第16回 「星」

慣用表現英語でDo You Know ?

日本語の慣用表現
        どう言うの
英語で Do You Know ?
オーストラリア国立大学
アジア研究学部日本センター准教授 池田俊一

第16回 「星」

 7月。7月7日は七夕祭り。今回は、夜空にきらめく「星」にまつわる言い方を取り上げてみよう。
 まず、運または運勢 (one’s star; one’s fortune) という意味の使い方がある。
例1自分はいい星の下に生まれたと思う。
(I think I was born under a lucky star.)
 西洋の星占い (horoscopy; astrology) とは別に、古代中国の陰陽五行説に基づいた陰陽道は、天文も扱っており、九星と呼ばれる9つの星を五行・方位に配置して、人の生まれた年に当てはめ、吉凶の判断を行う。ちなみに、「星占いをする」は、cast (read) [a person's] horoscope またはread (divine) [a person's] future by the stars と言い表すことができる。
 次に、勝負の得点 (a point; a score) という意味で使われる。
例 2 日本はワールドカップのサッカー初戦で、念願の勝ち星を挙げた。
(Japan scored a much coveted victory in the first round of the World Cup soccer match.)
 元々は、相撲の「星取り表」という言葉からで、勝った方の力士の名前の上に白丸を付け、負けた方の力士の名前の上には黒丸を付けたことによるもので、この白丸・黒丸が「白星・黒星」と呼ばれるようになった。 危うく勝った時は、「勝ち星を拾う(escape with a narrow margin )」という言い方をする。また、「勝ち星を数える (count how many wins one has had [achieved]; count the number of wins to one’s credit)」という表現もある。
例 3 スペインは、初戦で不覚にもスイス相手に、大事な星を失った。
(Spain was careless enough to suffer a defeat [to be beaten] in an important first round match against Switzerland.)
 最後に、一風変わった使い方を紹介しよう。
例 4 警察は、あの事件の星を漸く挙げた。
(The police finally arrested [caught; picked up; nabbed] the offender of that incident.)
 この「星」は、犯人 (the culprit; the offender; the mark) のことを指している。
 この説明を読まずに、最後の例の使い方がすぐ分かった人は、「図星だった」と自慢できる!
(Those who immediately understood the meaning of the last example without reading the explanation can be proud of themselves and say, “I guessed right!; I hit the mark!”)

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