【教育特集2015】オーストラリアで学校に行く

オーストラリアの学位の種類と履修期間

大学・大学院

世界大学ランキング2015でオーストラリアの大学は5校がトップ100にランクインし、日本からの留学先としても安定した人気がある。取得できる学位には主に学士、修士、博士号があり、そのほかにもコースによってさまざまな資格が取得可能だ。

また、興味がある分野をフレキシブルに組み合わせて勉強できるシステムも魅力。例えば「法律と商学(Law & Commerce)」のように、2つの分野においての学士号を取得する二重学位(Double Degree)または混合学位(Combined Degree)を選択することもできる。学校によっては、異なる主専攻を2つ取ることができるダブル・メジャー(Double Major)のシステムを採用しているところもある。


オーストラリア国内に40校以上ある大学のほとんどが国公立で、学校数自体は決して多くないが高いレベルの教育を受けることができる。イギリスやアメリカと比較して、留学生の受け入れに積極的なところも特筆すべき点だろう。学生ビザを利用してオーストラリアの大学・大学院を卒業した後、その学習内容を生かすため卒業生ビザを取得できる可能性もある(一部規制や条件あり)など、「学び」にとって開かれた環境と言える。

オーストラリアで大学・大学院は基本的に2学期制で、入学時期は2月と7月。コースによっては年に1回しか入学を受け付けていないものや、年に数回受け付けているものもある。大学院の通学期間は通常1年半となっているが、1年や2年の修士課程もあるなど期間は専攻によって異なるため、事前に確認しよう。学費の目安は以下の通り。

オーストラリアの一般的な大学・大学院の学費の目安(年間)
◆学士号 ・・・・・・約19,000~35,000ドル
◆修士号 ・・・・・・約25,000~38,000ドル
◆博士号 ・・・・・・約20,000~38,000ドル
(※費用の高い獣医学や医学などのコースは対象外)

これに加え、年間約500~1,000ドルの教科書代がかかると豪政府教育省の調べで分かっているが、中古の教科書を安く購入したり、図書館の本を利用したりすることもできる。※学費においては、年々上昇傾向にあるが、アメリカやカナダなどに比べると比較的割安。また、留学生でも奨学金が利用できる場合もあるので、学校申し込み前に確認してみよう。(学費監修=オーストラリア留学センター)

TAFE、私立専門学校

就職や高等教育機関への進学に役立つ職業教育訓練(VET)の資格。この資格を提供しているのが、テイフ(TAFE=Technical and Further Education/職業訓練専門学校)と呼ばれる政府機関と、民間の専門学校(カレッジ)で、政府と業界の提携によって運営されている。そのため実社会のニーズに基づいた専門知識や技術が得られ、講師陣も各業界での実務経験者が多い。さらに、インターンシップが含まれているコースもあり、就職を目指して履修することができるのも強みだ。高校を卒業したての青少年から社会人まで、多くの人が通う。

TAFEなどの専門学校で得られる資格のジャンルは幅広い。ビジネス(会計、金融、マネジメント、マーケティングなど)、IT、建築、エンジニアリング(航空、自動車、土木工学、海洋技術など)、チャイルド・ケアや高齢者介護、医学、フィットネス、アート(演劇、ファッション、ウェブ・デザイン、写真など)、メディア関連、ホスピタリティー(調理、旅行業など)のほか、オーストラリアらしく農業やワイン製造を学ぶコース、先住民の歴史や文化を学ぶアボリジニ学なども選ぶことができる。

入学手続きについては、「コース選びのほか、成績証明書(英文)などの必要書類の準備も含め、手続きは余裕を持って半年前から進めるのがスムーズ。人気のコースは定員に達し次第締め切られるので、早めの手続きが必要です」(オーストラリア留学センター・大越さん)。

職業教育訓練(VET)資格の種類

語学学校

英語力の向上のためにオーストラリアへ留学する人にも、仕事や資格取得に必要な英語力を求める人にも、目的別にたくさんのコースが用意されている語学学校。一般英語コース、IELTSなどの試験対策コース、英語教育の指導者資格取得のためのコースなども選ぶことができる(コース例は下表参照)。

授業の形式も多人数で受けるもののほか、少人数、マンツーマンのプライベート・レッスンなど学校によって特色がある。そのほか、イングリッシュ・オンリー・ポリシー(校内など限定した場所で英語以外の言語使用禁止)、発音やスピーキングに特化した授業、課外でのアクティビティーの有無も学校を決める際に検討したいポイントだ。クラスのレベル・アップ試験の頻度や生徒や教師の国籍バランスも事前に確認できることが多いので学校を決める際の参考になる。また、同一校で2つ以上のコース(例:一般英語コースとIELTSコース)へ通うと、間にブランクがあっても入学金が1度しか発生しないなどのケースも。

まずは学校に通う目的をはっきりさせ、優先条件が何かを考えた上で、校風や雰囲気を知るために学校見学をしてみよう。留学エージェントに相談すると学校の下見の予約や入学手続きのサポートをしてもらえたり、学費が割り引きになるケースもあるなどメリットが多い。

語学学校のコース例

オーストラリアで勉強中の学生さんの声を聞きました

TAFE に進学!

川畑陽子さん

「Design Centre Enmore, Sydney Institute TAFE(Sydney)」の「Advanced Diplomain Interior Design」コースでフルタイムで勉強中

●学校を選んだ理由は?
 子どものころから得意なクラフトなどの分野で本格的に学ぼうと考え、入学時期のタイミングが合ったインテリア・デザインのコースを選びました。この勉強をすることによってデザイン関連の仕事に就きやすくなります。

 

●実際の学習内容は?
 AutoCADやRevitなどパソコンを使っての製図。インテリアや家具のデザイン。アイデアのブレーンストーミングやポートフォリオの作り方、プレゼンテーションの方法を学んだり。水彩絵の具やインクなどさまざまな道具を使ったドローイングなどの方法。建築モデルの作成。

 

●学校生活は?
 膨大な量の課題に朝から晩まで追われる毎日で、締め切り前は徹夜になることも…。クラスメイトはオーストラリア人女性がほとんどです。クラス全員の前でプレゼンテーションを行うなどのコミュニケーションを学ぶ機会も多いです。勉強は大変ですが学生として未知の分野について学び、日々成長する機会を得られて幸運だと思っています。

語学学校 に留学!

廣瀬亜美さん(左)

「International House Sydney」の一般英語コースで4 週間学んだ後、同校のTECSOL・J-SHINEコースで資格取得に向けて6週間の勉強中

●学校を選んだ理由は?
 J-SHINEの資格を取って子どもたちに英語の楽しさやコミュニケーションの喜びを伝えられたらと思っています。留学ジャーナルというエージェントさんに、J-SHINE資格取得コースのある語学学校を紹介してもらいました。

 

●実際の学習内容は?
 一般英語コースでは文法を中心に勉強しました。クラスメイトとのペア・ワークや自分の経験や意見を発表する場面が多いのが日本の授業と大きく違います。J-SHINE・TECSOLのクラスでは3~12歳の子どもに英語を教える方法を学んでいます。英語の指導法だけでなく児童心理なども学び、毎週行う仮授業の準備などもあり非常に大変ですが、全力で楽しく学んでいます。

 

●学校生活は?
 授業準備は大変ですが、遅くまで友人たちと学校に残り協力し合いながら充実した時間を過ごしています。世界中から来た学生と友達になることで新たな価値観に出合えるのも魅力です。留学というとハードルが高いように感じられるかもしれませんが、「一期一会」のかけがえのない経験は海外の語学学校ならではだと思います。

学校選びに迷ったら…
留学エージェントを活用しよう

学校選びや入学のアドバイスをしてくれる留学エージェント。自分で調べても分からなかった情報をもらえることも多く、日系のエージェントなら日本語で相談できるので煩雑な手続きも安心だ。以下に留学エージェントのサポート例を挙げてみよう。

① 進学目的などの相談
② 最新の学校情報の提供
③ 費用や学校条件の比較
③ 学校見学の予約手配
③ 入学申請手続きをサポート
④ キャンペーンなどで学費割り引き
⑤ ビザ手続きをサポート
⑥ TFN申請や家探しをサポート
⑦ インターネット利用などの会員サービス

取り扱っているサービスの内容や有料・無料などは各社により異なるのでウェブサイトや店舗で直接問い合わせを。また、学校卒業後のインターンシップや就業経験を積む相談にのってもらえる場合もある。それぞれの留学エージェントのサポートを上手に活用し、自分に本当に合った学校を探して実りある学生生活を送ろう。

シドニーにある「Australian College of Sports & Fitness」と「NSW School of Massage」を運営する「Australian Learning Group(ALG)」の上田茂雄さんにオーストラリアの専門学校(カレッジ)の実例を伺った。

どんなコースが人気?

 フィットネス・トレーナーとしてオーストラリアで働こう、と考えている人に必須の「Certificate III in Fitness」と「Certificate IV in Fitness」などのコースが特に人気ですね。また最近では、トレーナーとしてもっと自信と知識をつけたいという人、またフィットネス施設経営者としての知識も身に付けたいという人の増加により上級コースの需要も高まっています。 また、マッサージのコース「Certificate IV in Massage Therapy Practice」や「Diploma of Remedial Massage」などは安定した人気があります。健康への意識がますます高くなってきている時代ですから、その重要性は今後も幅広く認知されていくだろうと予想されます。

どんな人が多く学んでいる?

 学生の年齢層は広いですが、最も多いのは20代後半から30代前半です。国籍のバランスは、イタリア、ブラジル、イギリスが多く、続いてチェコ、スペイン、スロバキア、日本、タイ、フランスと、本当にさまざま。学生の男女比はほぼ半々ですね。取材協力=Australian Learning Group(ALG)


シドニーの語学学校「Berlitz」スタッフの勅使川原貴子さん。メルボルン、ブリスベン、パースでも開講している

個人、少人数レッスンも選べる 語学学校スタッフの声

世界中にキャンパスを持ち日本でもお馴染みの英会話スクール、ベルリッツ。たくさんの受講生と接してきたスタッフの勅使川原貴子さんに、オーストラリアで英語を勉強することの魅力や、英語学習のカギについてお話を伺った。

オーストラリアで英語を学ぶ利点とは?

言語習得に不可欠なインプットとアウトプットのバランスを保つこと、それを実現できるのが海外留学の醍醐味です。外国人に優しいオーストラリアは、英語学習に適したロケーションではないでしょうか。

「伸びる人」の特徴と、その勉強法

恥ずかしがることなく、はっきりした目的意識を持って学習している人は非常に伸びますし、とにかく人との交流に積極的。
 自主学習方法のお勧めは、生活すべてに英語を取り入れることです。インターネット検索や、メモ、日記も英語で。新聞や映画の中の知らない単語や表現をノートに書き出し暗記し、例文を作り、それを「声に出して言ってみる」ことが一番のカギ。ネイティブの友達の発音や表現を体得するのも大切ですが、文法の理論的理解や正しい英語習得のためには学校でのプロの教師による指導も欠かせません。

プライベート、少人数制のレッスン

ベルリッツの授業は多人数の中で一方的に行なわれるレッスンとは違い、マンツーマンや少人数制で教師が生徒1人ひとりの目的とレベルに対応します。また日常英会話やビジネス英会話のみでなく、発音矯正や英語面接対策、各種試験対策、アカデミック・エッセイやプレゼンテーションの仕方など、さまざまなニーズに応じていることが他校と異なる点。ペースは週2~3日の受講生が多いですが、短期集中の英語漬けコース「Berlitz Total Immersion®(毎朝8:30AM~5:30PM、昼休憩も教師と一緒に取る)」も人気です。

独学と学校での学習

学校では指導経験豊富な教師のアドバイスやアイデアによって、疑問や苦手な点を的確に解消していくことができます。もちろん最大限に可能性を引き出すのは受講生ご本人ですので、決して他力本願にならず、自主学習をした上で教師とのレッスンに臨むことが成功への近道ですね。また、上級者は「英語そのもの」ではなく、オーストラリア人との対等なコミュニケーション方法に悩むケースも多いです。多くのネイティブと関わり、失敗も繰り返しながら体得していくことが重要かと思います。取材協力=Berlitz Australia

school-banner3

school-banner2

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る