第3回 フォントの選び方

SPEC Design College
デザイン・ラボ

ビジネス・シーンで生かせるデザインのコツを紹介するコラム。

第3回 フォントの選び方

今回は文字のコツをご紹介します。文字は情報を的確に伝える要素です。文章においては、内容はもちろん、文字の読みやすさや見やすさを考えることが大切です。文字にはフォント(書体)、サイズ、ウェイト(太さ)など、デザインすべき要素が多くあります。目的や文章量によってフォントを使い分け、適切なサイズ、ウェイトを設定します。この文字のデザインを「タイポグラフィ」といい、デザインの中でも重要な役割を持っています。

フォントには多くの種類があり、それぞれに向いている用途があります。企画書やレポートなどの資料では、タイトルや見出しはひと目見て内容や重要性が分かることが大切です。したがって、視認性の高い「太いゴシック体」が向いています。長い文章には、可読性の良い「細い明朝体」が向いています。プレゼンテーションのスライドは、読みやすさよりも見やすさが重視されます。全体を通じてゴシック体を用いるのが良いでしょう。

そして、文章を見やすくするにはメリハリも大切です。見出しと本文にフォントでメリハリをつけるコツは、サイズに差をつけることとウェイトを変えることです。文字サイズは本文を基準に1.3〜1.5倍ずつ掛けます。行間は文字サイズの1.5〜2倍の間で設定すると読みやすくなります。

ゴシック体の見出しは視認性がよい

 一つのフォントを使用する場合でも、場所によってサイズやウェイトを変えることで、読みやすさや印象を変えることができます。 見出しは大きく太い文字、本文は細い文字というように使い分けます。一つのフォントでサイズとウェイトを使い分けると統一感と可読性を両立できます。 本文中でフォントとウェイトを変えると強調されます。 また、ゴシック体は細くても読みやすいので、キャプションなど小さいテキストに有効です。


● 見出し:サイズ 12pt (1.4倍)
● 本文:サイズ 8.5pt / 行間 14.88pt (1.75倍)

1つの紙面でたくさんのフォントを使うとごちゃごちゃした印象になり、目立つものも目立たなくなります。1つの紙面で使うフォントは3種類ぐらいがベストです。また、チラシなどの広告でインパクトのあるPOP(ディスプレイ)体など、デザイン・フォントを使う場合があります。その場合は見出しのみ、商品名のみ、といったルールを作ることでしっかりと引き立ちます。

たくさんのフォントやサイズ、ウェイトを使いすぎると読みにくくなり、伝わらなくなるので気を付けましょう。前回のレイアウトのコツを使うとキレイにまとまるので、合わせて活用してください。

 


 

著者・麻野高宏
◎グラフィック・デザイン歴28年。12年間、日本のデザイン会社での数々の功績を残し、1999年にグラフィック&ウェブ・デザイン会社「Studio SPEC Pty. Ltd.」をシドニーで設立。デザインの質と信頼性で定評を得る。2010年には現場で学ぶデザイン・スクール「SPEC Design College」を設立。Web: www.studiospec.com.au(スタジオ)、www.specdesign.com.au(カレッジ)

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