【輝く女性インタビュー2018】ファイナンシャル・プランナー・吉住京子さん

輝く女性特集2018
SAKURA FINANCIAL PLANNING さくらファイナンシャルプランニング

ファイナンシャル・プランナー
吉住京子さん

日系コミュニティーをより豊かにしたいという思いからメルボルンでファイナンシャル・プランニング企業を経営するファイナンシャル・プランナー(以下:FP)の吉住京子さん。日本とは言語も経済状況も違うオーストラリアで会社を設立した経緯や苦悩、仕事と子育てを両立するワーク・ライフ・バランス、そして豊かな生活を送るために必要不可欠なお金の話などをこれまでの歩みと共に伺った。

――御社の事業内容、経営理念について伺えますか。

ファイナンシャル・プランニングとホーム・ローン(個人ビジネスのファイナンス)をオーストラリアに住んでいる日本人の方に提供しています。

ファイナンシャル・プランニングで特に問い合わせの多いスーパー・アニュエーション(以下:スーパー)の選び方、パーソナル保険、投資やリタイアメント・プランニング、ホーム・ローンなどを専門に扱っています。また、近頃は銀行の定期預金の利率も低くなっていますので、それに代わるロー・リスクでハイ・リターンのものなどの問い合わせも増えています。日本とオーストラリアの両国でどのように資産運用をしていくかなど、長期プランニングのアドバイスもしています。

日本とオーストラリアでは言語も経済状況も違います。多くの方は資産家になりたいのではなくオーストラリアに移住し、自分の望むライフスタイルや自由、そして老後を安心して過ごしたいと望んでいます。そのような方に私の経験や知識が少しでも役立ち、日系コミュニティーがより豊かになれば良いと願っています。

弊社の経営理念としては、皆さんのお金のパートナーになることです。

――FPになった経緯を教えてください。

高校卒業後、日本を出てイギリスの大学に進学し、卒業後、オーストラリアで友人と慈善事業を立ち上げ、募金のイベントなどを運営していました。いろいろなボランティアをしていると、お金がないから募金ができない、時間がないからボランティアができないという方によく会いました。また、とても良い活動をしているボランティア・グループでも経営を誤り、潰れてしまうということも目の当たりにしました。そんな時、お金について勉強してそのような人たちをサポートできないかと考え始めました。お金が全てではないですがお金があれば選択肢が広がります。

それをきっかけに、2009年にFPになりました。

――メルボルンで会社を設立した経緯を聞かせてください。

在豪日系コミュニティーに向けてセミナーも行っている
在豪日系コミュニティーに向けてセミナーも行っている

2002年に来豪して以来、ずっとメルボルンに住んでいます。FPの資格を取って最初の2年はメルボルンのローカルの会社に勤めていました。ただ会社勤めではその会社の経営理念に同意できないことも多々ありました。また私は営業がとても苦手だったため、戦略を立てるのが上手でも営業ができないFPは雇っていけないと言われたこともありました。しかしFPの仕事にとても誇りを持っており、大好きなので会社員ではなく個人事業主として働きたいと提案し、1年間活動しました。この1年は自分の殻を破り、人前に出てセミナーをしたり、コラムを書いたり、自分のビジネスの方針を作りあげていくのに大切な1年でした。私は内気だったので初めはすごく苦労しましたが、失敗は考えず前進しました。

その1年後、独立し会社を設立することを決めました。

――オーストラリアで女性企業家として活動するに当たり、苦労したことや得をしたことはありますか。

最初にFPの会社に勤めた時、若いアジア人の女性がオーストラリア人にファイナンシャル・プランニングを説明するということにすごく引け目を感じていました。差別とまではいきませんが英語が母国語ではないというのも、金融業界ではオーストラリア人に対してサービスをするのにデメリットでした。しかし、英語が母国語ではない女性という短所を日本人の方にサービスを提供することができるという長所に置き変え、考え方を変えました。

私は現在、2児の母です。弊社のスタッフも全員女性で、母親業と仕事を両立しています。特に女性は子どもができると仕事がしづらい状況になりますので、弊社は女性にとって働きやすい環境にしています。

私は昨年の11月に出産したばかりなのでクライアントや投資会社などが私の家に来てくれることもありますし、ミーティングはスカイプや電話で行い、家で働くこともできます。出産したばかりなのでまだオフィスに行けませんと言うと、皆さん優しく対応してくれて、これは女性の特権ですね(笑)。

――働く女性企業家であり母である京子さんですが、両立の苦労はありますか。またどんな時に、それを感じますか。逆に両立していることで良い点はありますか。

やはり、ビジネスをしている女性にとって妊娠・出産は仕事と両立するのに大変な時期です。1人目が生まれた時はどのように両立したら良いのか分かりませんでした。出産直後の3カ月は全く働けなかったので、ビジネスはその間、ダメージを受けました。

その失敗もあり、2人目の妊娠が分かった時にどのようにしたら上手く両立できるかプランを立てました。秘書を雇ってメールやクライアントからの問い合わせに随時対応できるように準備をしておく、オーペアを使い家事と子どものサポートをしてもらうなど1人で全てをやろうとはせずスキルのある人に頼む方向で動きました。仕事もできて、子どもたちと過ごす時間を作ることもできる納得のいく形で両立しています。

両立していて良かったことは自分のアイデンティティーがあること。もちろん日々時間に追われていますが子育てだけでなく仕事で何らかの変化があるので、とても充実していて日々幸せを感じています。

――女性ならではの視点で、賢くすてきな人生を送るために今日からやるべき投資やサポートがあれば教えてください。

どのような人生を歩んでいくのかは自分次第です。今、どんな状況にいても自分のビジョンを持ってそれに突き進んでいけば、すぐに変化は見られないかもしれないですが必ず自分の望むような人生を送ることができると思います。そのためには自分がどのようなライフスタイルを望むのか、人生設計をきちんとする必要があります。理想のライフスタイルを想像してください。そしてどのようにたどり着けるかの計画をしていきます。12カ月、1~5年、そして5年以上のゴールやするべきことも書き出します。考えるだけではなく実際に書き出してみることが大切です。1人で全てやろうとせず、サポート・チーム、専門家などを自分の周りに付けることもゴール達成への近道と言えます。

人生良いことばかりではないので、万が一の出来事に対応できるように訓練することも大切です。そのための自己投資はすごく大切です。自分の心と頭に良いものを入れていくことが、円満な夫婦生活や豊かな人生につながります。これは誰でも今日からできる投資だと思います。

――御社の今後のビジョンを伺えますか。

今はメルボルンにオフィスがありますが他の州にもアドバイザーやブローカーを構えて、もっと多くの日本人の方をサポートできればと思います。お金のことを総合的にサポートできる日本人のための会社を作り上げようと思っています。

皆さんが幸せで豊かな人生を築くためのライフスタイル・プランニングの方法を伝授できたらうれしいです。

吉住京子
プロフィル◎在豪日本人ファイナンシャル・プランナー、ライフスタイル・プランナー、モーゲージ・ブローカー、新老人の会オーストラリア支部会長。難しいお金のことを易しく解説。クライアントそれぞれの状況に合わせた賢い戦略の提供に定評がある。在豪日系コミュニティーのためのチャリティー活動や各メディアでの連載記事・セミナーなども行っている。


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