【QLD教育特集2015①】オーストラリアの教育制度

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教育特集◆基礎編
就学前教育から大学入学まで!
日本と違うオーストラリアの教育制度

クイーンズランド(QLD)州で子育てをする中で、知っておかなければならない最も大事なことの1つが教育制度。日本では幼稚園・小学校・中学校・高等学校と分かれているが、QLD州ではどのようになっているのだろうか。どんな点が日本と同じで、どんな点が日本と違うのだろうか。今回は、就学前教育から大学入学までのQLD州の教育制度についての基礎知識を紹介していきたい。
取材・文=空閑睦子

教育制度の概要

オーストラリアで子育てをする時に、教育制度についての知識は必須である。しかし一番大切なのは、どのような教育制度があるのかを調べ、学校を選ぶ前に、自分の子どもをどう育てるかという将来のビジョンを持つことだ。そうしたことを心に留めながら、QLD州の教育制度について見ていきたい。

連邦国家であるオーストラリアでは、教育制度は州ごとに異なっている。QLD州では、連邦レベルの教育改革に準拠し、「A Flying Start for Queensland Children」と呼ばれる2020年までの教育改革の施策を打ち出している。そして、QLD州教育省(The Department of Education and Training、以下教育省)が州立校そのほかの義務教育全般を担当している。

QLD州の大学入学までの教育制度は、就学前教育(キンダーガーテン)、準備教育(プレップ)、初等教育(プライマリー・スクール)、中等教育(セカンダリー・スクールまたはハイ・スクール)に分かれる(下図)。あえて日本の教育制度と比べてみるなら、QLD州の就学前教育は日本の幼稚園や保育園に相当する。初等教育は日本の小学校に、中等教育は中学校および高等学校に相当する。

日本のように学年が小学校、中学校、高等学校で区切れておらず、初等教育のイヤー(Year)1から中等教育のイヤー12までの12年間を通して「イヤー○」という呼び方をしている。義務教育期間は、イヤー1からイヤー10までである。学期はタームと呼ばれ、1年4学期制である。新学期は1月末から始まりその年の12月中旬までとなる。

基本的な就学年齢については、その年の6月30日までに4歳になる子どもがキンダーガーテンに、5歳になる子どもがプレップに入学できることになっている。もっとも、オーストラリアでは保護者が入学時期を決めることが可能な場合もあり、子どもの状態によって、早めたり遅らせたりすることができることも頭に置いておくといいだろう。

QLD州と日本の教育制度比較

QLD州と日本の教育制度比較 教育制度(QLD州)
※「Education Queensland International(Queensland Government)」Web: www.eqi.com.au/programs/index.htmlより作成。

QLD州と日本の教育制度比較 教育制度(QLD州)
※日本では4月1日時点で満6歳の子どもが小学校に4月に入学する。QLD州では、その年の6月30日までに5歳になる子どもがプレップに1月に入学する。

 

学校の種類と学ぶ内容

大きく州立校(ステート・スクール)と私立校(インディペンデント・スクール)、カトリック校という3つの形態に分かれている。州立校は1,200校強、私立校とカトリック校などで約500校ある。生徒たちは、特に州立校の場合、自分が住む家の近くの学校に通う。

私立校には、男子校、女子校、宗教に基づく学校、バイリンガル教育を実施する学校、モンテッソーリ・メソッドやシュタイナー教育といった著名な教育を取り入れた学校など、さまざまな特徴がある。

州立校、私立校問わず、オープン・デーと呼ばれる学校説明会が、普通、1年間に複数回開催され、実際に校内の雰囲気や様子を知るのに役に立つ。

以上のことを含め、就学前教育や学校に関する詳しい情報については、QLD州教育省や関連のインターネットのサイトが役に立つ(「学校生活編」に記載の関連情報サイト参照)。

就学前教育と各種保育サービス
 QLD州では、プレップに入学する前の就学前教育をどうするか、さまざまな保育サービスの中から選ぶことができる。

●キンダーガーテン(Kindergarten)
対象年齢は、その年の6月末までに4歳になる幼児。キンダーガーテンの期間はプレップに入学するまでの1年間である。幼児教育を専門とする教師が、週平均15時間、年に40週のプログラムを実施する。キンディー(Kindy)と呼ばれることもあり、また、ほかの州では、プレスクールやキンダーとも呼ばれている。

●ロング・デイ・ケア(Long day care)
12歳までの子どもを対象にしている。月〜金曜日、1日10時間程度、年間48週の保育プログラムが提供される。

●ファミリー・デイ・ケア(Family day care)
個人家庭において提供される保育プログラムである。対象年齢は12歳までである。時間帯は、終日、週末のみ、夜など、さまざま。

●オケージョナル・アンド・カジュアル・ケア(Occasional and casual care)
保護者である親の用事に応じて、短い時間単位で提供される保育サービス。

●ナニーズ・アンド・ベビーシッターズ(Nannies and babysitters)
ほとんどの場合、子どもの家で行われる保育サービス。

●プレイグループ(Playgroup)
就学年齢前までの子どもを対象にした保育サービス。場所は、コミュニティーセンターや教会など。

●ビフォー・アンド・アフター・スクール・ケア・アンド・バケーション・ケア(Before and after school care and vacation care)
始業前(朝7〜9時)、放課後(午後3〜6時)、スクール・ホリデー期間中などに提供されるサービス。「mychild」というサイトでは、近隣の施設の空き状況やサービスの種類などが検索できる(「学校生活編」に記載の関連情報サイト参照)。

教育カリキュラムの特徴
 オーストラリアでは、これまで州ごとにすべての教科で独自のカリキュラムを設けていたが、近年、各州の間での学力の差を埋めるために、オーストラリアン・カリキュラム(Australian Curriculum)という全国統一基準のカリキュラムの作成・導入が進められているところだ。

プレップからイヤー10
 プレップでは、遊びを通して楽しい時間を過ごしつつ、読み書きや基礎的な計算能力を習得することを目指している。加えて、集団生活のルール、自己肯定感などが学べるような工夫がされている。
 プレップからイヤー10までは、オーストラリアン・カリキュラムとQLD州独自のQLD州カリキュラム(Queensland Curriculum)の両方が採用されている。英語、算数・数学、理科、歴史、地理ではオーストラリアン・カリキュラムに沿った授業が行われ、芸術、保健体育、公民、技術、経済、外国語ではQLD州カリキュラムに則った授業が行われている。イヤー10を修了すると義務教育修了証が与えられる。

イヤー11とイヤー12
 イヤー11とイヤー12の2年間は、シニア・イヤー、通称シニアと呼ばれる。これらのイヤーではシニア・セカンダリー・オーストラリアン・カリキュラムが採用されつつある。このカリキュラムでは、英語、数学、科学、歴史、地理の各分野に複数のコース(地理は1コースのみ)が用意されることになっており、大学・専門学校への進学や就職に役立つ科目を自分で選ぶ選択制となっている。
 イヤー12を修了すると、シニア・エデュケーション・プロファイル(Senior Education Profile:SEP)が交付される。SEPには、シニア・ステートメント(Senior Statement)、QLD州高等学校教育修了証(Queensland Certificate of Education:QCE)、OP(高等学校新卒学生順位)とFP(調整用評価)値の記載された大学入学許可証明書(Tertiary Entrance Statement)、QLD州個人成績証明証(Queensland Certificate of Individual Achievement:QCIA)の4つの文書が含まれている。OPとFPは大学入学の際に必要なスコアである。詳細は「学力評価、実習・補習」で後述する。

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