【QLD】気になる「あの人」に注目!オーストラリアで活躍中の日本人にインタビュー②

気になる「あの人」に注目!オーストラリアで活躍中の日本人にインタビュー

Hawthorne Clinic General Practitioner
高尾康瑞先生

オーストラリアでは体調に異変を感じた際、場合によっては直接救急病院などに行くこともあるが、一般的にはまずGeneral Practitioner(以下、GP)に行き、より専門的な検査や診断が必要な場合に専門医を紹介してもらう流れとなる。来豪14年になる高尾康瑞(やすみつ)先生は、ブリスベン東部の歴史あるクリニックで、プライマリー・ケアの中心的存在とも言えるGPとして勤務している。好奇心旺盛で、常に最新の医療情報の収集や勉強を欠かさない高尾先生にGPの仕事の重要性や、やりがいについて詳しく伺った。

幅広い知識を持ち、
あらゆる症状の患者さんを救いたい

とても重要な役割を担うGP

幅広い分野に対応しているGPというと、日本ではまだあまり一般的ではないが、オーストラリアを含め、その他少なくとも130カ国以上の国で専門医の1つとして認定され、根付いている。

高尾先生もブリスベン東部でGPとして勤務する医師の1人だ。幼少期に父親の仕事の関係で、スイス、日本、アメリカ、シンガポールと4カ国で暮らした高尾先生にとって、海外で仕事をするのはごく自然なことだったという。元々医療に深い関心を持っており、病気の人を救い、人の役に立ちたいと考えていたため、医師を志した。そして医学教育のレベルの高さから、シドニー大学への進学を決意した。

現在、高尾先生が勤務するブリスベン東部にある「Hawthorne Clinic」は、1920年代に開業された長い歴史のある地域に密着したクリニックだ。日本人医師である高尾先生を含め、男女11人の経験豊富な医師が在籍しており、安心して診療を受けることができる。GPの役割は、内科や皮膚科などに分かれた診療でなく、年齢などにかかわらず、あらゆる症状の患者を総合的に診療をすることだ。その結果によって、更に専門性の高い検査や治療を必要とする場合は、それぞれの専門医に紹介してくれる。幅広い知識を必要とするGPは、まさにプライマリー・ケアの中心的存在と言える。

日本ではまだ一般的ではないが、掛かり付けのGPを持つことはとても重要だと高尾先生は考える。なぜなら、長期間1人のGPに掛かっていれば、その患者の生活環境や性格なども加味した上で総合的に診療を行うことができるからだ。そのため、複数の病気を持っている場合でも、適した治療方法を判断しやすい。掛かり付けのGPがある人は、そうでない人より健康だという研究結果もあるそうだ。

自身を好奇心旺盛だと言う高尾先生にとって、あらゆる分野の知識を必要とするGPはまさに天職だ。知識や情報を常に更新するために、週末を利用してカンファレンスやセミナーに参加したり、医療関係の本を読んだりと勉強を欠かさない。GPのネットワークを利用して、最新の医療情報を収集し続けることも、医師としての仕事の1つなのだ。

「GPとしてのやりがいは、何より患者さんに喜んでもらえることです。今までの経験では、症状から癌を疑い早期の発見により、すぐに治療ができたので命が助かったと、何人かの患者さんから感謝の言葉やお手紙を頂くことがありました。そんな時はGPという仕事をしていて本当に良かったとやりがいを感じます」と高尾先生は語る。

最も大切なことは患者の環境などを理解すること

高尾先生はGPとして、患者の置かれている環境などを理解することを大切にしている。GPの役割として、最適な治療方法を提案するためには、患者1人ひとりの置かれている環境や家族、仕事などを知ることが重要になる。そのために、まずは患者としっかり会話することを意識し、相手の気持ちに寄り添うことを一番心掛けているのだ。状況によっては、アフター・フォローの電話をすることもあるそうだ。

Hawthorne Clinicは、1920年代にブリスベン東部バルモラルで開業された歴史あるGPクリニック
Hawthorne Clinicは、1920年代にブリスベン東部バルモラルで開業された歴史あるGPクリニック

今後のビジョンについて尋ねると、「ブログやSNSを通じて、日本語でオーストラリアの医療情報を発信していきたい」と話してくれた。その他、遠方の患者のためにインターネットを通じて診察するサービスの提供や、現在大学院で学んでいる公衆衛生・予防医学を通じて、予防医療の提供なども進めていくことに力を入れていきたいそうだ。

自身を好奇心旺盛だと評する通り、常に新しいことに取り組む仕事熱心で忙しい高尾先生だが、家族との時間も同じように大切にしている。できるだけ時間内に仕事を終え、現在4歳のお子さんと遊ぶ時間を作るようにしているそうだ。週末は家族でピクニックに行ったり、趣味である読書を楽しんだりジムでリフレッシュしたりと、公私共に充実しているという。そのバランスの取れた生活が、高尾先生の確かな診療を支えているに違いない。

高尾康瑞(たかおやすみつ)◎在豪14年。シドニー大学医学部卒業。シドニー大学公衆衛生修士課程終了予定。現在ブリスベン東部「Hawthorne Clinic」でGPとして勤務。一般内科、小児科、予防医学、メンタルヘルス、メンズヘルス、トラベルワクチン、定期健診などを得意とし、診療を行ってる。クリニックでの仕事以外に、ブリスベン・エリアのPHN(South Brisbane Primary Health Network)の一員として、地域の医療プロモーション、医療システムの改善などにも携わっている

Hawthorne Clinic
■ 住所:171 Riding Rd., Balmoral ■Tel: (07)3399-5444 ■Fax: (07)3399-5944 ■Web: www.hawthorneclinic.com.au ■Email: hawthorneclinic@hawthorneclinic.com.audryasutakao@gmail.com(日本語) ■Facebook :「Dr Yasu Takao」で検索 ■受付時間:月~金7:30AM~6PM、土8AM~11AM、日・祝休


Global Intelligence Management 代表取締役
鶴美枝さん

シドニーにオフィスを構える不動産コンサルティング会社「グローバル・インテリジェンス・マネジメント」(Global Intelligence Management/以下GIM)の代表取締役を務める鶴美枝さん。幼いころから「生活空間」について考える機会が多く、法曹界から不動産への道に入り、GIMを立ち上げた。国内外から不動産を購入する人へセミナーや客観的なデータを基にアドバイスし、顧客からの信頼を得ている。不動産をあらゆる角度から見てきた鶴さんのこれまでの歩み、注目を集める豪州不動産の魅力について伺った。

顧客の成功を第一に全面的にサポート

祖父の影響で身近だった不動産

幼少期から不動産が身近だったという鶴さんに大きな影響を与えたのは、祖父の存在だったそうだ。鶴さんの祖父は会社員として勤務しながら貯金をし、暮らしやすい住宅を少しずつ買い足していったという。そうして増やした不動産資産のおかげで、引退後には家賃収入で安定した生活を送っていた。

「いつも穏やかで優しく、地域などからも信頼されている祖父を尊敬していました。父が長男で息子がおらず、私は長女だったため、祖父は私のことをあだ名で『跡取り』と呼んでいました」と鶴さんは当時を振り返った。

こうした環境から、祖父の資産を継ぐことを踏まえて自然と「もっと社会のことを理解したい」「法律にも明るくなっておきたい」と思い、日本の大学では法学の道を選び大学院を卒業した。日本での勤務は住宅機器製造販売会社で国際本部の役員秘書。不動産業とは異なる職種ではあるが、「生きること、住まうこと」の考えを原点とした暮らしにつながる仕事を選んだ。

その後、研究や分析が好きなことから元々の専門である国際関連の法律や観念、倫理などを幅広く学ぶべく、大学院入学のためにオーストラリアへ渡った。入学した大学院は難関と呼ばれ、地元の優秀な高校から進学してきた学士の大学生たちと同じクラスで、彼らより更に高い得点を取る必要があった。ディベートなどの授業ではオーストラリアの他学生に比べて英語力や同国内の法律の精通度に差があるため苦労もしたが、国際法や日本の法律制度と比較をすることで学術的で有利な弁論ができ、良い成績で卒業した。

大学院卒業後はシドニーの法律事務所で勤務したが、日本政府からの法律調査依頼を機に独立し、2010年にGIMを創立。すぐにオーストラリアでの不動産の登録も行った。思い掛けず子どものころから望んでいた不動産業界に入った鶴さんだったが、全てはそれまでの延長線上にある事業のように感じているそうだ。

「元々不動産の魅力をより深く理解するために法律を学んできたと言っても過言ではありません。不動産と法律は切っても切れない関係で、数々のリスクも法律によって守られるという特性があります。法律はどんな場でも背後で権利を支えています。深く学んだことは無駄ではなかったと思います」と不動産と法律の関係を語った。

豪州不動産の強みは頑強な建物の資産価値はもちろんのこと、人口増加により空室率が低く、将来に役立てる安定した資産としての価値があることだという。その反面、不動産に関わる法律や制度は日々変わるため、専門家の意見が重要になってくる。不動産価格の高騰、銀行のローン審査が厳しくなる中、GIMでは顧客が安全に満足する物件を手に入れられるよう全面的にサポートし、不動産オーナーの権利を守るためにあらゆる面からアドバイスも行っている。

魅力ある豪州不動産を厳選し紹介

オーストラリアだけでなく、日本の顧客とも取引があるGIMの強みは、「顧客の成功をゴールに設定」することにあると鶴さんは考える。そのために銀行・政府など信頼できる機関からの資料を基軸に分析し、将来性のある物件を厳選して紹介している。不動産の動向はある程度政府の情報から予測でき、また、どの地域にどれくらいの物件が申請されているかなどは保険会社の調査からリスク判定ができる。現在はオーストラリアの主要都市内でも、一部供給過多に陥っている地域には警鐘が鳴らされているそうだが、慎重な物件選びを心掛けている。

ロケーションの選定は特に大事で、金融機関の引き締めが厳しい昨今では、どの地域で優良物件を選ぶかが重要になってくる。中でもQLD州の物件は現時点での不動産価格が低く、今後更に発展し需要ある地域もあり注目を集めているそうだ。

「不動産はどこでも良いわけではありません。勤務先がなければそこに住むことはできないので、地域発展がとても大事な要素になります。QLD州はブリスベン空港の国内最大化、都心の大型プロジェクトの進展などがあり、加えて昨年末にはG:linkが鉄道路線と直結し、18年は『ブリスベンとゴールドコーストのツイン・シティー』がつながった元年とも言える年です。交通の利便性で発展する地域は、今後も価格上昇の期待が大きいです。クーメラにも今年末に大型ショッピング・センターができ、更に周辺地域が栄えていくと思います」とQLD州不動産の魅力を話す。

GIMで紹介する物件にはディベロッパーから直接仕入れ、一般市場に情報が出ないものもあるため、QLD州在住の人にも価値に対して価格が安いと驚かれることがあるそうだ。他にも自然が多く、生活しながら自然を身近に楽しめ、比較的治安が良い中で英語教育を受けられるので、日本からの注目度も高いという。1年を通じて「天候がマイルド」であることも魅力の1つとのこと。

GIM代表の鶴さん。初めて不動産を購入する顧客にも分かりやすいアドバイスを行う
GIM代表の鶴さん。初めて不動産を購入する顧客にも分かりやすいアドバイスを行う
セミナーでの様子
セミナーでの様子

また、GIMはオーストラリアでの不動産セミナーに加え、日本でも年に3~4回講演を行い、これから不動産を購入する人へのアドバイスや購入した顧客のフォローも行っている。セミナーは参加者からの満足度も高く、何度も足を運ぶ人もいるほど人気だ。最近では、日本の地方で行ったセミナーに数年前の参加者から紹介を受けた顧客がおり、最終的に購入につながったなどの反響も増えている。GIMのセミナーで解説を受けた内容が実証され、実際に過去購入した物件価値が高くなり2件目、3件目と買い足すケースもある。中には5件目を手に入れた顧客までいるそうだ。年々、不動産購入が難しくなっている中で実績を伸ばしている形だ。

今後も、もっと顧客が不動産を無事に手に入れられるよう役に立ちたいと考えている鶴さん。豊かな未来のためには、1つひとつの決断が大切になってくるため最大の努力で顧客をサポートしている。今後は更により多くの人たちを支えられるよう、活躍の場を広げていきたいそうだ。「1歩踏み込んで、全ての顧客が経済的に困窮することなく未来を描くことができ、健康的で精神的にも心地良く豊かな気分で、オーストラリアらしいライフスタイルを生きていけるようにお手伝いをしていきたい」

鶴さんは最後にそう語ってくれた。

鶴美枝(つるみえ)◎Global Intelligence Management(GIM)代表取締役。九州国際大学法学部大学院、ウエスタン・シドニー大学法学部大学院卒業。日本大手企業で役員秘書及び国際法務・財務を担当。オーストラリアの大学院進学のために来豪。卒業後シドニーで弁護士事務所に勤務し、2010年にGIMを設立。独自の分析を基に州を超えて価値ある不動産を紹介し、国内外にいる顧客に向けて不動産購入のサポートを行っている


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