日本人学校の生徒が「麺 一究」にインタビュー!

シドニー日本人学校の生徒が1日新聞記者体験!
人気ラーメン店「麺 一究」のオーナー・シェフ、犬飼春信氏にインタビュー

シドニー日本人学校の中学校の生徒2人が、同校の職場体験学習の一環で本紙編集部を訪問した。この1日職場体験学習は、さまざまな職業体験を通じて各職業の特色や仕事内容を理解し、将来の職業選びに生かすことを目的としたプログラム。今回は栗原雅輝君(2年生)、神谷莉乃さん(3年生)の2人が記者となり、取材から記事作成を体験。シドニー市内の人気ラーメン店「麺 一究」のオーナー・シェフ、犬飼春信氏にインタビューを行った。

栗原雅輝君(以下栗原):今まではフレンチをメインにやっていたとうかがいました。そこから、なぜラーメン店を始めようと思ったのですか?

犬飼春信氏(以下犬飼):前のお店で1日20個限定でラーメンを出したら、12時前に完売してしまったことがあったんです。その時からラーメンを本格的に作ろうと思いました。

栗原:現在、シドニーにはたくさんのラーメン店があります。その中で勝ち残っていく工夫などはしていますか?

犬飼:不安は常に付き物ですが、とにかく美味しいものを作ろうと心がけていますね。自家製麺も、実際にやってみると難しいのですが、日本の長野県に住む僕の祖母が昔、蕎麦を作ってくれたのを思い出しながら、「おばあちゃんができるなら僕もできる」と思ってがんばりました。

神谷莉乃さん(以下神谷):ラーメン店を始めた当時、まわりの反応はどうでしたか。

犬飼:かなり驚かれましたね。

神谷:フレンチ・シェフ暦25年の経験を、どのようにラーメン作りに生かしていますか? こだわっていることは何ですか? 

犬飼:フレンチでは、チキンや魚、ラムのだしを料理ごとにとっていたので、そうしただしに関する知識をラーメンのスープ作りにも生かしています。また、麺は「ヌイユ」というフレンチのヌードルを基にしているので「一究」の自家製麺は洋食っぽく仕上がっているんですよ。そのほかにも、チャーシューは和か洋かのどちらかによって煮込みの時間や使うお肉の部位を変えるなど、フレンチから学んだ基本的な技術は変わっていないし、そのお陰で、どのメニューにも自分らしさを出せていると思います。

神谷:失敗談や苦労はありますか。

犬飼:どうやったらもっとたくさんのお客さんに来てもらえるのかという工夫や苦労はよくしています。ほかに苦労といえば、日本との文化の違いですね。日本ではすべてにおいて正確だけど、オーストラリアはルーズなところが多かったりもします。そうしたところでは、この国に合わせようと努力しています。

神谷:最後に今後の目標は何ですか。

犬飼:英語版のラーメン本を出してみたいです。フランス料理の本などは結構出ているけど、ラーメンの本はなかなかないので、自分の経験も含めて「ラーメンとは」というストーリーの本を出してみたいですね。

試食もしてきました!

トマトあさりモッツァレッラ

クリーミーなトマト・スープの中にあさりやトマト、そしてトロトロにとろけるチーズが入った独創的なラーメン。オリジナリティにあふれていて斬新だと思いました。まるでパスタのような感覚で楽しむことができました。(撮影:莉乃さん)

一究SOY

スープとしっかり絡む、モチモチで食感のある麺が良い。独特な甘みのある味を染み込ませたメンマとトロトロのお肉が特徴的だった。さらに、にんにく風味が効いたマー油を加えると飽きることなく最後まで味わえる。(撮影:雅輝君)

取材を終えて~2人の感想~

●神谷莉乃さん
 今回の職場体験の取材でうかがうことができた犬飼さんのお話から、自分のやりたいことに挑戦しようという気持ちが一番重要だということを学びました。私はフレンチとラーメンは別のジャンルだと思っていたのですが、1杯1杯のラーメンの中に隠されたフレンチの要素が「一究」のラーメンを美味しく仕上げているのだと実感しました。研究し続けるだけではなく周りの人に感謝することを忘れない犬飼シェフの姿勢も、「一究」を成功の道へ導いた理由だと私は思いました。常にラーメンを進化させる犬飼さんはすごいと思います。今回は素敵な機会をいただき、ありがとうございました。


●栗原雅輝君
 フレンチ・シェフ歴25年だった犬飼さんが、なぜジャンルの違うラーメンを始めたのか不思議に思っていたので、今回はこのインタビューを楽しみにしていました。実際に聞いてみると、「ラーメンにはパスタとの共通点もあり、フレンチの経験が今でも生きている」という回答が返ってきました。その話を聞いて、人生でも決して無駄な経験はないんだな、と感じました。また新聞記者は、事前にいろいろと調べた上で質問を作って、現場では少しでも多くの情報を聞き出し、それを記事にする大変な職業だと感じました。しかし、その分たくさんの人と会って情報を得られる、とてもやりがいがある仕事だとも思いました。

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