うと、年賀状を送り合う習慣が今日まで日本で続いている、ということは1つの平和の象徴とも言えるのかもしれない。

最近では日本でもメールで新年のあいさつを送り合うことが一般的になってきた。また、キリスト教をバックグラウンドに持つ人たちのクリスマス・カードを送り合う習慣も、離れている大切な相手を思う気持ちとつながりを再確認するための方法だ。

大晦日はテレビを見て過ごす


オーストラリアの大晦日には夏らしく花火の打ち上げが各地で行われる。シドニーの壮大な花火の打ち上げは、49カ所もの観賞スポットが設けられるなど、毎年大勢の人でにぎわう。大手通信会社テルストラがイベントの様子をインターネット上のストリーミング動画で配信したり、ABCテレビがシドニーの同イベントの様子をリアル・タイムで伝えるなど、自宅でもイベントを楽しむことができる。

日本人にとって大晦日の夜といえば「NHK紅白歌合戦」などのテレビ番組が年末感を思い起こさせるものの1つだ。今年はどんな歌手や音楽が人気を博したか、また音楽だけでなく一世を風靡(ふうび)したドラマの俳優や活躍したスポーツ選手なども登場する。さまざまな世代が同時に楽しめ、日本の1年を締めくくる番組と言っても良いだろう。

そんな大晦日のテレビ番組が懐かしくなった人に、「NHKワールド・プレミアム」という、海外でもNHKのバラエティーに富んだ番組を視聴できるサービスがあるので、オーストラリアにいながらも日本の年末の特別番組を観ることが可能だ。

元旦と言えば、お節料理や餅


お正月の祝い料理であるお節は、年神様への供え物として始まった。お正月にできるだけ火を使うことを避けるため、日持ちする料理を年内に作り置きし、重箱に詰めるのが一般的。その家独自の味を代々受け継ぎ、黒豆、数の子、田作り、紅白かまぼこ、伊達巻、栗きんとん、鯛などの焼き物、なますやちょろぎなどの酢の物、昆布巻などが用意される。

最近では中華や西洋料理を取り入れたものも人気で、料亭などが販売するお節料理も手軽に入手できるようになってきた。また、餅を食べるのも日本のお正月ならでは。新年を迎える前に餅つきを行い、お正月の鏡餅として玄関先や仏壇、神棚などに飾ったり、お雑煮にして頂く。

オーストラリアで育つ日本人の子どもにとっては、こうした習慣を体験する機会は滅多にないかもしれない。日本食材店で餅を買い、懐かしい地元の味を再現してみれば、日本の伝統を知るチャンスとなるはずだ。シドニー北部のアーターモンの食料雑貨店「ラッキーマート」ではお節料理やお正月用のしめ飾りなどが購入可能。オーストラリアで日本のお正月を味わおう。

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る