心にゆとりを/福島先生の人生日々勉強

福島先生の人生日々勉強
心にゆとりを

旅慣れた人たちの荷物はたいてい少量で、きちんと整理整頓されています。そのほうが身軽で、旅先で自由に動けるからです。旅はよく人生の例えとしてとらえられますが、まさにその通りで、複雑で面倒な社会の中にあって人生を楽しんでいる人の多くは、非常に段取りよく暮らしていて、常に一歩先を考えて歩き、混乱を避けているのがわかります。物事を段取り良く進めるためには、細部にいたるまでよく考えておくことが大事です。心身の整理整頓を心がけることで、「自由」に生きやすくなるのです。

少し先の出来事を想定して備えておくことで、日常の1つひとつが整い、スムーズになります。身辺の内外を片付けておくと、すみずみまで心の行き届いた生活が手に入ります。例えば、前の晩に学校の準備をしておくと朝の時間に余裕を持てますし、準備をしてから寝床に入ることで心身の準備が整いますから、翌日、充実した1日を過ごすことができます。料理の下準備も次の仕事に備えた勉強も全ては同じことです。できる範囲でよく考えて準備をしておくと、焦って行うことから生まれる失敗の数々を未然に防ぐことになりますし、何か想定外のことが起こっても、心身が整っていますから、落ち着いて対処できます。更には、そうして物事がスムーズに運ぶと、私たちは自然と心穏やかになります。幸福な気持ちというのは、こうした「心のゆとり」から生まれるものなのです。

「心のゆとり」を持つためには、負のエネルギーから身を守る準備をしておくことも役に立ちます。これは、どのような時に自分の負の感情が沸き上がるかというパターンを知っておくということです。誰にでも、負の感情が生まれやすい一定のパターンというものがあります。仮に、寝不足が原因で不機嫌になりやすい人がいたとします。寝不足のせいで周囲に当たり散らして迷惑をかけてしまうのが常というままでは、自分にも周りの人たちにもストレスを与えてしまいます。しかし、不機嫌になるのは決まって寝不足の時だと知っていれば、八つ当たりをする前に原因を見定め、怒りの矛先を収めることもできますし、寝不足を防ぐこともできます。「忙しいとイライラする」、「人から注意を受けるとカッとなる」など、自分特有の怒りポイントを自覚しておけば、その瞬間がやってきた時、「ああ、来たな。原因はわかっている。気を付けよう」と考えるだけで、冷静に対処できます。更に、根底にある問題を直そうという積極性も生まれます。

昨今はあまり耳にしなくなりましたが、「転ばぬ先の杖」、「備えあれば憂いなし」といったことわざには、人の機嫌を左右するヒントがあります。未来への不安は、少し前に行うちょっとした心身の準備によって、劇的に減らすことができるのです。


福島先生の教育指導

教育専門家:福島 摂子
大阪府出身。31年間、教育に携わり、教育カウンセリング・海外帰国子女指導を主に手がける。1992年に来豪。シドニーに私塾『福島塾』を開き、社会に奉仕する創造的な人間を育てることを使命として、幼児から大学生までの指導を行う。2005年10月より拠点を日本へ移し、日々活動の幅を広げていく一方で、オーストラリア在住者に対する情報提供やカウンセリング指導も継続中である。

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