唯一無二/福島先生の人生日々勉強

福島先生の人生日々勉強

唯一無二

日本では古来、「和をもって尊しとなす」という言葉が示すごとく、社会全体の調和を重んじる文化を培ってきました。このような文化の中では、個の意見や主張はどうしても軽視されがちです。「和」という美しい概念の中にありつつも、人間は社会の構成員であると同時におのおのの考えや感性を持った1個の存在です。自らが社会の構成員であることを理解し、そのルールに応じて行動することができるのも、一個一個の個人が自ら感じ、考え、それを実行することができるからです。個がしっかりと機能してこそ、集合体としての社会もうまく動いていくのです。

自分は今ここにいるということ。確かにここに存在しているということ。いつどのような瞬間にあっても、今ここから全てが始まっていくということ。

自分がいかに大切な存在であるかということに気付けているでしょうか。

生きているうちにはいろいろなことがありますが、葛藤の中にいる時ほど、自分の存在を自分自身でしっかりと意識し、把握するのです。

自分は何を考え、どうしたいのか

自己をしっかり見つめる目を持つ人は、他の自己、すなわち他人の自己をも見つめることができます。自分を見つめる目を持たなければ、他人の心も見つめることができません。自分を大切にできない人は、他人も大切にすることができません。自分を大切にできる人は、他人も大切にできる人です。自己犠牲という言葉がありますが、自分を差し出すことができるのは、他人を幸せにすることで自分が幸せになれると知っているからです。

今、この世界に自分という人間は、たった1人しかいません。この真実をしっかりと受け止めましょう。この真実をしっかりと受け止めると、自分の周囲にいる多くの人びとが実は、「多くの人びと」というくくりから離れて1人ひとり異なる存在であるということが見えてきます。生き生きとした一個一個の存在として感じられるようになります。

何気なく過ぎて行く日常の中で、自分をごまかさずにしっかりと受け止めて向き合って生きること。これは、なかなか難しいことですがそれでも向き合ってみてください。自分はたった1人しかいないという真実。今、生きているこの世界に自分は1人しかいないという凄さ。自分が唯一無二であることの凄さを感じ取ることができたとき、私たちは他人の持つ自分の存在の尊さにも気付くことができ、自己を超えて拡がっていく心の中の優しさを感じることができると思います。

今、ここにいるということ。それは、本当にすばらしいことなのです。


教育専門家:福島 摂子
大阪府出身。32年間、教育に携わり、教育カウンセリング・海外帰国子女指導を主に手がける。1992年に来豪。シドニーに私塾『福島塾』を開き、社会に奉仕する創造的な人間を育てることを使命として、幼児から大学生までの指導を行う。2005年10月より拠点を日本へ移し、日々活動の幅を広げていく一方で、オーストラリア在住者に対する情報提供やカウンセリング指導も継続中である。

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る