努力するということ/福島先生の人生日々勉強

福島先生の人生日々勉強
努力するということ

「毎日コツコツと努力しなさい。そうすればいつか良い結果が出ます」と言われて育ってきた人は少なくないのではないでしょうか。

何事も、初めからさらりとこなせる器用な人も一部にはいるかもしれません。しかし最初はやり方もよくわからずに失敗ばかりだったものが、日々の鍛錬によって形になり、少しずつ思い通りに動かせるようになり、更に究めることで専門の域に入る、という経過を辿るというのが、多くの人に共通することです。

さらりとこなせる器用な人をうらやむ由も分からないではありませんが、実のところ、全く嫉妬するようなことではないので、どうか自分の不器用さを憎まないでほしいのです。というのも器用な人というのは往々にして、今日を疎かにする傾向があるからです。器用な人はその器用さ故に、なまじ手段もその先も見えますから、つい地道な積み重ねを厭(いと)い、最短ルートで楽に功をなそうとしがちです。その結果、拙い結果で満足したり、思わぬところでつまずいて頓挫したりということも決して少なくないのです。

一方で、不器用で失敗の多い人というのは、一見しただけでは能力がなく、努力を怠っているように誤解されがちですから、毎日のように叱られて馬鹿にされたり、罵倒されるようなこともあり、心身共に相当な苦痛を強いられます。しかし、そうした日々を乗り越えていくことで身に付く底力が、後に本物の強さや優しさとなって、自分や世界を支えていくことになるということも確かな事実です。むしろ、不器用さという不都合が進化を生むという例の数々は、宇宙の真理にかなった真っ当な結果であると言えます。ですから、自分が不器用であることを気に病む必要など、微塵もないのです。

急がず、焦らず、コツコツと努力するということに間違いはありません。信念を持って今日という日を懸命に生き、1日1日を地道に積み重ねていくということの継続が、成功へとつながるのです。ただ、継続がただの反復であってはなりません。昨日と同じことを漫然と繰り返すのではなく、昨日よりもっと良いやり方はないか、明日は違う方法を試してみようと創意工夫し、改良・改善を上乗せしていくことが、良い結果を導き出します。わずかながらでも、より良くしていこうという姿勢が大事なのです。

自分の人生の主人は自分です。自分の心のありようが、自身の生き方に大きく反映します。と同時にその影響は、個人に留まりません。自分という存在は、どこにいようと何をしていようと、世界の一部です。何事においても、世界の進化と幸福に対し、自分もその一翼を担う尊い命であるということを忘れないでいましょう。人間の尊厳をもって努力をし、強い信念の下に自己の完成を目指すのです。


福島先生の教育指導

教育専門家:福島 摂子
大阪府出身。31年間、教育に携わり、教育カウンセリング・海外帰国子女指導を主に手がける。1992年に来豪。シドニーに私塾『福島塾』を開き、社会に奉仕する創造的な人間を育てることを使命として、幼児から大学生までの指導を行う。2005年10月より拠点を日本へ移し、日々活動の幅を広げていく一方で、オーストラリア在住者に対する情報提供やカウンセリング指導も継続中である。

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