注目のシンガポール就職とは?


豪州で培った英語力をアジアで生かす

シンガポールで開花させるグローバル・キャリア


近年、日本人のアジア就職・移住の熱が高まっている。外務省の「海外在留邦人数調査統計」によれば、アジアに住む日本人は過去5年間で19%も増加した。そんな注目のアジアの中でも、「アジア金融の中心」「アジア経済のハブ」としての地位を確立しているのがシンガポールだ。多国籍企業が約7,000社もひしめく同国には、留学やワーキング・ホリデーを通じて培った英語力を生かして、オーストラリアから就職活動を行う人も多い。そこで本特集では、シンガポールの就職や生活面に焦点をあて、最新事情を探る。

 

高まるアジア就職熱
なぜシンガポールを選ぶのか

シンガポールを象徴するマーライオンとマリーナ・ベイ・サンズ

近年の日本人によるアジア就職・移住の「熱」は、日本企業の中国進出の増加が主な要因だが、中国の経済成長の鈍化、治安面への不安から、東南アジア方面での拡大が注目されてきた。そのような背景にあってシンガポールは既に「アジア経済のハブ」として地位を確立していた。また、隣接国のマレーシアやタイなどの経済成長にともない、シンガポールは企業の国際市場開拓の重要な拠点として、その存在感が改めて高まっているという状況だ。

政府も海外企業の進出拠点、資金調達拠点として、海外企業の受け入れは積極的。近年、外国人受け入れ抑制策を掲げながらも、外国人の人口が2012年半ばで7.2%も増加したことがその実情を表している。また、貿易産業省は昨年秋に「経済成長を支えるために外国人労働者の受け入れは不可欠だ」と公式に報告している。

また、先進国を中心とした世界経済の低迷に伴い、シンガポールの実質GDP成長率も一時低迷したが、12年第4四半期にはプラス成長に転じ、テクニカル・リセッションを回避している。また、12年の失業率(外国人を含む)が2.0%と高水準を保っている。このような事情から、シンガポールへの就職は、先行き不透明な世界の雇用状況の中であっても「安全パイの1つ」ということが言えるだろう。

 

シンガポールの就職事情
豊富な求人数と比較的取得しやすいビザ

食が3豪ドル以下で食べられるというホーカーは貴重な存在

日本を含め先進国各国で雇用状況が悪化する中、シンガポールの国内求人数は10年を転機に回復傾向となっている。特にIT、貿易、医療、化学分野における求人数が多く、有能なスキルと経験を持つ人にとっては就職チャンスが広がりそうだ。また、メーカーや専門商社などでの営業事務や貿易事務、カスタマー・サービス・センターなどの求人数も多く、女性向けの求人も多いのが特徴。

ただし、就職する際に必要となる就労ビザの認可条件が厳しくなりつつあり、職歴、学歴、資格などを総合的に審査されるほか、企業における外国人労働者の雇用割当限度率(GDR)も引き下げ傾向にある。しかしながら、オーストラリアと比較した場合、まだ取得しやすい方であるというのが現状で、豪州における学歴や実務経験を持つ人にとっては、有利となる場合も多いだろう。実務レベルの英語力と関連分野における実務経験というのは、オーストラリアと同様に就職への十分条件となるが、実務経験のない新卒者が正社員として就職する場合も少なくない。

 

シンガポールの生活事情
安心・安全かつエキサイティングな
多国籍国家

住居はHDBと呼ばれるアパートメントやコンドミニアムが主流

シンガポールでは「4人に1人が外国人」と言われるほど外国人居住者が多い。日本人も約2万6,000人が滞在しており、日本企業も多く進出していることから、生活面で不安を感じる人は少ないようだ。また、日系百貨店(高島屋、伊勢丹)のほか、ユニクロ、無印良品、ダイソーといった人気の小売チェーンも並ぶ。外食産業においても、ラーメンの「一風堂」、焼き肉の「牛角」、居酒屋の「和民」など人気店が軒を連ねている。 

治安は、犯罪発生率が日本の約3分の1と、世界トップクラスの治安ということが言えるので、日本の生活と違和感なく暮らせるというのが専らの評判だ。

生活費に目を向ければ、賃貸家賃は居住エリアやルーム・タイプにもよるが、HDBと呼ばれる主流のアパートメントでは、概ねオーストラリアとほぼ同等と考えればいいだろう。また、食費は自炊よりも「ホーカー」と呼ばれる屋台で3食をすます方が安いという。そのほか、交通運賃はほぼすべて日本や豪州よりも格段に割安で、タクシーの初乗り運賃がおよそ2豪ドルほど、地下鉄も1豪ドルくらいから。そのため、アジア・トップクラスの物価高の国と言われるシンガポールでも工夫次第で生活費を節約することが可能だ。

 

■シンガポール豆データ
人口:518万人(2011年)  公用語:英語・中国語・マレー語・タミル語  気候:亜熱帯性気候
年平均気温:28度  失業率:2.0%(2012年・外国人を含む)
 
【参考物価】※SGD$1=AUD$0.8で計算
ホーカーでの食事:1食AUD$2.5〜  バス:AUD$0.8〜  マクドナルドのビッグマック・セット:AUD$5.6
携帯電話(1カ月):AUD$40

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