息ができるという奇跡

福島先生の人生日々勉強
息ができるという奇跡

私たちはここにいて、呼吸をして生きています。何か苦しいことがあるにせよ、今ここで息をして、とにかく生きています。息ができるなど、当たり前のことだと思うかもしれません。無意識にしていることですから、健康な時には気にも留めないものです。

しかし、息が吸えるというのは、どう考えても不思議なことです。私たちが普段何も意識せずに息を吐けるのも、吐いた息を無条件で受け止める奇跡的な環境がこの地上にあるからです。人生のどこかで緊張が高まったり、逆に力が入らなかったりするような時、深呼吸をすることがありますね。ゆっくりと深く呼吸をすることで、新鮮な空気を吸い込んで、ネガティブなものを吐き出しましょうなどと言いますが、そのネガティブなものを、宇宙は24時間いつでも受け止めてくれるのです。人間関係で言えば、「これはもう要らないから、受け取って。次も、その次も」と渡し続けて、「もちろん。どんどん持ってきて」と受け取り続けてくれる関係などまず見当たりません。こんな有り難い奇跡がほかにあるでしょうか。

目を閉じて、ゆっくりと息をしてみてください。息ができるという奇跡を、そして、自分が孤立した存在ではないということを感じてみましょう。生きることの根幹に、ただ受け入れてくれるという奇跡的な環境があるというのは、素晴らしいことです。このことに目を向けるだけで、さまざまなことに気付いていけるはずです。

自分の外の空気を吸い込み、自分の内から空気を吐き出す。そうすることで、外の世界と「私」の世界との間に境目などないと気付くでしょう。ほかでもない、「私」自身が境目を作り、それを感じているだけなのです。境目がないという感覚、それは、宇宙の呼吸と自分の呼吸が1つになること。自分という存在を通して宇宙の呼吸と1つになることによって、自分も宇宙だと気付けます。息を吐くことができる奇跡、吸うことができる奇跡を噛みしめながら、ゆっくりと息をするということは、気付きへの第一歩なのです。

息をして「私」の内外を行き来する中で、その時々の「私」は変わっていきます。いつも同じ「私」ではなく、次の瞬間にはもう違う「私」なのです。仏教でいうところの「無常」、いつでも新しい自分でいられるということです。人が生きていくということの基本は、呼吸にあるのです。人生には辛く、耐え難いことも多いですね。そのような時には、自分を生かしてくれている宇宙の奇跡に思いを馳せてみてください。すべては循環し、絶えず新しいものが生まれ続けています。物事は進むべき方向へ進んでいきます。安心していて良いのです。


福島先生の教育指導

教育専門家:福島 摂子
大阪府出身。30年間、教育に携わり、教育カウンセリング・海外帰国子女指導を主に手がける。1992年に来豪。シドニーに私塾『福島塾』を開き、社会に奉仕する創造的な人間を育てることを使命として、幼児から大学生までの指導を行う。2005年10月より拠点を日本へ移し、日々活動の幅を広げていく一方で、オーストラリア在住者に対する情報提供やカウンセリング指導も継続中である。

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