ニュースで振り返る2010年

ニュース・ダイジェスト
2010年12月10日、シドニー・タウン・ホール前で行われたジュリアン・アサンジ氏逮捕に対する市民抗議活動の様子

ニュース・ダイジェスト

ニュースで振り返る2010年

政治・経済

No.1
混迷の選挙戦の末、第2次ギラード内閣が発足
 初の女性首相として電撃就任したギラード新首相率いる労働党政権は総選挙を8月21日に実施。しかしアボット代表率いる野党保守連合とともに下院の過半数議席76議席を獲得できず、約70年ぶりの「ハング・パーラメント」という結果に終わった。政権の行方は下院の非2大政党系議員からの支持を獲得する与野党の多数派工作に委ねられ、選挙から17日間にわたる交渉の末、緑の党、TAS州選出のウィルキー、NSW州選出のウインザーとオークショットの3無所属議員の支持を取り付けた労働党が政権維持を決めた。9月14日、政権の新閣僚の認証・宣誓式が行われ、同日、第2次ギラード労働党政権が正式に発足。ラッド前首相は外務大臣として入閣した。
No.2
ギラード新首相が電撃就任、ラッド氏は辞任
 与党労働党は6月24日午前に開いた緊急両院議員総会で、副首相のギラード氏を新党首に選出。同氏は同日午後、第27代連邦首相に就任した。2010年後半に実施予定の総選挙を前にラッド政権の支持率急落に危機感を抱いた党内有力議員がギラード氏擁立に雪崩を打ち、ラッド氏を一夜にして首相の座から引きずり下ろす、まさに電撃的な首相交代劇だった。ラッド氏は07年の前回総選挙で勝利を収め、11年ぶりに保守連合から政権を奪回。その後も高い支持率を誇ってきたが、4月の温室効果ガス排出権取引制度の導入先送り表明をきっかけに、失望感などから急速に支持を失った。5月に発表した新税「資源超過利潤税」の導入案への風当たりも強かった。
No.3
1豪ドル=1米ドルに?変動制移行後で初の等価に
 豪ドルが10月15日の外国為替相場で、1983年12月の変動相場制移行後初めて1豪ドル=1米ドルのパリティー(等価)を達成した。米ドル安基調に加え、資源ブームに沸く豪州の利上げ観測が豪ドル高を支えた。
No.4
VIC州選挙、11年ぶりの保守連合が政権奪回
 VIC州選挙が11月27日に実施され、29日に与党労働党が敗北を認め、保守連合が政権獲得を決めた。1999年以来11年続いた労働党の長期政権に逆風が吹き、ブランビー党首率いる労働党は4期目の再選を果たせなかった。テッド・ベイリュー保守連合代表は州総督の認証式を経て新州首相に就任した。
No.5
豪中銀が6カ月ぶり利上げ、4大銀行もローン金利で追随
 オーストラリア準備銀行は11月2日、6カ月ぶりに0.25%の利上げを決定し、政策金利を4.75%に引き上げると発表した。資源ブームを背景とした景気拡大に伴うインフレ加速を防ぐため、早めの追加利上げに動いた。これを受けて同日、コモンウエルズ銀行は標準変動型住宅ローン金利を0.45%引き上げると発表。ANZ銀行は0.39%、ナショナル・オーストラリア銀行は0.43%、ウエストパック銀行は0.35%と追随。4大銀行の利上げ幅はいずれも0.25%を上回った。

 

社会

No.1
ウィキリークス、米外交公電を大量公開
 内部告発サイト「ウィキリークス」は11月28日、米政府の外交公電約25万点の公開を開始した。米当局者と外国首脳・高官との私的会話、各国情勢や重要人物の分析などが次々に暴露され、世界に衝撃を与えた。流出した公電には北朝鮮の体制崩壊時の対応に関する米韓当局の協議など機密事項も多数含まれる。米政府は外交活動に支障を来しかねないとして、法的措置を検討。ウィキリークスは匿名の情報提供者が流出させた政府機関などの内部文書を公開する民間サイト。創設者で元ハッカーの豪州人ジュリアン・アサンジ氏は12月7日、国際手配中の性犯罪容疑により英国で逮捕、その後釈放された。(時事)
No.2
SS新鋭船が日本の調査捕鯨船に衝突、沈没
 反捕鯨団体シー・シェパードの新鋭妨害船アディ・ギル(AG)号が1月6日、南極海で活動中の日本の調査捕鯨船、第2昭南丸に衝突。AG号は大破して航行不能となり、8日に沈没した。AG号船長ピーター・ベスーン氏は2月15日、防護ネットを破り第2昭南丸に侵入、船の建造費300万ドルを要求したが、日本側は同船長を拘束。海上保安庁は3月、艦船侵入容疑でAG同船長を逮捕し、東京地検に送検した。検察は東京地裁の6月の公判で、第2昭南丸に酪酸入り瓶を発射し、船員を負傷させたなどの起訴理由で懲役2年を求刑。7月の判決で懲役2年、執行猶予5年を言い渡され、同船長は強制送還された。
No.3
16歳少女、ヨットで最年少単独・無寄港世界1周
 16歳豪少女ジェシカ・ワトソンさんが5月15日、最年少での単独・無寄港・無支援の世界1周航海に成功、シドニーに無事帰還した。全長10メートルのヨットでの7カ月近くの航海の総距離は約4万3,000キロに及んだ。16歳という若さが問題視され無謀な挑戦だとの批判の声が上がる中、2009年10月18日にシドニーを出航。途中、12メートルもの荒波に遭遇したこともあったが、11歳からの夢をついに実現した。
No.4
カンタスの最新鋭大型機、エンジン・トラブルで緊急着陸
 シンガポール発シドニー行きのカンタス航空機が11月4日、エンジン・トラブルに見舞われ、シンガポールのチャンギ空港に引き返し、緊急着陸した。同機はエアバス社の超大型最新鋭旅客機A380型機で、英ロールス・ロイス社製のエンジンのタービン部品が原因で油漏れによる火災が発生し、煙を吐きながら着陸。乗客乗員459人にけがはなかった。
No.5
移住政策大幅見直し?永住ビザ取得がより困難に
 国内で求められている技能労働者需要と現状が乖離(かいり)しているとして、政府は5月17日、技術移住ビザ発給の対象となる新技能職業リストを発表、7月1日から施行した。これまでリストにあった400を超える職業は、医師やエンジニアを中心とした183職種に絞られ、永住権への近道として留学生らに人気の高かった調理師と理容師はリストから外された。

 

日本

No.1
鳩山首相、小沢幹事長辞任、菅新内閣発足
 鳩山由紀夫首相と小沢一郎幹事長は6月2日に辞任を表明した。米軍普天間基地移設問題で、沖縄の米軍基地を極力県外に移設することを試みたが失敗に終わったことや、「政治とカネ」問題が浮上したことで、国民の信頼を失ったことが辞任の要因だった。両氏辞任後の8日、菅直人副首相が鳩山氏の跡を受け継ぎ首相に就任、新内閣を発足させた。しかし、心機一転し臨んだ参院選では民主党が大敗。衆参ねじれ国会となり、与野党の対立が一層深まった。
No.2
尖閣諸島ビデオ流出問題
 9月7日、尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁の船に衝突。その後、衝突映像がインターネット上の動画サイト「ユーチューブ」に流出し、11月10日に海上保安官が「自分がやった」とネット上に流したことを自白し、12月19日に辞職届を提出していたことが分かった。関連部署の職員の大規模処分も同日時点で検討中。一方中国では反日感情が高まり、両国で波紋を呼んでいる。
No.3
子ども手当、月額1万3,000円支給
 中学生までの子ども(正確には、15歳到達後最初の3月31日まで)1人につき月額1万3,000円の手当を支給する政策が6月1日に施行され、民主党のマニフェストの一部が実現された。11月19日の財務、厚生労働など関係5府省の副大臣会合では、今年度の支給額を2万円に引き上げることが決まった。しかし、手当の支給対象世帯に所得制限を設ける案については、いまだ討議中。
No.4
口蹄疫発生ー宮崎県
 4月20日に宮崎県で家畜伝染病の口蹄疫が発生していたことが確認され、その後同県内で感染が拡大。家畜の殺処分や排泄物の処理の末、8月27日に終息宣言が発令された。感染拡大予防のため、健康な家畜にも口蹄疫ワクチンを摂取し、処分した家畜は約29万頭にも及んだ。
No.5.
最も暑かった夏
 6月から8月の間、日本の平均気温が統計開始以来で最高になった。気象庁によると、フィリピン周辺の勢力の強い太平洋高気圧が日本付近まで張り出したため、記録的な猛暑がもたらされた。

 

世界

No.1
ハイチ地震ー現在も深く傷跡残る
 1月13日(日本時間)、カリブ海ハイチ共和国でマグニチュード7.0(M)の大規模地震があり、推定25?26万人の犠牲者が出た。直ちに復旧・復興活動が行われたが、豪雨やハリケーンなどで進行が遅れる一方、衛生状態が震災後悪化していることから、現在もコレラが流行しており、震災の傷跡の深さを物語っている。
No.2
米ルイジアナ州沖原油流出事故
 4月20日、米ルイジアナ州沖約80キロのメキシコ湾で英BPの石油掘削施設「ディープ・ウォーター・ホライズン」が爆発、11人が死亡、油田3カ所から原油が流出した。流出量は過去最大で、約490万バレル。沿岸の野鳥、海洋生物、漁業への深刻な被害がみられ、地球環境全体への影響も懸念されている。
No.3
北朝鮮が韓国・延坪島砲撃、4人死亡
 北朝鮮は11月23日、韓国西方沖の延坪島に約170砲撃し、その内約80発が同島に着弾。民間人2人を含む4人が死亡した。当時使用されていた北朝鮮の砲弾は、通常のものより殺傷力が高いロケット弾で、民間人の犠牲も承知の無差別攻撃だったことが25日に明らかになった。これを受けて韓国軍は12月20日、同島と周辺海域で射撃訓練を実施。東アジア情勢では、いまだ緊張の糸が張り詰めている。
No.4
欧州債務危機が拡大、ユーロに懸念
 欧州16カ国で構成されるユーロ圏では、財政赤字急拡大に見舞われたギリシャが5月、アイルランドも11月に欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)などの緊急融資を仰いだ。その後も信用不安は払拭されず、ポルトガルなど南欧諸国への波及が懸念されている。危機への対応をめぐり各国の足並みの乱れも明らかになり、欧州単一通貨ユーロは円や米ドルなど主要通貨に対して急落した。(時事)
No.5
チリ鉱山、作業員33人奇跡の生還
 チリ北部コピアポ近郊のサンホセ鉱山に作業員が閉じ込められた8月5日の落盤事故で、10月12日夜に開始された救出作業は13日午後9時55分(日本時間14日午前9時55分)、33人全員を無事引き上げて完了、空前の救出作戦は事故発生から69日ぶりに大成功のうちに終わった。(時事)

 

スポーツ

No.1
バンクーバー五輪開催
 2月12~28日の17日間、カナダのバンクーバーで第21回冬季オリンピックが開催された。全7競技86種目を終えて、日本は銀3、銅2の合計5個のメダルを獲得し、26種目で8位以内に入賞した。一方、金メダル獲得数最多を記録した国はカナダで、金14個とダントツ世界1位。アメリカはメダル獲得数最多で、37個を獲得した。
No.2
サッカーW杯、日本がベスト16入り
 FIFAワールドカップ(W杯)が南アフリカ共和国のヨハネスブルクで6月11日から7月11日にかけて開催され、シャキーラの『ワカワカ』とともに各チームのファンは熱く盛り上がった。試合では予想外の結果となるものや、接戦のものが多く、観戦者は手に汗を握った。決勝戦では延長戦の末、スペインがオランダに1?0で勝利して、同大会を初制覇した。日本はベスト16入りで今大会を終えた。
No.3
第16回アジア競技大会で日本は金48
 11月12~27日、4年に1度開催される、アジア競技大会が中国広州市内で開かれた。日本は金48、銀74、銅94の計216個で、前回のドーハー大会での金メダル獲得数50には満たなかったが、陸上女子やり投げで海老原有紀選手が61メートル56の日本新記録をマークして金メダルを獲得するなどの快挙もあった。
No.4
女子バレー、世界大会で32年ぶりメダル
 10月29日から11月14日に行われた世界女子バレーボール選手権で、日本は米国との試合で逆転勝ちして、銅メダルを獲得した。1978年の銀メダル獲得以来、32年ぶりに掴んだメダルで、サポーターたちに感動を与えた。これを機会に、来年のワールドカップ、2年後のロンドン五輪へ向けて、自信をつける結果となった。同大会を制したのはロシアで、2位はブラジルだった。
No.5
白鵬が5連覇
 福岡国際センターで行われていた大相撲九州場所は千秋楽の11月28日、横綱白鵬(25)=本名ムンフバト・ダバジャルガル、モンゴル出身、宮城野部屋=が14勝1敗同士の優勝決定戦で前頭の豊ノ島を送り投げで下し、5場所連続17度目の優勝を遂げた。白鵬は初の5連覇。(時事)

 

芸能・文化

No.1
ウィリアム王子結婚へ
 英皇太子の長男ウィリアム王子(28)は、ケイト・ミドルトンさん(28)との婚約を11月16日に発表した。結婚式は今年4月29日にロンドンのウエストミンスター寺院で行われる。同寺院では以前、王子の曽祖父であるジョージ6世やエリザベス女王が挙式し、王子の母である故ダイアナ妃の葬儀も行われた。4月の挙式にも注目が集まる。
No.2
タイガー・ウッズ氏、まさかの不倫騒動
 男子ゴルフのタイガー・ウッズ選手は、一昨年11月に起こした自動車事故を発端に複数の不倫疑惑が発覚。問題はゴルフ活動にも影響し、以後、無期限のツアー欠場を表明した。4月のマスターズより復帰したが不振が続き、11月1日には世界ランキング2位に後退した。
No.3
小惑星探査機「はやぶさ」が7年ぶり帰還
「はやぶさ」が6月13日、7年におよぶ宇宙の旅を終えて帰還した。地球と火星の間にある小惑星「イトカワ」の微粒子の回収に成功、世界初の快挙を達成した。はやぶさ本体から分離された耐熱カプセルは豪南部の砂漠に落下。内部からイトカワの微粒子1,500個が見つかった。地球の起源を解明する手掛かりになると期待されている。(時事)
No.4
ノーベル化学賞に日本人研究者2人
 パラジウム系化合物を触媒とする有機合成反応を開発した科学者、根岸英一氏、鈴木章氏、リチャード・へック氏の3氏がノーベル化学賞を受賞した。同開発が製薬などに多大な貢献をしたことが賞賛された。日本人のノーベル賞受賞者は合計18人となった。一方、中国の反体制作家の劉暁波氏は平和賞を受賞し、中国の人権侵害問題が世界の注目を集めた。
No.5
平城遷都1300年祭
「はじまりの奈良、めぐる感動」をテーマに、4月24日から11月7日の間、奈良市平城宮跡を中心に、遷都1300年を記念したさまざまなイベントが催された。来場客は1,740万人に上り、経済効果は約970億円だったことが奈良県の調べで分かった。同祭ではPRマスコットとして「せんとくん」が活躍。今後も観光大使としてならの魅力を発進していく模様。

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