知っておくだけで防犯に!詐欺のあれこれ in オーストラリア ②警察からの注意喚起

警察からの注意喚起

記事協力:本紙連載「QLDで安全・快適ライフ」でおなじみの平野尚道氏◎クイーンズランド州警察ゴールドコースト地区・日本担当リエゾン・オフィサー

クイーンズランド州を含むオーストラリア全土で詐欺による被害は広がっています。ITを利用したもの、個人情報搾取など手口はさまざまです。

オーストラリア政府は、詐欺手口をスキャム・ウォッチ(Web: www.scamwatch.gov.auというウェブサイトで紹介しています。最近多いのはNBN(National Broadband Network)というインターネット関連の詐欺です。NBNは直接顧客へのサービスを提供していないのでNBNから直接連絡がくることはありません。

絶対にクレジット・カードの詳細やオンラインのアカウント情報を他人に知らせないようにしよう
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ソーシャル・メディアのプライバシー設定やセキュリティーの設定は常に最新の安全な状態にしておこう
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もしウェブサイトやメール、メッセージ・アプリなど、サイバー・スペース上の詐欺に遭ってしまった場合は、「Australia Cyber Security Centre」(Web: www.cyber.gov.auから報告できます。その他の詐欺については原則的に警察に被害届を出しポリス・レポートと呼ばれる警察発行の証明書を発行してもらいましょう。それと同時に先ほど述べたスキャム・ウォッチから報告することを推奨します。

その後ポイントとなるのは被害に遭った詐欺の種類が“民法上の詐欺(民事)”か“刑法上の詐欺罪”かという点です。州によりますが判断が微妙なものでも、原則一旦受理をして警察は捜査を開始します。その上で、これは民事だと判断すれば捜査は終了し、個人で弁護士に相談する流れになります。民事でないと判断すれば“詐欺罪”として警察は捜査を続けます。ただし、この手の事件には非常に長い時間が掛かります。解決に数カ月以上掛かるケースがあるということを知っておいてください。

最近特に報告の多い事案

実際にどういった事案が身近に起こっているのかを知っておくことが大切です。警察に多く寄せられる事案を紹介します。

【BEC(Business Email Compromise)】

送信者(会社・取引先・顧客など)がメールで銀行口座が変わったと連絡してきます。通常リンクや添付書類を開けるとウィルスが入っており、以後メール内に特定の言葉(INVOICE、Payment、Bank)などが入っていた場合、犯人に通知され、その内容を装い口座番号を変えた請求書などが送られるというシステムです。万が一、入金先が通常の口座と違う場合は、必ず先方に確認をすること。ポップ・アップ・ウィンドウや添付ファイルなどは送信者が特定できているもののみをクリックしましょう。

【個人情報搾取】

個人情報を使って何かを購入したり、オンライン登録をした場合、それを利用される場合があります。コンピューターの遠隔操作をするような内容の電話などにも注意が必要です。また、ソーシャル・メディアにどれだけ個人情報を載せるかは十分に検討してください。詐欺師はソーシャル・メディアの写真や情報からIDを作ることもあります。物理的なことで言うと、郵便受けに鍵を掛けるのを忘れないようにしましょう。

【Cold Calls】

Australian Taxation Offfice(ATO)や知り合いを名乗ってギフト・カードを購入させ、後からそのコードを聞き引き換えるもの。詐欺師はよくiTunesカードやギフト券、ビットコインなどで請求してきます。そのようなワードがやり取り内で出てきたら要注意です。

実際に詐欺の被害に遭ってしまったら

緊急時の連絡先として知られている「000」の電話番号は、生死に関わるような緊急事態のみに使用します。詐欺などの場合は「131-444」(Non-Emergency Police Assistance Number “PoliceLink”)に連絡し、被害報告と現在の状況を伝えてください。英語に自身がない場合は、「Japanese Please」と言えば日本語通訳につないでもらえることがほとんどです。

また、最寄の交番のカウンターでも被害報告を受け付けています。ここでも英語に自信がない場合は、「Japanese Interpreter Please」と伝えましょう。原則として対応可能ですが、時間が掛かる場合があることもあります。

警察に被害報告する際は、契約書やメール、メッセージのやり取りをプリントアウトしたものなどあらゆる証拠を提示してください。それらと併せ、自分自身の住所や連絡先などの情報、詐欺に遭った場所、相手の名前や電話番号、メール・アドレスなど必要となる情報を整理しておくと良いでしょう。

どのようにして防げば良いか

まず、このような詐欺は誰もがだまされる可能性があるということです。背景や年齢、収入のレベルによってだまされないということはありません。

詐欺は、つい信じてしまいそうな巧妙な話、最新のテクノロジーを駆使したものなど、年々より狡猾(こうかつ)になっています。

被害に遭わないよう、うますぎる話などは疑うようにして、慎重に行動することが大切です。とっさの時に備え情報を集め、自分の身を守りましょう。

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