ただ立つ、ただ歩く

福島先生の人生日々勉強
ただ立つ、ただ歩く

毎日同じ部屋で寝起きし、同じ仕事をしていると、体も心も凝り固まっていきます。厳密に言えば昨日と同じものは何1つないのですが、同じだと思えてしまうというところがすでに凝り固まっている証拠だとも言えますね。心身の巡りが悪いと気が付いたら、歩いてみましょう。迷ったら、歩く。行き詰まったら、歩く。歩くと自分の中の固定観念を動かすことができます。

歩くといっても、そこには目的も目標もいりません。「ただ歩く」こと。何かを達成するために歩こうとは、考えないことです。歩くためだけに、歩くのです。ただひたすら歩く。身体的な理由で歩けない人は、息を丁寧に吐いてみましょう。今自分の中にある息を吐き切れば、自然に新しい空気を吸うことができます。歩くことも、息をすることも、体中に微細な共振を引き起こし、エネルギーの循環を促します。

歩くことによって心身の巡りがスムーズになってくると、次第に姿勢が良くなってきて、そのうちに体の軸がすっと通り、本当に立っていることができるようになります。本当に立つとは「ただ立つ」ということです。それができるようになると、無心になることができます。赤ちゃんが初めて自分で立ち上がった瞬間は、余分なものを何も身に着けていない無垢な姿、地球の中心をとらえた究極の立ち方をしています。そこから、人はさまざまな経験を経て、その人なりの立ち方に変わっていきます。しかし再び不要なものを削ぎ落とし、目的や目標から自由になりただ立つことを始めた時、その人は「存在そのもの」になります。

ただ立つことができるようになると、座っていても体の軸が通り、どんな時も姿勢が決まり、人生そのものに調和が訪れるようになります。今この瞬間に生き、滞っていたあらゆるものとの循環を取り戻していくことができます。生きていく上でただ立つということは、とても大切なことなのです。

私たちの祖先は何百万年という時を経て、2本の足で立ち、歩けるようになりました。その進化の過程があってこそ、今があります。今この瞬間、何十億年と続く地球の、宇宙の時間の流れの中に立ち、周りのことも自分自身のことも無心に受け止めて歩く。ただ立つこと、ただ歩くことは、生きることに深い示唆を与えてくれる行為です。

地球に生まれ、地球に育った自分として生きていくということは、最終的に感情も頭も体もすべてが上手くつながり機能すること。そして宇宙にいる存在として、あらゆる営みと出会い、連携していくこと。人類の進化の先の答えは、きっとそこにあるのです。


福島先生の教育指導

教育専門家:福島 摂子
大阪府出身。30年間、教育に携わり、教育カウンセリング・海外帰国子女指導を主に手がける。1992年に来豪。シドニーに私塾『福島塾』を開き、社会に奉仕する創造的な人間を育てることを使命として、幼児から大学生までの指導を行う。2005年10月より拠点を日本へ移し、日々活動の幅を広げていく一方で、オーストラリア在住者に対する情報提供やカウンセリング指導も継続中である。

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